町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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胃炎
2013年09月10日 (火) | 編集 |
先月初めにご来院いただいた症例です。



まだ3歳になったばかりのワンちゃんなのですが、1か月ほど続く慢性の嘔吐を主訴にご来院。



すでに、別の病院さんで胃薬等の処方は受けていたようですが、なかなか改善されないということで、当院にいらっしゃいました。




「嘔吐」の原因は様々ですが、長期にわたる嘔吐の場合は、肝臓や腎臓と言った内臓器の異常、胃内異物、消化管腫瘍など様々な可能性が考えられます。




血液検査・レントゲン検査・消化管造影検査・超音波検査等、一通りの検査で、幅広く調べる必要がございます。




20130910tah01.jpg




超音波検査の画像。



黄色い△で示した部分。まるで「タラコ唇」のようになった胃の断面図が写っています。



胃壁(胃の粘膜)がずいぶんと分厚くなっています。「胃壁の肥厚」です。



「胃壁の肥厚」がみられた場合、「単純な胃炎」による「胃壁の肥厚」と、「腫瘍性疾患」による「胃壁の肥厚」を見極めなければなりません。



正確に両者を区別するには、開腹手術や内視鏡手術で胃壁の一部を切除して調べなければなりませんが・・・




超音波検査でもある程度の判別は可能です。



胃壁は、外側の表面から、内部の粘膜まで五層構造になっています。



単純な胃炎では、この「五層構造を保ったまま胃壁が肥厚」するのに対し、腫瘍性疾患では「五層構造が破壊された状態で胃壁が肥厚」するのが特徴です。



増殖した腫瘍細胞が、胃壁を破壊していくわけです。




さて、そういったわけで、今回のワンちゃんの超音波検査でも、胃壁の構造に注目して慎重に観察。




腫瘍性疾患の可能性は低いと判断し、慢性胃炎に対する投薬を重点的におこないました。




20130910tah02.jpg




そうして投薬を続けること約一カ月。



胃の粘膜はほぼ正常に戻りました。



吐き気の症状も、ほとんど気にならなくなったそうです。