町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
子宮蓄膿症
2014年07月31日 (木) | 編集 |
病気には季節性があるものもございます。



たとえば、子宮蓄膿症。



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子宮蓄膿症の超音波画像。膀胱のすぐそばに、膿が貯留した子宮が写っています。





名前の通り、子宮内部に膿が溜まってしまう病気です。



子宮蓄膿症は、発情期が終了してから1~2カ月の間に発症することが多い為、梅雨頃~初夏にかけてと、晩秋から初冬にかけて症例数が増える傾向にあります。
(ワンちゃんは春先と秋頃の年に2回発情期が訪れます)



中高齢の女の子のワンちゃんで、発情後しばらくして元気・食欲が無くなってきたり、オリモノが続いたりする場合は子宮蓄膿症の可能性が高いと思われます。


今月も、2件の緊急手術がございました。


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症例1


治療の基本は外科手術。



膿の溜まった子宮を完全に摘出する必要があります。



子宮蓄膿症の怖いところは、手術が成功したとしても、必ずしも救命できるとは限らないところにあります。



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症例2


子宮蓄膿症では、子宮内に貯留した膿の毒素が、全身に悪影響を及ぼします。



発症してから、手術までの経過が長い場合、内臓に致命的なダメージが及び、手術で無事に子宮を摘出したとしても、術後に多臓器不全を起こして亡くなってしまうことも珍しくないのです。



子宮蓄膿症の症例では、食欲不振に気がついて飼い主様が病院に連れていらっしゃることがほとんどなのですが・・・



食欲不振に気がついてから数日以内の手術であれば、ほぼ100パーセントの症例が問題なく回復してくれます。
※私個人の経験です。



ですが、食欲不振に陥ってから、1週間以上経過した症例では、術後に多臓器不全を起こし、救命できない症例もでてくるようです。



言葉をしゃべることのできない動物にとって、食欲の有無というのは、病気の兆候を知るための大切なサインです。



日頃から良く注意していただき、食欲が落ちるようであれば、余り長く様子を見るようなことはせず、早め早めに動物病院にご相談いただくことが大切です。

食物アレルギーの典型的な症状
2014年07月28日 (月) | 編集 |
こちらは、典型的な食物アレルギーを発症したワンちゃんの写真です。



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アレルギーの引き金になる食物を食べて、その日のうちのご覧のように口周りに赤く皮膚炎が発症しました。



痒みが強く、自分で引っ掻いてしまうので、ところどころカサブタになっています。



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眼の周りにも同様の症状がでています。



ワンちゃんでは皮膚炎の症例が多く、当院で診療するワンちゃんの20~30%程度には、何らかの皮膚炎が認められるくらいです。



ワンちゃんの皮膚炎には、犬種の特性や、アトピー、ノミアレルギー、食物アレルギーなど様々な要因が関わります。



食物アレルギーがワンちゃんの皮膚炎に係わっている割合はそれほど高くないようで、全皮膚疾患中の1~5%程度だということです。



実際に診療していても、だいたいその様な感じですね。



食物アレルギーを起こしたワンちゃんでは、ご覧のように口周りや眼の周り、耳などに痒みが生じることが多いようです。



今回の症例では、普段あまり食べさせていないオヤツを食べさせた後に症状が発症したので、食物アレルギーを疑うことが比較的容易でしたが・・・


普段から食べている食物に、いつの間にかアレルギーを起こすようになってしまったような症例ですと、飼い主様が気がつかないうちに少しずつ皮膚炎が進行するので、一般的な皮膚炎や、アトピー性皮膚炎などと区別するのが難しいことがあります。



耳や目、口周りに慢性的な皮膚炎が続いているような症例では、一度食物アレルギーを疑って検査してみるのも有効な手段となります。



肺水腫による呼吸困難
2014年07月24日 (木) | 編集 |
まずはこちらの写真をご覧ください。



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心不全で入院治療を行ったワンちゃんの胸のレントゲン写真です。



○で囲んだ部分の肺が、スリガラスのように白く曇っているのがお解りいただけると思います。



「肺水腫」と言う状態です。


心不全を起こした際の症状の一つで、血液循環の悪化により、肺の内部に液体が貯留してしまいます。



肺の中に液体がたまると、ガス交換が正常に行えず、呼吸困難に陥ります。


初期の段階では、息が荒くなったり、咳きこむくらいの症状ですが、重度になると呼吸困難で死に至る危険な状態です。


肺の内部に貯留した液体は、物理的に取り除くことはできません。


心不全を改善するための基本的な投薬に加え、利尿剤を投与することで、血液循環を回復させ、肺内部の液体貯留を改善させます。



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同じ症例の退院時のレントゲン写真です。


スリガラスのようになっていた部分の肺が、すっかり奇麗になっています。



こちらのワンちゃんは、4年ほど前に、一度当院で心臓の検査をしたことがありました。



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こちらは、4年前の検査の数値です。


僧帽弁閉鎖不全症の重症度を評価する検査の一つで、超音波で心臓内の血流速を測定しています。


○で囲った「eV」という値が重要です。



この数値が1.0m/s以下であれば、僧帽弁閉鎖不全症としては、比較的症状が軽い状態です。



この数値が1.2m/sを超えてくると、肺水腫を発症する危険が急速に高まってきます。



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そして、こちらが今回の数値。


1.4m/sと非常に高い値となっております。


ここまで数値が悪化すると、今回のように入院治療が必要となるほどの「肺水腫」を発症してしまいます。



こちらのワンちゃんは、当院で継続して診療していたわけではないので、途中の経過は不明ですが、4年の間にずいぶんと病状が進行していたようです。
※別の病院さんで診察を受けていらっしゃったようですが、聴診器による心音の聴取だけで、精密検査は受けたことが無かったそうです。


心臓と言うのは、もともと病気の進行に対して、ある程度の抵抗力を持っています。



そのため、徐々に病状が悪化していても、その状態に少しずつ適応していくため、一見元気なように見えてしまいます。
※おそらくワンちゃん自身は息苦しさや、動悸などを感じているはずですが、飼い主様の眼には変化が無いように見えてしまいます。



聴診器で解るほどの状態、もしくは飼い主さんが気がつくほどの症状が出始めた頃には、思いのほか病状が進行してしまっているということも少なくありません。



最低でも、半年に一度は、精密検査を行い、症状に現れる前に病状の変化をとらえておくことが重要になるのです。


本日のわんにゃんドック
2014年07月22日 (火) | 編集 |
本日ご紹介するのは、チワワのクロちゃん 



先週、6歳になったばかりの男の子です 




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フカフカした毛がヌイグルミみたいで可愛らしいですね 



クロちゃん、待合室などではしっぽふりふりご機嫌さんなのですが、診察台の上に乗った途端、緊張で固まってしまいます 



今年の写真は待合室で撮ったのでいいお顔で撮れていますが、去年は診察台の上で撮影したので、緊張で眼が細くなってしまっていました 



本日は健康診断として、わんにゃんドックBを受けていただきました。



当院では、ワンちゃんの年齢や病状に合わせて、わんにゃんドックA~Cの三つの健診コースをご案内しております 



大切な愛犬・愛猫の健康管理の一助として、年に一度のわんにゃんドック、いかがですか?

消化管内異物 ~タオル?~
2014年07月21日 (月) | 編集 |
「仕事から帰ったら、ケージ中が吐物だらけになっちゃうくらい吐いていた」



というワンちゃん。



普段から、いろんなものをかじって飲み込んでしまうことがあるそうです。



当然、消化管内異物を一番に考えて、造影検査をおこないます。



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胃から盲腸までは問題なく流れていった造影剤ですが・・・



盲腸から結腸にかけて、ボコボコと腸が拡張し、蛇行するような異常な所見が・・・
(写真左側です)



やはり、何か異物が閉塞している可能性が高いようです。


ですが、通常は結腸まで通過した異物と言うのは、問題なく排泄されることが一般的。
※腸は小腸・盲腸・大腸(結腸)の3つの部分に分かれるのですが、大腸(結腸)は最も太い部分。



ワンちゃん自身も、吐き気はおさまって元気にしているようです。



焦って手術するよりは、少し様子を見てみよう・・・



と、思っているうちに・・・大量の下痢便と一緒に出てきました。



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布切れです。



留守番用のケージの敷物のようです。



これが一時的に腸に詰まってしまったために、激しい吐き気を繰り返していたようです。



幸い、無事に便に排泄されましたが、一歩間違えれば腸閉塞を起こして命にかかわるところでした。



初めにも書いた通り、このワンちゃんは普段からいろんなものをかじって飲み込んでしまうことがあります。



共働きのご家庭で、どうしても一人で留守番をする時間が長い為、ストレスがたまって様々なイタズラをしてしまうのです。



ワンちゃんと言うのは、皆様ご存知の通り「群れ社会」を営む動物です。



そのため、個体差はありますが、一人で留守番をする時間が長いと、どうしても問題行動が起きやすくなります。



お一人暮らし、共働きのご家庭などで、「家族の一員としてワンちゃんを・・・」というご家庭は多いと思いますが・・・



仕事で一日中誰もいないお家に、10時間近く、もしくはそれ以上の時間を一人で毎日過ごさせることが、はたしてワンちゃんにとって幸せなことなのか・・・



そういったことも考えながら、ワンちゃんとの生活に向き合っていただければ幸いです。



もちろん、今回のワンちゃんの飼い主様も、そういったことを真剣に考えて、どうすればよいか日々悩んでいらっしゃいます。


獣医師としても、何か良いアドバイスがあれば・・・とは思うのですが・・・



こればっかりは「一緒に過ごす時間を増やす」以外には根本的な解決法がないのです。

前歯(切歯)に集中した歯周病
2014年07月19日 (土) | 編集 |
今月は歯周病治療の症例が続いております。



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こちらの症例は、5月で10歳になったばかりのワンちゃんです。



10歳にしてはまだまだ奇麗な状態ですね・・・



と思いきや・・・



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前歯(切歯)に重度の歯周病です。



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下の前歯(切歯)は、もうグラグラです。



このように、前歯だけ極端に歯周病が進行している症例というのは、大抵がタオルやロープなどで引っ張りっこ遊びをやっている症例です。



引っ張りっこ遊びがダメというわけではないんですが、飼い主様と綱引きをやるように、激しく遊びすぎると、前歯(切歯)に大きな負担がかかります。


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「一本釣り」できちゃうくらい、激しい遊びしてませんか?




その結果、このように前歯(切歯)だけに、極端に歯周病が進行してしまうことがあるのです。



このままにしておくと、歯周病が左右にどんどんと広がり、犬歯の方にまで被害が及んでしまいます。



抜歯治療が必要です。



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抜歯直後の状態


歯茎が酷く炎症を起こして、グジュグジュになっています。





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抜歯した後は、歯茎を奇麗に整え、縫い合わせて終了。




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全部で9本抜きました。



どの歯も、歯石が付着して、真っ黒に汚れています。




「タオルやロープで引っ張りっこすると歯の健康に良い」と考えていらっしゃる飼い主様は、結構多いかと思いますが・・・



もちろん、物理的に歯の汚れを落とす効果があるのは事実ですが・・・余り激しくやりすぎると、ご覧のように歯茎を傷めてしまうこともございます。



人間の歯磨きでも、力一杯やりすぎるとかえって歯や歯茎を傷めてしまうと言われていますよね。



何事も、ほどほどに・・・です。



歯周病治療 2回め
2014年07月14日 (月) | 編集 |
2011年に、重度の歯周病で抜歯治療を行ったワンちゃんが、3年たって2度目の治療にいらっしゃいました。



まずは、3年前の状態。

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2011年12月




左側の犬歯や、前歯を中心に、重度の歯槽膿漏がみられます。



ヘドロのような食べカスがすさまじいですね。



すべての問題となる歯は抜歯し、欠損した歯肉も、頬の粘膜を移植するなどして完治させましたが・・・


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2011年12月





3年たって、当時は抜かずに残しておいた右側の犬歯もいよいよダメになってきてしまいました。



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2014年


こちらのワンちゃんは、前回の治療以来、月に一度の定期クリーニング(麻酔を使用せずに、ハンドスケーラーでの簡易クリーニング)を行っていたので、歯石そのものはそれほどひどくないのですが、犬歯周辺の歯肉が歯周炎で欠損してしまっています。



実は、こちらのワンちゃんは今年で14歳。



それなりに高齢になってきていますので、やや麻酔に不安がございました。



中型犬の平均的な寿命を考えると、あと2~3年。



このまま、だましだましやっていくという選択肢もございますが・・・



せっかく長生きしても、最後にお口が痛くて、美味しく食事ができないのは可哀そうですからね。



いま手術が可能な状況であれば、スッキリ奇麗にしてあげましょうということで、飼い主様のご同意も得られました。



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抜歯した後は、頬の粘膜を剥離・移植し、抜歯した穴を確実にふさぎます。



これをしっかりとやっておかないと、抜歯した部分と、鼻の穴がつながってしまったりして、大変なことになってしまいます。

本日のわんにゃんドック
2014年07月11日 (金) | 編集 |
本日ご紹介するのは・・・



ノルウェージャン・フォレスト・キャットのシエル君です 



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きりりとした表情がイケメンのシエル君ですが・・・



病院嫌いのため、なかなかカメラ目線になってくれません 



シエル君は今月で6歳になる男の子。



当院が開院して間もないころから通っていただいる猫ちゃんなのですが、当時はまだ生後7カ月程度で、まだまだ仔猫ちゃんという感じでしたが・・・



6年たって、だいぶお腹周りに貫禄が出てきてしまいました 



体重増加については大問題でしたが、それ以外の健診結果は問題なし 



当院では、大切な愛犬・愛猫の健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしております 

ブルドックと背骨の奇形
2014年07月08日 (火) | 編集 |
こちらの写真は、正常なワンちゃんの背骨のレントゲン写真です。



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形のそろった背骨が、横一直線に並んでいる様子が良くわかります。



続いて、こちらはフレンチブルドックの背骨のレントゲン写真。



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全体に背骨が湾曲しており、丸で囲った部分をみると、背骨の形が不ぞろいなのがお解りいただけると思います。



このフレンチブルのワンちゃんは、全くの健康体です。


実は、鼻ペチャでずんぐりむっくりしたブルドック体型のワンちゃんのほとんどに、ある程度の背骨の奇形が認められます。


これは、遺伝的なもので、あのブルドッグの特徴的な体型にはつきものなのです。


ですので、ブルドック系のワンちゃんに、背骨の奇形が認められても、それは正常所見なのですが・・・



ただし、背骨の中には脊髄神経という重要な神経が通っています。



そのため、背骨の変形が重度の場合は、神経症状を引き起こす場合もあるのです。



フレンチブルなどは、愛らしい表情と、ずんぐりむっくりした体型が可愛らしいということで、昨今、人気の犬種でありますが・・・



実は、生まれつきこういった問題を抱えているということを、皆さんご存じだったでしょうか?



胴長短脚のダックスフンド、超小型のチワワ、鼻ペチャのブルドッグ。



骨格や体型に特徴がある犬種は、多かれ少なかれ、骨格・関節に何らかの奇形が生じやすいものなのです。



可愛らしいワンちゃんを、消費者の好みに合うワンちゃんを・・・ということで品種改良されていくワンちゃんですが・・・


その反面、こういった遺伝的な問題を抱えてしまうということにも、皆様に眼を向けていただきたいのであります。

股関節の変形
2014年07月07日 (月) | 編集 |
股関節のレントゲン写真です。


1.このワンちゃんの股関節と・・・
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2.こちらのワンちゃんの股関節。
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ずいぶんと関節の形が違うのですが、お解りいただけますでしょうか?



1のワンちゃんの股関節は、奇麗な円形をした関節で、ガッチリと固定されている様子が良くわかると思います。



それに比べて、2のワンちゃんの股関節は、関節全体が平べったく変形して、しっかりと固定されていないように見えます。



「変形性関節症」です。



「変形性関節症」というのは、股関節や肘関節、膝関節と言った関節部分の、骨と軟骨が変形し、痛んでいってしまう病気です。



原因は様々ですが、生まれつきの関節の緩みや、形成不全がもともとにあり、そのせいで日常的に関節にストレスがかかった結果、関節と軟骨が傷んで変形してしまうことが多いようです。



2の写真は4歳の小型犬なのですが、すでに関節の変形が重度です。



このままでは、近い将来関節の痛みで歩けなくなってしまう恐れがあります。



このワンちゃんが、4歳という比較的若い年齢でここまで関節が変形してしまったのには、「肥満」が大きくかかわっています。



本来はベスト体重が2.5kgくらいの、かなり小さめのワンちゃんなのですが・・・



1歳の誕生日の頃には3.2kg。



3歳になった頃には5.2kgと、極度の肥満。
※ベスト体重の2倍。人間に例えると、ベスト体重50kgの女性が100kgと言うことです。


4歳になった現在は、何とか体重4kgまで減量しましたが・・・それでもベスト体重からは程遠い状態。



このように、生後間もない時期からの極度の肥満が、関節に常に負荷をかけ続けた結果・・・



ご覧のように、重度の「変形性関節症」を引き起こしてしまったのです。



もちろん、肥満だけが問題なわけではなく、おそらくもともとの関節にも、ある程度の緩みなどの生まれつきの不具合があったものと思われます。


さすがに、肥満だけが原因ではここまでは酷くなりません。



ですが、重度の肥満が無ければ、ここまで急激に悪化はしなかったはずです。



現在、重度の肥満は「肥満症」として病気の一つと考えられています。



重度の肥満は、今回のワンちゃんのように、関節や骨格に障害を及ぼしたり、心臓や肺などにも悪影響を及ぼします。



また、ホルモン分泌や代謝機能などが関わる病気にも大きな影響を与えるのです。




厳しい言い方になりますが、動物の肥満と言うのは、100%飼い主様の責任です。



どんな理由があったとしても、そのワンちゃんに食事を与え、運動に連れていくのが飼い主様である以上、食事量や運動量を適切に管理する責任が飼い主様にあるのです。



可愛い顔で、「オヤツちょーだい!」と要求されると、ついつい与えたくなってしまう気持ちも解りますが・・・


そこは、やはり飼い主として、家族(父・母)として、健康を第一に考えて、適切に管理をしていただきたいと思うのです。

乳腺腫瘍
2014年07月05日 (土) | 編集 |
人間の女性でも、乳腺腫瘍・乳がんというのは、大きな関心ごとかと思いますが・・・



女の子のワンちゃんも同様です。



乳腺腫瘍は、雌犬で最も多く発生する腫瘍で、我々獣医師にとっても、日常で診療する機会の多い腫瘍です。



ワンちゃんの乳腺腫瘍では、「50%ルール」という考え方があります。



1.雌犬の腫瘍発生率の約50%が乳腺腫瘍で


2.乳腺腫瘍の内、約50%が良性、のこりの約50%が悪性(つまり乳癌)である。


3.さらに、悪性の乳腺腫瘍(=乳癌)のうち、約50%で診断時に既に転移が認められる。


というものです。



もちろん、これは極端に単純化した表現で、実際にはこの通りではありません。



当院でのデータでは、乳腺腫瘍のうち、良性がおよそ70%、悪性がおよそ30%といったところで、上述の「50%ルール」よりは良性の件数が多いようです。



とはいえ、女の子のワンちゃんで乳腺腫瘍が多いのは事実。


そのうちの30%程度では悪性の乳癌であることも事実。


そして、乳癌だった症例の約50~60%が1~2年以内に肺転移・肝臓転移等を起こして、亡くなってしまうのも事実であります。



どんな癌でもそうですが、やはり早期発見が大切。


乳癌でも、早期に摘出手術を行うことができれば、完治する可能性もございます。



ワンちゃんの乳腺腫瘍を見つけるのは割と簡単。



ワンちゃんの乳腺は、脇の下あたりから股間まで、お腹側全面にありますが、人間の女性と違って、乳腺組織に厚みが無い為、一般の飼い主様でも慎重になでるように触ったり、つまむように触っていけば、数ミリの大きさのものでも見つけることが可能です。



月に1~2回、5~10分で十分です。



ちょっと注意をして、おっぱいの周りを触ってみてください。


本日のわんにゃんドック
2014年07月04日 (金) | 編集 |
今日もわんにゃんドックのご紹介です 



本日ご紹介するのは、今月で8歳になるシーズ犬のペペ君 



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つぶらな瞳が可愛らしい、とっても大人しい男の子です 



ペペ君は、お散歩中に病院にひょっこりと立ち寄っていくのが大好きなワンちゃんで、一度病院の前を通り過ぎても、またしばらくしたらひょこっと顔を出してくれたりします 



ワンちゃんにとっては、動物病院って怖いところってイメージを皆さんお持ちかもしれませんが・・・



割と病院好きで、お散歩途中に顔を出してくれる子も多いんですよ 



病院がお休みの日でも、のぞいて行ってくれるワンちゃんも何頭かいらっしゃって、休み明けに病院入口のガラス面をみると、お鼻をくっつけていった跡が残っていたりします 



ちょっと話が脱線しましたが・・・



ペペちゃんは今年7歳になるということと、もともと血液検査で肝臓の数値に異常値があったこともあって、わんにゃんドックCでの精密検査を行いました。



シーズー犬は、中高齢になると肝酵素の数値が上がりやすい犬種でもあるのです。



シーズー犬以外にも、シェルティーや、コッカースパニエル系のワンちゃん、ポメラニアンなど、肝酵素の数値が上がりやすい犬種は結構多いものです。



最低でも年に1回は健康診断を受けて、定期的なチェックを行っておくと安心ですね