町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
  • 07«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • »09
タマ一つ
2013年11月16日 (土) | 編集 |
※本日も手術中の画像がございます。苦手な方はご注意くださいませ。


こちらは、ある去勢手術のワンちゃんの様子。




20131116tah01.jpg



精巣(いわゆるタマタマ)が一つしかございません。




「潜在精巣」です。



ご存知の方も多いと思いますが、「精巣(睾丸)」は胎児の時には腹腔内にあります。



ワンちゃんでは、生後2~4カ月程度までには所定の位置に下降してくるのですが・・・




稀に、片側もしくは両側の精巣が腹腔内に残ってしまうことがあります。




これを、「潜在精巣」といいます。



「潜在精巣」は、腫瘍化する危険性が10倍にもなるといわれており、潜在精巣が見つかった場合は、去勢手術が強く勧められます。



さらに、「潜在精巣」は遺伝すると考えられていますので、次の世代に同じ病気を遺伝させないためにも、去勢手術をおこなうことが重要とされています。



さて、この「潜在精巣」は、完全に「お腹の中」に停留してしまう場合と、「陰のう(タマタマの袋)」には到達しなかったものの、「足の付け根の皮下」に存在する場合とがあります。



足の付け根まで下降している場合は、その部分の皮膚を切開すれば簡単に精巣を摘出することができるのですが、完全に腹腔内に停留している場合は、開腹手術で精巣を捜さなければなりません。



当院では、術前に触診と超音波検査で、正確な精巣の位置を確認してから手術に臨むようにしております。



こちらが正常な精巣の超音波画像。


20131116tah04.jpg


長径21.0mm×短径12.7mmの楕円形が精巣。中心に白くスジが写るのが精巣の特徴です。



続いて、腹腔内の精巣を捜します。


腹腔内の精巣は、普通なら腎臓から膀胱の間の位置に存在するはずです。


そのあたりを中心に、慎重に超音波で調べていくと・・・



20131116tah05.jpg


ありました。


長径13.6mm×短径9.1mm。潜在精巣は、正常な精巣よりも未発達で小さいことがほとんどです。


逆に、これが正常な精巣よりも大きくなっている場合は、腫瘍化している恐れがあります。


あとは、この位置で開腹手術をおこなえば、スムーズに摘出することができます。



20131116tah02.jpg
腹腔内の精巣を摘出する様子。




超音波検査で、事前に精巣の位置を把握しておくことで、スムーズに手術を進行させることができます。




20131116tah03.jpg


これが摘出した精巣。



超音波画像で確認した通り、腹腔内の潜在精巣は、正常のものよりもずいぶんと未発達なのが解りますね。