町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
犬歯の破折と露髄 1
2014年06月09日 (月) | 編集 |
先日手術したねこちゃんなのですが・・・



「お口が痛くて御飯が食べられない。余りに口が痛いので、御飯を見ると、食べたいのに怖がってしまうくらいだ」



ということでご来院いただきました。



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ご覧のように、上あごの犬歯が両側とも折れてしまっています。特に、左側は真っ黒に変色してしまっています。

右側も、一見普通に見えますが、下顎の犬歯と比べると変色してしまっているのが解ると思います。


落下事故か何かでしょうか?

こちらのネコちゃんは、仕事場で面倒をみている野良ネコちゃんだということなので、何があったか詳細は解りません。


折れてしまってから、ずいぶんと時間が経ってしまっているようです。



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酷い状態です。歯髄(歯の中心部)がすべて腐り落ちてしまい、中に食べカスや毛等が詰まっていました。



しかも、この穴は鼻の穴までつながっていました。


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ご覧のように、左の鼻の穴から血と膿の混ざった鼻水が出ています。


犬歯の歯根の先端部は、鼻の穴のすぐそばまで延びており、鼻の穴と歯根を隔てる骨は、厚みが1~2mm程度と非常に薄いのです。


そのため、重度の歯周病になると、その薄い骨は簡単に壊死してしまい、鼻の穴まで通じてしまうのです。


これは、さぞかし辛かったでしょうね。御飯を食べたくても、余りの痛さに逃げ出してしまうというのも無理ありません。



治療するには、壊死した犬歯を抜歯し、内部の壊死組織をすべて洗浄してあげなければいけません。



つづく。