町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
変形性関節症
2015年11月30日 (月) | 編集 |
「1か月ほど前から後ろ足に力が入らないみたいで・・・」



と言うことでご来院いただいたワンちゃん。



様子を見ると、たしかに右後ろ足をかばうような動きをしています。


そこで、レントゲン撮影をしてみると・・・



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左の膝関節に比べて、右側がなんだか白っぽくなってモヤモヤしたように見えます。



「変形性関節症」です。



解りやすく言えば「関節炎」。



関節への日常的な負荷(肥満、過剰な運動など)や加齢によって関節構造が消耗、変形していく疾患です。



痛んだ関節軟骨は擦り減り、骨組織の表面はガタガタに荒れていきます。



今回の症例のレントゲンでは、右膝周辺の骨表面が荒れて不整に見えますね。



関節軟骨や周囲の骨が摩耗・変形すると関節の痛みや、可動域の減少につながります。




「変形性関節症」によって生じる軟骨や骨の変化は「不可逆性」です。



つまり、「元に戻ることはない」ということ。


したがって、痛み止めやサプリメント等を使って、症状を緩和し、進行を遅らせることはできても、一度変形を生じた関節を元取りにすることは不可能だということなのです。


一度関節がこのような状態になってしまうと、一生痛みや関節の不具合に悩まされることになってしまうのです。



近年、人間同様にペットとして飼育されているワンちゃん・ネコちゃんでは肥満が大きな問題になっています。



こういった関節疾患も日頃の食事管理が大きく関わっていますので、皆様にはご注意いただきたいと思います。

急に元気が無くなって・・・
2015年11月20日 (金) | 編集 |
ワンちゃんの診療で、時々あるのが・・・



「昨日までは普通に元気にしていたのに、今朝からなんだか元気が無くてあまり動かないんです・・・」という症例。



吐き気や下痢は? 食欲はどうですか?と聞いてみると・・・



「吐き気や下痢はありません。御飯は食べているけど、いつもよりもゆっくり食べているような・・・」



さて・・・どんな病気でしょうか?



こんなときは、まず通常の身体検査に加えて、首や腰などの触診を慎重におこないます。



首を上下左右にゆっくりと伸ばしたり、まげたり・・・


首から腰まで背中の筋肉を圧迫していったり・・・



わずかな動物の筋肉の緊張や、表情の変化を観察しながら触診していくと・・・



「あ、ここ痛いのかな?」というポイントが見つかります。



「キャン!」と鳴いてくれる子は解りやすいのですが、ほとんどの子はうんともすんとも言いません。ですが、痛いポイントになるとわずかに表情が曇ったり、筋肉に強張りが出ます。



そこでレントゲンをとって見ます。


写真の症例は、首を左に曲げたときにわずかに抵抗があった症例です。


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写真右側が動物の左


写真右側の筋肉が、左側に比べると腫れているのが解ります。



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黄色いラインで首の筋肉を示しています。
画面左側の筋肉に比べて右の筋肉が白く膨らんだように見えます。



白く膨らんだように見える部分は、「炎症」が起きていると考えられます。



ここが痛い為に、動きたがらず、御飯を食べるのもイマイチ勢いがないのですね。



我々人間にも時々ありますね。朝起きたらなんだか首が痛くて曲げられない時。


そんな時には、立ち上がったり歩いたり、振り返ったり・・・そんな日常の行動の度に首が痛くて、動きがぎこちなくなったりしますよね。



どうやらワンちゃんにも同じような事が起きているようです。



こういった症例に鎮痛剤を処方してあげると、あっという間に元気になります。



ひとこと「首が痛い」といってくれれば苦労はないんですが・・・



言葉をしゃべることの無い動物の診療では、色々な可能性を考えながら慎重に触診、観察することが大切であります。

ハジラミ
2015年11月13日 (金) | 編集 |
先日保護されてきた子猫ちゃんの体毛に



白い小さな米粒のようなものが・・・




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こいつは「ハジラミ」です。




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ハジラミはノミやマダニと違い、吸血することはありません。



皮膚や体毛をモゾモゾと動き回り、皮膚のカスなどを食べて生活しています。



宿主特異性が高く、犬や人に感染することはありません。



ネコちゃんの体から離れて長時間生存することはできないため、感染は基本的に接触感染となります。



ほとんどが、感染した親猫から仔猫のうちに感染しているようですね。



こいつを見かける機会は意外に少なく、私も獣医師になってから十数年経ちますが、5~6症例程しか見たことないですね。



一般的なノミの駆除薬で駆除できる場合も多いので、獣医師も飼い主様も気がつかないうちに駆除できているケースもあるのかもしれませんね。



何にせよ、小さな仔猫の体毛にびっしりとこいつがくっついている様子は、なかなかぞっとするものがあります。

カレンダー
2015年11月07日 (土) | 編集 |
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2016年カレンダーのプレゼントが始まりました 



今年からカレンダーのメーカーが変わって、ワンちゃん・ネコちゃんが一緒になっております 



昨年までのスタジオでの仔犬・仔猫撮影のカレンダーも可愛いですが・・・



今回のカレンダーは、奇麗な風景の中に佇むワンちゃん・ネコちゃんの姿で、とても素敵なカレンダーですよ 



当院の患者様であれば診察が無くてもお渡ししております。お散歩ついでにお越しくださいませ 
(診察券のご提示をお願いたします)

本日のわんにゃんドック
2015年11月06日 (金) | 編集 |
本日ご紹介するのは、ゴールデンレトリバーのラウル君です 




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10歳ということで、ゴールデンレトリバーとしては高齢なラウル君ですが、まだまだ毛艶も良く、若々しい印象ですね 



性格もとってもフレンドリーで検査にも協力的 



レントゲン撮影や超音波検査の際に、大型犬に暴れられてしまうととっても大変なんですが、ラウル君はとてもおとなしくて助かりました 




検査結果も特に問題はなく、飼い主様にもご安心いただけたようで何より 




当院では、皆様の大切な御愛犬・御愛猫の健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしております 

脾臓腫瘍
2015年11月02日 (月) | 編集 |
獣医師が遭遇することの多い腫瘍に、「脾臓腫瘍」がございます。




脾臓と言うのは左の脇腹にある臓器。



造血や免疫にかかわる働きを持っています。



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この脾臓に腫瘍ができることが良くあります。



これがなかなか厄介な腫瘍です。



まずは、腹腔内にあるため、身体検査で見つけることが困難です。



よほど巨大化すれば腹部の触診で見つけることも可能ですが、それでは遅すぎます。



レントゲンでもある程度の大きさ(2~3cm)にならなければ見つけることは困難です。



超音波であれば数ミリの大きさのうちに発見することが可能です。



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巨大化した脾臓腫瘍。直径6~7cm。テニスボールくらいの大きさ。



脾臓腫瘍で最も怖いのが、腫瘍からの出血であります。



巨大化した脾臓腫瘍は非常に脆く、ちょっとした衝撃などでも大出血をすることがあります。



最悪の場合、そのまま失血死してしまうことも珍しくありません。



上述したように、脾臓腫瘍は超音波検査をおこなわない限り、早期発見が難しい腫瘍です。



超音波検査を含む健康診断を定期的に受けていただくことが大切になります。