町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
耳垢のはてに・・・
2013年10月20日 (日) | 編集 |
以前に、耳垢が詰まってしまったワンちゃんというのをご紹介いたしましたが・・・






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黒く見えるのが、鼓膜の手前に固まった耳垢の塊。



耳の汚れが気になり、綿棒で掃除をしていたとのことでしたが、おそらく、掃除しているつもりで、綿棒で汚れを逆に奥に押し込んでしまっていたようです。


かなりの塊になっているので、洗浄液で根気よく洗浄を続けることになったのですが・・・



洗うたびに、塊になった耳垢が少しずつ取れるのですが、なかなか鼓膜まで見えてきません。


そのうち、黒い耳垢の塊が全部とれても、その下から白い大きな塊が出現。


それが、鼓膜の手前に居座っていて、いくら洗浄を繰り返してもとれません。



最悪、耳の中の腫瘍の可能性も考えていたのですが・・・



先日、ついにその塊がとれました。




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どのくらいの大きさかというと・・・



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こんなに巨大な耳垢の塊が、耳の中に詰まってました。



こりゃ、ちょっとやそっとじゃ取れないはずです。



念のために、腫瘍ではないかと顕微鏡で確認。


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見えたのは、大量の角質(=耳垢)。



耳の皮膚というのは、正常な状態だと、耳の奥で剥がれた角質が、自然と耳の外へと運ばれ、耳垢として排泄される仕組みになっています。



それが、綿棒で押し固められて出口が塞がれてしまったために、排泄されないまま、奥でどんどんと大きな塊になってしまっていたようです。



これが取れて、ようやく鼓膜の状態が確認できましたが、案の定、炎症を起こして腫れていました。



中耳炎を起こしているようです。


中耳炎を起こしているから汚れが溜まってしまったのか?


汚れを押し込んでしまったから中耳炎を起こしてしまったのか?



どちらにせよ、綿棒で汚れを押し込んでしまったことが、状態をここまで悪化させる一つの原因にはなったようです。



ワンちゃんの耳の汚れが気になるときに、御自宅で綿棒でお掃除される飼い主様も多いのですが、綿棒でのお掃除は、耳の中を傷つけてしまったり、今回のように耳垢を押し込んでしまう危険があるので、お勧めできません。



基本は、耳用の洗浄液で洗浄し、綿棒でを使うとしても、目で見える範囲を軽く掃除するくらいにし、あまり奥まで突っ込まないようにした方が良いのです。


洗浄の仕方 → ㈱ビルバックジャパン様 ホームページ