町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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毛玉? 異物?
2014年05月10日 (土) | 編集 |
4~6月は、狂犬病予防接種やフィラリア予防検査等が集中する季節ですので、動物病院が一年で一番忙しい季節であります。


ブログの更新ペースも落ちてしまうと思いますが、なるべく時間を作って、大切なワンちゃん・ネコちゃんの健康管理に有用な情報をお届けるように頑張りますね!



さて、本日ご紹介するのは、突然の嘔吐を主訴に来院されたネコちゃんです。


まだ1歳半の若い男の子。



事の始まりは、4月29日でした。



前日まではごく普通に過ごしていたそうなのですが、突然吐き気が4~5回続いたのと、29日の朝からは元気はそこそこあるものの、食欲が無いということでした。




若いネコちゃんで、突然の嘔吐が続く場合は、消化管内異物の心配がございますが、この時点では、特に変なものを食べてしまった様子はないということ。



ちょうど、ネコちゃんの毛の生え変わりの時期であることと、症例が長毛種であることから、毛玉が一時的に腸にひっかかっての嘔吐、腸炎の可能性と判断し、点滴治療と胃薬で数日様子を見ることにしました。



その後、1~2日ほどはすっかり元気を取り戻して、吐き気も落ち着いてきたように見えたのですが・・・



5月2日頃から再び嘔吐の症状が悪化。



5月3日に再来院いただき、精密検査を行うこととなりました。



20140510tah01.jpg
左側の孤立したガスが胃のガス。右側のソーセージ状に連なっている部分は小腸のガス。



レントゲンを撮ってみると、胃と小腸にガスが溜まっている様子が観察されます。


胃や腸にガスがたまる理由は様々ですが、このように小腸にソーセージ状にガスが溜まっている所見は、腸閉塞を疑う所見です。


腸閉塞といっても、腸炎などで腸の動きが悪くなることで起きる「機能的な腸閉塞」と、異物や毛玉による「物理的な腸閉塞」が考えられます。


「機能的な腸閉塞」であれば、内科療法での治療になりますが、「物理的な腸閉塞」であれば手術で摘出しなければなりません。



レントゲン上では、明らかな異物が写っている様子はありませんが、紐や布、毛玉、輪ゴムといった異物は、よっぽど大きな塊にならない限りはレントゲン上で確認することは容易ではありません。



そこで、超音波検査でチェックすると・・・




20140510tah06.jpg
黄色線で描いた部分が、小腸の断面。



小腸の内部に白い塊が・・・



塊の下側には、黒く影ができています。これは、白い塊部分で超音波が遮られているから。



これは、消化管内異物を強く疑う所見です。



ただ、この白い影が何か?までは解りません。



毛玉なのか? それとも、別の異物なのか?



そして、この異物を疑う物が、はたして手術が必要な程の物なのか?



それとも、数日待てばウンチに出てくれるものなのか?




もう少し検査を行って、そこを見極めなければいけません。



つづく・・・