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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
東洋眼虫
2019年01月26日 (土) | 編集 |
町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院




ちょっと珍しい症例です。

1~2か月前から目やにが気になる・・・ということで来院されたワンちゃん。

確かに左眼に少し充血があり、目やにも多いようです。

「さて、どんなもんかな~」

と調べてみると・・・



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いました・・・「東洋眼虫」です。

イヌ、ネコ、キツネなどの眼の粘膜に寄生する寄生虫で、成虫はその寄生部位で産卵します。

虫卵は涙液や眼脂などに混入します。

虫卵はそのままでは発育することはできません。

一度、ハエなどの昆虫の体内に取り込まれなければ成長することができないのです。

ハエなどの昆虫が、虫卵に汚染された涙・眼脂を摂食すると、虫卵は消化管に取り込まれます。

ハエの体内で虫卵は発育し、約2週間後に感染能力を持った幼虫になります。

感染能力をもった幼虫は、中間宿主であるハエが再びイヌの涙や眼脂を摂食した際に再びイヌの目に感染し広がっていくのです。




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摘出した東洋眼虫



神奈川県以西で発生が見られる寄生虫で、九州の方では夏の風物詩になっている・・・なんて九州で開業している同級生から聞いたことがあります。

町田市近郊では目にする機会は少なく、動物病院を受診しても見逃されていることが多い病気です。

当院でも1~2年に1回遭遇するかどうかですね

勤務医時代に初めてこいつに遭遇した時は

「なんじゃこりゃ~???」

と大きなショックを受けました。

周りの先生も見たことがなくて、慌てて眼科の教科書を調べて正体が判明するという・・・

それ以来、東洋眼虫をみると、ちょっとワクワクします・・・



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私の「東洋眼虫」コレクションです。

開業して10年間でこれだけ集まりました。

ちなみに人間にも寄生します。

もちろん、ワンちゃんから直接感染するわけではありませんよ。

人間もハエが目にとまった時に感染します。

対策としては、ハエの多いところへ行かない。

ハエが顔の近くに来たら、なるべく速やかに追い払う。

といったところでしょうか。


目薬をさしてもなかなか良くならない充血や目ヤニのワンちゃん。

もしかしたら、コイツがいるかもしれませんよ・・・



町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院