町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
奥歯の平板破折
2013年11月19日 (火) | 編集 |
少し前に手術した症例ですが・・・




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黄色い丸で囲んだ部分。右上顎の奥歯なのですが、歯が欠けてしまっています。



白く変色している部分が欠けたところ。



さらに、その中心部に薄ピンクの部分が見えていますが、これは「歯髄」と言って、歯の中心部の神経や血管が存在する部分です。



このように、歯が縦に裂けるように割れることを、「平板破折」と言います。



ワンちゃんでは、この部位の「平板破折」の事故が非常に多いのですが、その原因のほとんどが「犬ガム」や「豚のミミ」と言った、歯磨き目的のオヤツ類。



固すぎるガムや乾燥肉を齧りすぎて、歯の方が根をあげて割れてしまうわけです。



表面が少し欠けたくらいならそのままでも大丈夫ですが、このように「歯髄」が露出してしまった歯は「抜歯」せざるを得ません。
※ワンちゃんでは、歯科処置のたびに全身麻酔が必要になるため、人間のように歯を温存する治療は難しいのです。



この部分の歯は、ワンちゃんの歯の中でも最も根っこが頑丈で、抜歯が困難な部分。



今までも歯科処置の話題のたびにお話ししていますが、歯肉を切開し、歯槽骨(アゴの骨の一部)をドリルで削って抜歯をおこないます。



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体重10kgに満たない小型犬でも、成人男性よりも大きいくらいの頑丈な歯です。






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抜歯した後は大きな穴があきます。



この部分の骨の出っ張りを整え、歯肉を縫い合わせて終了。



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ペットショップなどでは、「歯磨き効果」や「歯の健康」をうたった様々なガム・オヤツ類が販売されていますが、我々獣医師からすると、「固すぎる」ものがほとんどです。



飼い主様ご自身が「自分でかじっても平気か?」という目線で選んでいただくことが大切。



自分でかじったところ想像してみて・・・




「こりゃ、無理でしょ・・・」って思うようなものは、ワンちゃんにも与えないでくださいね。




ワンちゃんの歯って、根っこは人間に比べて頑丈なようですが、歯の強度そのものは、それほど違いが無いようですからね。