町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
テフロン中毒??
2016年07月30日 (土) | 編集 |
私も最近はじめて知って驚いたのですが・・・




「テフロン中毒」があるそうです。



フライパンなどのくっつきを防止するための加工で、テフロン加工、フッ素加工などと呼ばれていますね。



このテフロンは、本来は熱に強い物質なのですが、加熱しすぎるとガスを発生させるそうです。



400度を超えるような高温になると熱分解されガスが発生するそうなのですが・・・



ある実験では、カセットコンロでテフロン加工されたフライパンを5分間熱しただけで375度に達したそうなので、日常的な使用でもうっかり火にかけたまま放置すると危険だということです。



テフロンが加熱された際に発生するガスは、人で呼吸困難、めまい、吐き気、頭痛、眠気を起こすことが分かっているそうです。
死亡例もあるそうで、恐ろしいことです。



このガスは色もなく、臭いもない為、知らず知らずのうちにガスを吸って体調を崩している方も多くいるようです。




動物医療でも中毒の報告が出ているようです。


特に鳥類はガス毒類に対して感受性が高い為、死亡例も多いようです。


中には、養鶏場でヒヨコが大量死するので調べてみたら、保温に使う電球にテフロンがコーティングされていたという報告もあるそうです。



国内でも、飼主様がテフロン加工されたフライパンを火にかけたまま外出し、翌朝帰宅したらワンちゃんの具合が悪くなっており、その後、残念ながら回復することなく亡くなってしまった事故があったそうです。




病理検査を行った獣医師の報告によると、肺組織に酷い損傷が起きていたそうです。



もちろん、これらの事故はテフロン加工された製品を加熱しすぎたために発生したものであるため、テフロン加工された調理器具が即危険と言うわけではありませんが・・・



ただ、うっかりフライパンを火にかけたまま・・・という失敗はどの御家庭にもあり得ることですので、注意が必要ですね!

耳洗浄
2016年07月28日 (木) | 編集 |
こちらは、ある外耳炎の症例の耳道内の画像です。




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大量の耳垢で耳の穴が鼓膜まで埋まってしまっています。



正常な耳であれば鼓膜まで奇麗に見えなければなりません。


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こちらは正常犬の耳道画像。薄く白い膜のようにみえるのが鼓膜。




外耳炎を起こすと、炎症による分泌物の増加や、微生物の代謝物の蓄積によって通常よりも耳垢が多く発生します。



蓄積した耳垢は、さらなる炎症や微生物の増殖を引き起こします。



そのため、外耳炎の治療では投薬だけではなく、耳道内の耳垢洗浄が重要になります。



かといって、こんなに耳垢が詰まった状態で、綿棒などで洗浄しようとすると逆効果。



かえって耳垢を奥に押し込んでしまうことになるのです。



実際に飼い主様が綿棒で掃除しようとして、かえって汚れを押し込んでしまって悪化させてしまうとことが結構あるんですよ。



そのため・・・



これを使います。


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洗浄液を吸った注射ポンプに、短くカットしたカテーテルを取り付けたもの。



これを鼓膜手前まで差し込んで、注射ポンプで洗浄液を吸ったり出したりして水流で内部を洗浄します。



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そうすると・・・


洗浄液で押し出されてきた耳垢の塊が・・・


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こんなに取れました。


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洗浄した後の耳道を見てみると・・・



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炎症が酷く、耳道の皮膚が荒れてしまっていますが、耳垢は奇麗に取れました。

会陰ヘルニア
2016年07月18日 (月) | 編集 |
中高齢の♂犬(未去勢)。

特にミニチュアダックスやコーギー犬等に多い病気に、「会陰ヘルニア(えいんへるにあ)」という病気があります。


肛門周辺の骨盤部筋群が虚弱化しまう病気で、未去勢の♂犬に多く発生することから、男性ホルモンの関与が疑われていますが、正確な原因は良く解っていません。


骨盤部の筋群が虚弱化することで、直腸周辺を支持する構造が弱体化し、脱腸を起こします。


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肛門周辺の支持筋群が虚弱化し、腹腔内の臓器が会陰部に脱出してしまう。



正常犬のレントゲン
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会陰ヘルニア症例のレントゲン
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腹腔内臓器が臀部に脱出している様子が良く解ります。




これを治療するには外科手術を行うしかありません。



術式には、単純に虚弱化した筋群を縫合する方法や、周辺筋膜を剥離・移転して虚弱部を塞ぐ方法、シリコンプレートを使用して虚弱化した部分を塞ぐ方法など色々な術式がございますが・・・



ただ、いずれの術式でも再発率は20~30%程度と高く、また、障害部位の性格上、術後の感染症も問題になりやすく、なかなか治療に苦慮する病気であります。



今回は、腹腔内で直腸や膀胱を固定し、腹腔内臓器の脱出を防ぎつつ、弱体化した筋群を縫合補強する術式を行いました。




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1.直腸固定
2.膀胱固定
3.両側会陰部筋群の補強縫合

と3つの術式を組み合わせる方法で、手術時間が長くなってしまいますが、再発率は低く、症状の改善率も高いといわれています。




上述したように、この病気の正確な原因はわかっていませんが、ほとんどの症例が未去勢の♂犬であることから、若いうちに去勢手術をしておくことで防ぐことができると考えられます。



もちろん、すべての去勢していないワンちゃんが会陰ヘルニアを発症するわけではありませんが・・・


一度発症してしまうとなかなかやっかいな病気です。


繁殖の目的が無いワンちゃんであれば、早めの去勢手術を行っておくほうが安心でしょうね。

本日のわんにゃんドック
2016年07月15日 (金) | 編集 |
わんにゃんドックのご紹介です



まずはニコちゃん。今年で6歳になる男の子です 

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そして、こちらはミミちゃん、今年で5歳になる女の子です 


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2人ともとても良い表情で写真が取れました 




2人ともまだ5歳前後と若いネコちゃんですが、毎年わんにゃんドックを受けていただいております。



こうやって若いうちから定期的に健康診断を受けておいていただくと、病気の早期発見につながることはもちろん、万が一病気をした際に、健康時のデータと比較をすることで、病状をより詳しく把握することができるようになるのです。




当院では、皆様の大切な御愛犬・御愛猫の健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしています 


迷子のネコちゃん
2016年07月15日 (金) | 編集 |
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何かお心当たりがございましたら、病院受付まで御一報くださいませ。

谷口動物病院  042-711-7612

迷子のネコちゃん
2016年07月15日 (金) | 編集 |
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何かお心当たりがございましたら、病院受付まで御一報くださいませ。

谷口動物病院 042-711-7612




心膜液の貯留(心タンポナーデ)
2016年07月08日 (金) | 編集 |
ワンちゃんの突然死の原因の一つに、「心膜液貯留(心タンポナーデ)」という病気があります。



心臓の周囲は、「心膜」という薄い線維性の膜で覆われているのですが、その膜と心臓の間には「心膜腔」と呼ばれるわずかな隙間があります。


「心膜腔」にはごく微量の「心膜液」が貯留しており、「心膜」に包まれた心臓がスムーズに動くための潤滑油のような役割を果たしています。



この「心膜液」が過剰に貯留するのが「心膜液の貯留」であり、

過剰に貯留した心膜液によって心臓が圧迫され、正常なポンプ機能を果たすことが出来なくなった状態を「心タンポナーデ」と呼ぶのです。



心臓のポンプ機能が障害されるので、重度の場合は死にいたるのです。



「心膜液」が過剰に貯留する原因は様々。



「心不全」が原因になる場合もあれば、「心臓腫瘍」が原因になる場合もあります。


また、「特発性出血性心膜液貯留」といって、原因不明の出血性の心膜液貯留もございます。



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心膜液が貯留し、心タンポナーデを起こした症例の超音波画像。
黄色点線で示した部分が「心膜」。心膜と心臓の間に出血性と思われる液体貯留がみられます。
「特発性出血性」もしくは「腫瘍」を疑う症例です。





「心タンポナーデ」の症例では、出来る限り早く「心膜穿刺」を実施し、貯留した「心膜液」を除去し、心臓の圧迫を解除しなければなりません。



「心膜穿刺」とは、名前の通り、針を刺して貯留した「心膜液」を吸引除去する処置です。



超音波画像を確認しながら、注射針を肋骨の隙間から挿入し、心膜液を吸引します。




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右側のお皿に入っているのが貯留していた心膜液。
ビーカーに入っているのは胸水です。貯留した心膜液に心臓が圧迫され循環不全が生じたために、胸水が貯留していました。





「心膜液貯留」は、抜いて終了と言うわけではありません。



「なぜ溜まってしまったのか?」という原因を見つけて、それに対しての治療を行わなければ、いずれまた再発する可能性が高いのであります。