町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
誤嚥性肺炎
2015年08月31日 (月) | 編集 |
まずは正常な胸のレントゲン写真です。



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真ん中にまるく写っているのが心臓です。


左右の肺は空気を含んでいるので黒く写ります。




続いて、咳と呼吸困難で来院した仔犬ちゃんのレントゲン写真。



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正常なレントゲン写真に比べると、なんだか心臓の形がハッキリしません。



写真左側の肺の一部も白く曇ってしまっています。



これは「誤嚥性肺炎」を示唆する所見です。


「誤嚥性肺炎」のは、食物や嘔吐物などが間違って気管に入り込んでしまった場合におこる肺炎です。



写真で白くなっているところは右肺の「中肺葉」と言う部分で、気管の位置関係の都合で、「誤嚥性肺炎」を起こしやすい部分とされています。



この症例は、自宅に迎えた翌日から咳の症状があり、「ケンネルコフ」というワンちゃんの風邪を患っていたのですが、夜間に激しくせき込んだあとから急に具合が悪くなってきたということで入院治療となりました。



おそらく、激しくせき込んでいるうちに、食物か何かを誤嚥してしまったものと思われます。




悪化させると命にかかわることもあるので、的確に診断し治療を行わなければなりません。

ほっぺに穴が!
2015年08月25日 (火) | 編集 |
ほっぺに穴があいてしまったネコちゃん。




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左のほっぺに大きな穴があいて、膿がでています。



ケンカ傷かなにかかな・・・? と思うかもしれませんが・・・



これは、歯周病であります。



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この位置には奥歯の歯根が存在します。



ここが歯槽膿漏になると、たまった膿が逃げ場を求めてほっぺに穴をあけて流れ出てしまうのです。



抗生物質の投与などで一時的には改善しますが、完全に治療するには抜歯が必要です。




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歯石を取り除くと、歯根の周りが壊死してしまい、大きく穴が開いたようになっているのが解りますね。



歯槽膿漏が進行すると、周辺の顎の骨も壊死してしまい、今回のように頬に穴があいてしまうことも珍しくありません。



定期的な歯科検診を受けて、歯石クリーニングを行っておくことが大切です。

歯の向きがおかしい
2015年08月17日 (月) | 編集 |
こちらは、ある小型犬の歯の様子。




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黄色い線で歯の向きを現わしているのですが、一本おかしな方向を向いてしまっています。



顎が小さい為、正常な位置に歯が生えることができずに、横を向いてしまっているのです。



チワワやパグ、ヨークシャーテリアなど、鼻の短い短頭種と言われる小型犬に多く見られます。



このような歯は、やはり正常な歯よりも汚れが溜まりやすく、歯周病になりやすい傾向にあります。




今回の症例でも、この歯は歯周病が酷く、抜歯となりました。



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歯根にまで汚れが入り込んでいる様子が良くわかります。



小型犬は顎が小さく、歯並びが悪く歯と歯が密集しやすくなるため、大型犬に比べて歯周病になりやすくなります。



酷い症例では、10歳になる前にほとんどの歯がダメになってしまうこともありますので、自宅でのしっかりとした歯磨きと、病院での定期的な歯石クリーニングが重要になります。


停留睾丸
2015年08月10日 (月) | 編集 |
こちらは、ある小型犬の男の子の写真です。


去勢手術前の若いワンちゃんなのですが・・・



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去勢手術前にもかかわらず、睾丸の所にふくらみが見当たりません。



「毛で見えないだけじゃないの?」と思うかもしれませんが、触診しても睾丸は全く触れることができません。



じゃあ、どこにあるのかというと・・・



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(超音波で確認した、腹腔内の睾丸の画像)




腹腔内であります。


「停留睾丸」という先天的な異常の一つです。


睾丸は本来、「陰のう」という袋に収まって、股間にぶら下がっているわけでありますが・・・


実は睾丸は、もともとは女の子の卵巣と同一の組織で、胎児のお腹の中で発生します。


腹腔内に発生した睾丸は、赤ちゃんの発育と共に腹腔内から股間の「陰のう」まで移動してくるのであります。


これが、きちんと「陰のう」まで移動せず、腹腔内に残ってしまうことを「停留睾丸」と呼び、小型犬に多い先天性疾患の一つに挙げられています。



腹腔内に停留した睾丸は、正常な睾丸よりも「癌」になりやすいといわれているため、早期の摘出が勧められます。


また、片方だけでも睾丸が下りていれば、繁殖することは可能なのですが、「停留睾丸」は遺伝する可能性があるため、繁殖は勧められません。



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通常の去勢手術の場合はおちんちんの付け根の皮膚を2cm程切開するだけで摘出することができますが、「停留睾丸」の場合は、開腹手術になります。



開腹した後、腹腔内に紛れ込んだ睾丸を探さなければならないのですが・・・



事前に超音波である程度の位置は確認していますし、睾丸と前立腺をつなぐ「精管」を手繰っていくことが出来れば、腹腔内の精巣を見つけること自体はスムーズ。



ただし、見つけた睾丸がスムーズに摘出できるかどうかはやってみないと解りません。



奇形の一種ですから、睾丸が思ったように腹腔外に引っ張り出せない可能性もあるのです。



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幸い、今回の症例ではそういった問題はなく、スムーズに手術を終えることができました。




術後の写真を観ると、本来睾丸があるべき位置に、まったくその痕跡が無いのが良くわかりますね。



通常の去勢手術では、睾丸を摘出してもペシャンコになった陰のうが残るのですが、この子の場合は陰のうの痕跡すらありません。








本日のわんにゃんドック
2015年08月03日 (月) | 編集 |
久しぶりにわんにゃんドックのご紹介です。



本日ご紹介するのは、ビーグル犬の幸ちゃん 



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ちょうど9歳の誕生日を本日迎える女の子です  幸ちゃんおめでとう 



幸ちゃんは、もともとレントゲンでの心臓陰影の拡大(軽度)がみられるため、それについての定期検診を兼ねたわんにゃんドックでした 



検査結果は、心臓陰影の変化もなく、その他の健康状態も良好 



当院では、皆様の大切な愛犬・愛猫の健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしております!