町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
本日のわんにゃんドック
2014年09月29日 (月) | 編集 |
本日ご紹介するのは、ペルシャ猫のピース君です 




ちょうど、昨日に6歳のお誕生日を迎えたばかりの男の子です 



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おめめパッチリのイケメンです 



昨年に引き続き、2度目のわんにゃんドックです。



昨年は「わんにゃんドックB」での検診でしたが、今年は「わんにゃんドックC」での精密検査でした。



「わんにゃんドックB」と「わんにゃんドックC」の大きな違いは、腹部超音波検査があるかどうかです。



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超音波で観察した腎臓。(別症例の超音波画像)



超音波の画像と言うのは、一般の方がみても、何が何だかわからない画像ですが・・・



実は、数ミリ単位の病変まで、しっかりと観察できるすぐれもの 



内臓にできた、1~2mm程度の腫瘤でも見つけることが可能なのです。
※観察時の動物の安静状態、消化管内ガスの有無などによっては、観察が困難なこともあります。


こういった、詳細な観察が、重大な病気の早期発見につながることも少なくありません。



当院では、大切なワンちゃん・ネコちゃんの健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしています 


脾臓の腫瘍
2014年09月23日 (火) | 編集 |
前回は、健康診断で見つかる異常として、胆嚢の異常についてとりあげましたが・・・



本日も、同じように健康診断で見つかることの多い異常です。



こちらは、わんにゃんドックで撮影した腹部レントゲン画像。



元気も食欲も全く問題なく、一般身体検査でも何も異常は見つからなかったワンちゃん。


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ですが、腹部レントゲンで、直径3cm程度のボール状の「しこり」が見つかりました。



位置からすると、「脾臓」にできた腫瘤が疑われます。



超音波検査で詳しく調べると・・・



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やはり、脾臓の先端部分に直径25mm程度の腫瘤が見つかりました。







脾臓は、比較的腫瘍ができやすい臓器です。



しかも、脾臓に発生した腫瘍の1/3~2/3は悪性であるというデータがあります。



脾臓にできる悪性腫瘍としては、「血管肉腫」と呼ばれる腫瘍が多いのですが、この「血管肉腫」は急速な増殖と、広範囲な転移を特徴とするため、慎重な診断・治療が求められます。



脾臓の良性腫瘍としては、「血腫」や「結節性過形成」などが一般的です。







脾臓の腫瘍は、良性・悪性関わらず、ほぼ無症状のまま経過し巨大化していきます。



そして、ある日突然、巨大化した腫瘍が破裂し、大出血を起こすことで急激な虚脱状態に陥り、緊急で病院につれてこられるケースが多いのです。




脾臓腫瘍の恐ろしいところは、良性腫瘍であっても、巨大化した腫瘍が出血し、命にかかわる事態に陥る可能性があるところです。



また、腫瘍の良性・悪性の区別は、レントゲン検査や超音波検査ではできず、切除した腫瘍組織そのものを検査しなければ判別できません。



そのため、脾臓に腫瘤が見つかった場合は、良性・悪性に係わらず、積極的な外科切除が勧められるのです。




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術中の写真。レントゲン、超音波で観察された通り、3cm弱の腫瘤が脾臓先端部に存在します。
組織検査の結果、「結節性過形成=良性」との診断でした。



出血が起きるまで発見されなかったような脾臓腫瘍では、手術中の死亡率も高く、術後の生存期間も転移等の問題から6か月~1年程度と短くなっていますが・・・




今回のように、無症状のうちに早期発見できた症例では、悪性であったとしても完治が望めます。





我々人間もそうですが、ワンちゃん・ネコちゃんにとっても、定期的な健康診断は非常に大切ですね。

胆泥症
2014年09月21日 (日) | 編集 |
わんにゃんドック等で、日常的に健康診断をおこなっていると、一見健康に見える中高齢のワンちゃんで、肝臓の血液検査数値が上昇しているような症例に良く遭遇します。




本人は元気・食欲など問題なく、数値自体も極端に悪いというわけではないのですが、正常値の2~3倍程度の上昇を示します。




肝臓の血液検査数値の上昇の原因は、加齢、肥満、食生活、炎症、ホルモン異常、腫瘍etc 色々な原因が考えられます。



肝臓の血液検査では、肝臓の数値が上がっている(=何らかのダメージが肝臓に加わっている)ことは解っても、「なぜ数値が上がるのか?」は解りません。



肝臓数値の上昇の原因を知るには、レントゲン検査や超音波検査、場合によっては組織検査(肝臓の一部を採取して検査する)を組み合わせなければなりません。



組織検査をおこなうには、肝臓の一部を採取するなど外科的な処置が必要になりますので、まずはレントゲンや超音波など動物への負担の少ない検査から進めていきます。



そうして、検査をしていて、よく遭遇するのが「胆泥症」。



「胆泥」と言うのは、胆嚢(たんのう)と言う消化液を分泌する袋状の器官の内部に、消化液が停留して泥状に濁ってしまった状態です。



この「胆泥」が肝臓数値の上昇の原因になっていることがよくあります。



胆嚢(たんのう)は、肝臓で生産された胆汁(たんじゅう=消化液)を貯蔵・分泌する役割を持っています。



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正常な胆嚢(たんのう)。黒く空洞に見える部分は、内部に貯留した胆汁(たんじゅう=消化液)。



正常な状態の胆汁は、超音波で濁りの無い透明(=黒)の状態に描出されます。


「胆泥症」の症例では、「白い濁り」が超音波で観察されます。



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左側の白く濁った部分が胆泥



「胆泥」の貯留は、犬種や体質、加齢、食生活が原因になることもあれば、ホルモン異常、脂質代謝異常、消化器の炎症などの疾患が原因となっていることもあります。



したがって、少量の胆泥貯留であれば、生理的なものであることも多く、治療が必要になることもありません。



しかし、胆泥の貯留が重度になると、胆汁の分泌が妨げられたり、胆嚢炎を起こす場合があります。



また、胆泥症の症例の中には、「胆嚢粘液のう腫」という状態に進行するケースがあります。



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重度の胆泥症から引き起こされた、「胆嚢粘液のう腫」。固くゼラチン状に固まった胆泥と、炎症を起こした胆嚢が描出されています。




「胆嚢粘液のう腫」になると、胆嚢炎や膵炎などに進行したり、最悪の場合は胆嚢破裂を起こし、致命的な腹膜炎を起こす場合もあります。



すべての「胆泥症」の症例が、「胆嚢粘液のう腫」に進行するわけではありませんが、進行してしまってからでは手遅れです。



したがって、中程度~重度の胆泥症の症例では、生活習慣の改善や、投薬によって、胆泥症の悪化を防ぎ、経過観察をする必要があると考えられます。



胆泥症・胆嚢粘液のう腫は、重症化するまでは目立った症状を起こさないことも珍しくありません。



定期的な健康診断で、早期発見することが大切になります。

三叉神経麻痺
2014年09月15日 (月) | 編集 |
「口が閉じなくなってしまった」ということで、ご来院いただいたワンちゃんです。



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ご覧のように、お口が半開きになったままです。



口が半開きのままなので、鼻の周りや下唇によだれが付着しています。



お食事は何とかとれるようですが、水を上手く飲むことができないようです。



来院前日に突然発症したそうです。



このような症状の時に、まずチェックしなければならないのは、


お口が閉まらないのが神経的な問題なのか?

筋・骨格系の問題なのか?

それとも物理的な問題なのか?


・・・ということ。


「オヤツあげたジャーキーが顎に挟まって口が閉じれなくなってしまった」とか、「竹串(焼き鳥等の)が挟まっていた」など、物理的な問題でお口が閉じれなくなる症例が一番多いように思います。



そこで、まずはお口を開いて、奥まで詳細に観察します。


物理的な問題が無いようであれば、次は筋・骨格系の問題か、神経系の問題かを判別します。


筋・骨格系の問題の場合、痛みが生じていたり、アゴや頭部の筋肉の強張りが認められることが多いのですが、今回はその様な事はありませんでした。


お口周辺を触っても、痛がる様子はなく、顎を開け閉めすると、完全にアゴ周辺の筋肉が脱力してしまったような感じでした。


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このような時には、神経系の異常である可能性が高くなります。


「三叉神経」という顎回りの感覚や運動をつかさどる脳神経の異常が疑われます。


「三叉神経麻痺」という病気で、中高齢のワンちゃんに時折みられる病気です。


今回の症例は、まだ1歳と若く、このような年齢で三叉神経麻痺が発症するというのは珍しいことです。


三叉神経炎とも呼ばれており、神経に炎症が起きることで、このような症状が出るのですが、「なぜ神経炎が起きるのか?」ということについては、あまりハッキリとしたことは解っていないようです。



脳腫瘍などでも、同じような症状が出ることがあるので、そこは慎重に判断しなければいけませんが、今回の症例では、その様な問題はないようです。


「三叉神経麻痺」は、ほとんどが2~4週間ほどかけて、徐々に回復するといわれています。


今回の症例も、神経保護のためのビタミン剤を投与しつつ、経過観察をしていますが、順調に回復してきているようです。


本日のわんにゃんドック
2014年09月13日 (土) | 編集 |
本日ご紹介するのは、シーズー犬のマルクちゃん 



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今月で7歳になったばかりの男の子です 


とっても良い笑顔ですね 


昨年に続き、2度目のわんにゃんドックでした。


大きな問題はなかったのですが、昨年と比べて腹部レントゲン画像で気になる点があったので、後日、超音波検査を追加でおこないました。


健康診断は、定期的に受けていただくことが大切です 


過去のデータと比較することでき、より正確にワンちゃん・ネコちゃんの健康状態を知ることがでるのです 



当院では、皆様の大切な愛犬・愛猫の健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしています 



膀胱腫瘍の管理
2014年09月11日 (木) | 編集 |
膀胱というのは、比較的腫瘍ができることが多い部分です。



なかでも、膀胱の出口周辺の「膀胱三角」と呼ばれる部位にできることが多いです。



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膀胱の出口(膀胱三角)に発生した腫瘍



膀胱の腫瘍は、悪性であることが多いとされており、そのほとんどが「移行上皮癌(いこうじょうひがん)」と言われるタイプの癌であるとされています。


移行上皮癌は、腎臓や前立腺などの周辺臓器への浸潤を起こしたり、肺や骨などに転移を起こすことがあります。



膀胱腫瘍特有の症状はなく、血尿や頻尿、排尿困難など、膀胱炎や尿石症などと同じような症状で来院されることがほとんどです。



治療するには、抗がん剤を使用したり、外科手術での摘出を行うのですが・・・


腫瘍ができやすい「膀胱三角」と言う部分は、腎臓から尿管がつながる部分と、膀胱から尿道への出口が集中している部分になるため、手術での完全切除が困難な部位であります。


そのため、膀胱三角に腫瘍が見つかった場合は、抗がん剤での治療がメインになります。


とはいえ、転移や浸潤といった問題もあり、治療の難しい腫瘍です。



また、増大した腫瘍が尿道を塞ぎ、排尿できなくなるという問題も生じます。



上の超音波画像の症例も、増大した腫瘍に尿道が圧迫されて、排尿困難となっていました。



かろうじてポタポタとは出るものの、動物にとって非常にストレスの大きい状況です。



そこで、尿道にカテーテルを設置し、排泄の管理をおこないます。



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小型犬では、小児用の一番細いカテーテルを使用します。



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膀胱内に設置したカテーテル。先端が風船状に膨らみ、脱落を防いでくれます。


自宅でのカテーテルの管理や、膀胱炎、感染等の問題はありますが、これでずいぶんと動物は楽に生活をすることができます。

本日のわんにゃんドック
2014年09月08日 (月) | 編集 |
今日はわんにゃんドックのご紹介です 



今日は可愛らしいご姉妹での健康診断でした 


まずは長女の幸(さち)ちゃん 

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先月8歳になったばかりのビーグル犬です 



幸ちゃんは、わんにゃんドックCで、しっかりと精密検査でした 



つづいて、こちらは三女の丸ちゃん 


maru 20140905


ヨークシャーテリア×マルチーズのMIX犬です 


顔立ちはヨーキーで、毛質はマルチーズの雰囲気が良く出てますね 



丸ちゃんは九月で3歳とまだまだ若いので、わんにゃんドックBでの健康診断でした。



長女・三女の健康診断で、次女はどうしたの? と思われるかもしれませんね。



次女の福ちゃんは11月がお誕生日なので、それに合わせて毎年健康診断を受けていただいています 



ところで、この三人のお名前・・・



順番に並べると・・・「幸」「福」「丸」



なんだか、幸せいっぱいの人生の船旅が待っていそうな、素敵なお名前ですよね 


当院では、大切な愛犬・愛猫の健康管理の一助として、年に一度の定期健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしています 

わんちゃん・ねこちゃんはデング熱に感染するの?
2014年09月06日 (土) | 編集 |
「わんちゃんもデング熱に感染するの??」



デング熱感染拡大のニュース報道の影響で、こういったご質問を受けることが増えてきました。



デング熱の原因ウイルスは、ワンちゃん・ネコちゃんに感染することはあるそうですが、それで病気を発症することはありません



ワンちゃん・ネコちゃんにはデング熱という病気自体がありません。



ですので、とりあえずデング熱についてはご安心くださいませ。



ですが、蚊に限らず、ノミやマダニなど、吸血昆虫類は、様々な病気を媒介いたします。



ノミ・マダニ予防薬や、フィラリア予防薬など、基本的な予防薬はしっかりとご使用いただいた方が安心ですね。

皮膚病の原因も様々です
2014年09月04日 (木) | 編集 |
動物病院の診療では、皮膚疾患の診療が占める割合が2~3割程度と、かなりの割合を占めています。



そのほとんどが、細菌感染や真菌感染などの単純な感染症によるものです。



ただし、原因菌によって治療に使用する薬剤が異なりますので、しっかりと検査をして原因菌を確定することが大切です。



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上の写真は、ある皮膚疾患のワンちゃんから採取した病原菌です。


ピンク色の大型の菌が、マラセチア菌。



青色で、やや大型の球状の菌が球菌。



青色で、やや小型の棒状の菌が桿菌。


一か所の皮膚炎に、3種類の菌が発生しています。


それぞれに効果的な薬剤は異なりますので、顕微鏡での検査結果をもとに、もっとも適した薬剤を選択します。


こういった検査を十分に行わずに、「皮膚炎だからこのお薬塗っておいてください」と複数種類の抗生剤や消炎剤の混合された軟膏などを処方されるようなケースもあるようですが・・・


上手くお薬が効いてくれればよいですが、そうでなければ治療が後手後手に回ってしまいます。


やはり、原則としてしっかりと皮膚のサンプルを検査したうえで治療を行うべきであります。


当たり前のことですけどね。


他にも、こんなダニが皮膚炎の原因になっていることもあります。


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こういった症例に、抗生物質をいくら使っても皮膚炎は改善することはありません。



皮膚病に限った事ではありませんが、「皮膚が痒いから、とりあえず抗生剤と痒みどめ」「吐いてるから、とりあえず吐き気止め」「下痢をしているから、とりあえず下痢止め」といった短絡的な治療ではいけません。



皮膚が痒い⇒皮膚が痒い原因は○○と■■と△△が考えられる⇒検査で原因の確認⇒検査結果から最も適した治療法を選択


こういった順序でしっかりと治療を進めていくことが大切なのです。



「とりあえず・・・」の治療では、たまたま治療が上手くっているうちは良いですが、治療が上手くいかなかったときに、余計な負担をこうむるのは飼い主様とワンちゃん・ネコちゃん達なのです。



もちろん、すべての病気で、一回の検査で原因がはっきりするわけではありませんし、高額な検査の場合は、まず治療の反応を見ながら必要に応じて検査の実施を判断するという配慮が必要になることもあります。


そういった時には、「ひとまずお薬の反応を見ながら、今後の検査の必要性を考えていきましょう」ということも必要になってくるのであります。

☆Mayumiのアトリエ☆さん
2014年09月01日 (月) | 編集 |
こちらの素敵な絵・・・



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さくらちゃんというチワワの女の子の絵です 



私が勤務医時代から診察をさせていただいていたワンちゃんで、とても思い出深いワンちゃん 



今から2年前に天に召されて、お星様になってしまったさくらちゃんですが、先日、久しぶりに、こんなに素敵な笑顔を見せに来てくれました 



こちらの絵は、さくらちゃんの飼い主様のお知り合いである、イラストレーターの滝川真由美さんと言う方の作品。



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こんなふうに、小さな花柄をたくさん集めて描かれた、とっても可愛らしい作品です 



なによりも素晴らしいのが、絵から伝わってくる愛らしいさくらちゃんの雰囲気。


単に絵が似ているというだけではなく、本当に元気なころのさくらちゃんの雰囲、眼差しがしっかりと感じ取れる作品なのです 



とてもいきいきとした表情で、本当にさくらちゃんに久しぶりに会った気持ちになるような、心のこもった作品でした。



単に写真を見て描くだけではなく、そのワンちゃんの性格や様子など、色々な事を聞いた上で描いて下さったそうです。



だからこそ、そのワンちゃんの雰囲気までしっかりと伝わる、素敵なイラストになるんですね 




この素敵なイラスト、インターネットを通じて注文ができるそうですよ!


イラストレーター 滝川真由美さん ☆Mayumiのアトリエ☆