町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
まるちゃんの猫ドックレポート
2015年06月30日 (火) | 編集 |
先日、ブログでお知らせしておりました、漫画家のたらさわ みちさんの、愛猫「まるちゃん」のわんにゃんドックレポートが出来上がってまいりました 



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「僕とシッポと神楽坂」 集英社 



たらさわさんの作品、「僕とシッポと神楽坂」の最新刊の巻末に掲載されております 



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当時の様子は、たらさわさんのブログにも紹介されております 




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待合室に置いてありますので、良かったらご覧ください 


本日のわんにゃんドック
2015年06月25日 (木) | 編集 |
本日ご紹介するのは、キャバリアのアロハちゃん 





5月に2歳になったばかりの女の子です 



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まだ年齢も若く、普段気になるような事もないようですから、わんにゃんドックAで、ざっとの健康診断です。




当院では、ワンちゃん・ネコちゃんの年齢や体調に合わせて、わんにゃんドックA~Cの3つのコースを設定しております 





皆様の大切なワンちゃん・ネコちゃんの健康管理の一助として、ぜひお役立て下さい 

膀胱結石の症例
2015年06月22日 (月) | 編集 |
先月に手術をした症例です。



膀胱結石の症例。



今年の1月から膀胱結石だということで、別の病院さんで食事療法を続けていたワンちゃんです。



当院に来院されたのは4月の半ば。



4カ月間、何種類か食事を変更して経過観察していたそうですが、なかなか良くならないということで当院にいらっしゃいました。



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膀胱内に立派な尿石が・・・



尿石は、そのミネラル成分によって何種類かに分類されます。



ワンちゃん、ネコちゃんで多いのは、ストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)というマグネシウム系の尿石と、シュウ酸カルシウムというカルシウム系の尿石です。



ストラバイトは、食事療法で溶解することができるのですが、シュウ酸カルシウムは食事療法や投薬で溶かすことはできませんので、手術で摘出することになります。



どのタイプの尿石かは、尿検査で解ることもありますが、尿検査では判断がつかない場合もあります。


その場合は、1か月ほど食事療法を試して、尿石が小さくなるかどうかを試してみます。


経験上、1か月食事療法を続けても、尿石に変化が無い場合は、その尿石は食事療法で溶けることはないと思います。



今回のワンちゃんは、すでに4か月も食事療法を続けても改善が無いようなので、手術での摘出に踏み切ったほうが良いでしょう。



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と言うわけで、膀胱結石摘出術。



今回の膀胱結石は、大きめの結石が7個と、細かな砂粒状のものが多数という感じでした。


大きな結石は器具でつまんで簡単に取り出せるのですが、細かな砂粒状の物をすべて摘出するのはなかなか大変です。



「小さなものなら、おしっこにでるんじゃないの?」と思うかもしれませんが・・・



人間と違い、雄犬のペニスには陰茎骨という骨が存在しており、そのせいで小さめの尿石でもひっかかり、詰まってしまうことが多いのです。



上の写真にも、ペニスのところに一本骨が写ってますね。これが陰茎骨。



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そんなわけで、何度も膀胱洗浄を繰り返して、小さな砂粒状のものも残さずに摘出いたしました。



摘出した尿石は、検査所で分析して成分を調べます。



結果はシュウ酸カルシウム結石でした。


やはり、これでは食事療法をいくら続けても改善は見込めません。


ただし、一度できてしまうと溶かすことができないシュウ酸カルシウム結石ですが、食事療法によって「予防」することはできます。



膀胱結石の症例では、摘出した尿石をしっかりと分析し、今後の再発を防ぐための食事療法を行うことが大切です。

本日のわんにゃんドック
2015年06月18日 (木) | 編集 |
本日ご紹介するのは、MIX猫のにゃーこちゃん 



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正確な年齢は解らないそうですが、おそらく12~13歳くらいの女の子です 



キャリーバッグのなかでおくつろぎの所を撮影させていただきました 



今回はわんにゃんドックCでの精密検査であります。



にゃーこちゃんは2013年から毎年ドックを受けていただいております。



ある程度高齢ですので、多少気になる点もございますので、このように毎年健診を受けていただけると、獣医師としても非常に健康管理に役立ち、助かるものです 



当院では、皆様の大切な愛犬・愛猫の健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしております!





フィラリア予防薬の投与について
2015年06月13日 (土) | 編集 |
この季節になると、よくご質問いただくのが・・・



「うちの近所、草むらが多くて蚊がたくさんいるんです。フィラリア予防薬早めに飲んだ方がいいかしら・・・?」



というご質問。



当院では、フィラリア予防薬の投与期間は6月末~11月末の6カ月間とさせていただいています。



基本的には、御自宅や散歩コース周辺の蚊が多かろうが少なかろうが関係ありません。



これを理解するには、まずフィラリアの感染メカニズムを知らなければなりません。



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株式会社インターズー CLINIC NOTE No83 P19より引用



1.
フィラリアが伝染するには、まず初めにすでにフィラリアに感染し、血液中にミクロフィラリア(mf:フィラリアの幼虫)が出現している犬から蚊が吸血をするところから始まります。
※蚊が吸血するのは気温22度~27度以上となる夏の繁殖期の間だけです。


2.
蚊の体内に取り込まれたミクロフィラリアは、この時点ではまだ感染能力を持ちません。
気温25~28°の環境でおよそ2週間かけてL3と呼ばれる感染力を持った幼虫に成長します。
※L1,L2幼虫の段階では感染力はありません。


3.
L3(感染能力を持つ)幼虫まで成長すると、幼虫は蚊の口先に移動してきて、次の吸血の機会に犬の体内に侵入します。



つまり、蚊の吸血が始まってすぐにフィラリア感染が広まるのではなく、約2週間ほど蚊の体内でフィラリア幼虫が成長する期間が必要なわけです。



次に・・・



4.
犬の体内に侵入したL3幼虫は、約2カ月かけてL4⇒L5(未成熟虫)へと成長していきます。

この期間(約2カ月)にフィラリア予防薬を飲むことで、体内に侵入した幼虫を駆除することができます。

実は、皆さんが飲んでいらっしゃるフィラリアの予防薬は、体内に侵入したL3幼虫とL4幼虫を駆除する効果を持っています。

「フィラリア予防薬」という呼び方をするので誤解を招きやすいのですが、「フィラリアの感染を予防するのではなく、感染したフィラリアが成虫になる前に駆虫するお薬」なのであります。



ですので、早く飲み始めたから安心かと言うと、あまりそういう問題でもないわけです。



5.
L5にまで成長したフィラリア幼虫は、その後心血管系に寄生し成虫となり、ミクロフィラリア(幼虫)を産出するようになります。
成虫になってしまうと、通常の「フィラリア予防薬」では駆除できません。



要点をまとめると・・・



○フィラリア幼虫が蚊の体内で感染力を持つには、2週間ほどかかる

○犬の体内に侵入したフィラリア幼虫は2カ月ほどかけて成長するので、その間に駆虫薬を飲むことで成虫感染を防ぐことができる。



ということになります。





そのため、いくら5月中に蚊を見かけようが、自宅近辺に蚊がたくさんいようが、6月末からきちんと予防薬を投与すれば問題はないということになります。



ただし、7月や8月になってからあわててお薬を飲み始めても、その時点で感染していた幼虫がL5幼虫にまで成長していた場合は、通常のフィラリア予防薬で駆除できる可能性は低く、感染が成立してしまう恐れがありますのでご注意ください。



また、もうひとつ大事なのが、11月末になって「もう、涼しいから平気かな?」とお薬を飲むのをやめてしまうと、11月初めに感染したフィラリアの駆除ができずに感染が成立してしまう恐れがあるのでご注意ください。



ということで、とにかく大事なのは、こちらで御指示させていただいた投薬期間をしっかりと守っていただくことです。


近所に蚊が多かろうが少なかろうが、それは関係ないということであります。

本日のわんにゃんドック
2015年06月11日 (木) | 編集 |
わんにゃんドックのご紹介です 




まずは、3月に3歳になったばかりのビバ君。



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基本的な健康状態に問題はありませんでしたが、ちょっと体重がオーバー気味 




キャバリアは心臓の弁膜症が多いことでも知られている犬種ですので、適正な体重管理は非常に重要になります 



つづいて、こちらはフレンチブルドッグのぶるる君 



10歳の男の子です 




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ぶるる君は1ある程度高齢になってきていますので、わんにゃんドックCでの精密検査でした 




基本的な健康状態に問題はないようでしたが、尿検査と超音波検査で少し気になる部分がございましたので、再検査となりました 




言葉をしゃべることができないワンちゃん・ネコちゃんの健康管理では、このように定期的な健康診断でしっかりとデータをとって、必要に応じて再検査や精密検査を行うことが病気の早期発見にはとても大切 




当院では、皆様の大切な御愛犬・御愛猫の健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしております 

肝リピドーシス
2015年06月06日 (土) | 編集 |
猫の「肝リピドーシス」



耳慣れない言葉かと思います。


どういう病気かと言うと、「肝細胞内に重度に脂質が蓄積してしまう」ことで発症する病気。



「なんだ、脂肪肝か・・・」と思うかもしれませんが、ネコちゃんの「肝リピドーシス」は非常に危険な状態であります。
※人間の脂肪肝も肝硬変などに進行する恐れがあるそうなので、気軽に考えてはいけないようです。



肝細胞内に脂質が蓄積すると、肝臓の機能障害や、胆汁(消化液の一種)の停滞が起こり、急速に状態が悪化していきます。


最悪の場合、命にかかわることも少なくない病気です。



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左側が肝リピドーシスに陥った肝臓。
正常な肝臓は、脾臓(右側に写っている小さな△部分)よりも黒っぽく写るはずなのですが、この症例では肝細胞内に脂肪が蓄積したため、白っぽく写っています。




猫の「肝リピドーシス」は、まず初めに何らかの病気や環境変化などがあり、ネコちゃんが食欲不振に陥るところから始まります。



ネコちゃんが食欲不振に陥ると、栄養不足に陥ります。そうすると、体は体内に貯蔵された脂肪を分解しエネルギーを得ようとしますが、それが急速・大量に起きると、肝臓の処理能力を超えた脂肪が肝細胞内に蓄積することになり、それによって急激な肝障害が発生します。



これは、もともと太っていたネコちゃんに起きやすい病気で、たとえばお引越しをして環境が変わったことで、数日間食欲不振になっただけでも発症してしまうことがあります。



治療の基本は、肝臓保護治療を行いつつ、しっかりとした栄養補給を行うこと。


きちんとした栄養補給を行えば、脂肪を分解する必要が無くなるため、自然と肝細胞内の脂肪貯留も解消されていきます。


初期段階の「肝リピドーシス」であれば、点滴治療と栄養補給で改善しますが、重度の場合は治療に数カ月かかったり、治療しても助からないことも少なくありません。



ネコちゃんは人間やワンちゃんと違い、完全な肉食動物であるため、このように食生活や代謝能力に係わった独特の病気が少なくありません。



身近な動物ではありますが、根本的な体のメカニズムが異なることを良く理解したうえで飼育をしていくことが大切です。