町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
狂犬病予防接種のお知らせ
2012年06月30日 (土) | 編集 |
       RV12年

パンツ君
2012年06月29日 (金) | 編集 |
現在入院中のノラ猫ちゃん。



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愛称「パンツ君」。





見ての通り、頭にパンツ・・・ではなくて包帯をしているからなのですが・・・






ケンカ傷であります。




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3週間前の状態。




男同士のプライドをかけた一戦の代償と思われます。




おそらく引っ搔かれたか、咬まれたかした傷がひどく膿んでしまって、皮膚が広範囲に欠損。




前にこんな子もいましたね→click




こんな傷は縫合しようがないので・・・




以前の症例同様に「湿潤療法」で治療いたします。
湿潤療法についてはこちらの先生が詳しく解説されております。





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治療開始から4日。化膿していた傷が綺麗になり、周辺から皮膚が収縮を始めました。
湿潤療法で治療した皮膚は、周辺部が中央に向かって収縮するように移動しながら傷がふさがっていきます。





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治療開始から8日。毛の生え際を見ると、周辺部の皮膚が中央部に移動しているのがよくわかります。




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治療開始から17日。ここまで来ると周辺部の皮膚の移動も限界に達します。そこから先は、新たに再生した皮膚が傷をおおっていきます。そのため、新たに再生した皮膚には毛が生えていません。




こういった傷口の治療法は、この10数年で大きく変化しております。




昔だったら、「毎日消毒し、乾いたガーゼで覆って、傷口を乾かして治す」なんてことが当たり前でしたが、現在ではそういった処置すべてが、傷口の速やかな修復を大いに妨げていると考えられています。



現在では、様々なドレッシング材(傷口が乾燥するのを防ぎ、組織の修復を促す)を使用し、傷口を乾かさず治す「湿潤療法」が主流となりつつあります。



私が獣医師になったのがおよそ10年前。




その頃は、まだ「湿潤療法」が獣医療に取り入れられ始めて間もない時代。




ですので、私も修業時代のはじめの1~2年は、旧来の治療法に近いことをやっていたこともあります。




その当時の治療法と、現在の「湿潤療法」を駆使した治療法での治療効果を比べると、差は歴然。





写真をご覧いただいてもわかるように、あれだけ膿んでしまって、大きくえぐれたようになっていた皮膚が見る見るうちにふさがっていきます。




ちなみに、現在のパンツ君の様子はこんな感じ・・・




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交通事故かなんかで重体?って感じですが、本人はちょ~リラックス♪

本日のわんにゃんドック
2012年06月28日 (木) | 編集 |
こちら、もうすぐ13歳になるチロちゃん




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以前から腎臓の数値など気になる部分もあったため、しっかり精密検査ということで「わんにゃんドックC」を受けていただきました 





チロちゃんは、飼い主様から離れるのが苦手なワンちゃんですので、飼い主様付き添いで検査をおこないました。





当院では、スケジュールさえ合えば、立ち合いでのわんにゃんドックも可能です




やっぱり、「どうな風に検査するのかな?」「検査中のワンちゃん・ネコちゃんの様子が心配」っていうのは飼い主様皆さま思うことですからね。




ただし、立ち合いでの検査の場合は、予約日程が限られることと、検査報告書等が時間的制約のため後日になったりすることもございますので、ご了承くださいませ 





町田市 谷口動物病院 わんにゃんドック


消化管内異物
2012年06月22日 (金) | 編集 |
今月初めに、突然の嘔吐を主訴に来院したワンちゃん。




まだ生後6か月にも満たない中型犬の女の子だったのですが・・・




数日前まで元気食欲などまったく問題なかったのに、突然ひどい吐き気がはじまり、元気も食欲も無くなったとのこと。




こんな時に、まず頭に浮かぶのが消化管内異物ですが・・・





触診してみると・・・




やっぱり、何か糞便とは明らかに違う固形物を触ります。





飼い主様にお話をうかがうと、普段からロープで作った骨形のオモチャをかじって遊んでいて、ボロボロにして少しづつ食べてしまっているとのこと。





レントゲン検査、超音波検査の結果から、緊急での開腹手術が必要と判断し、その日の診療後に緊急手術。




お腹を開けてみると・・・




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拡大注意




腸がひどく捻じれてしまっています。




これは「ひも状異物」が腸に詰まってしまった時の特徴的な所見です。



ひも状・糸状の異物が腸に引っ掛かると、腸がそれを移動させようと一生懸命動くうちに、どんどんと手繰り寄せられるような状況になって、最終的には御覧のようにねじれたり、よじれたりしてしまいます。



これは非常に厄介で、危険な状態。よじれた部分に穴が開いてしまうこともあります。




これだけよじれていると、腸を開いて異物を取り出そうとしても、異物がよじれた部分に食い込んでしまって、いくら引っ張っても取れず、あまり無理をすると引っ張ったところから腸がさけてしまう危険もあります。





腸を開いてみると・・・




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案の定、ほぐれたロープの塊が出てきました。




さらに、最悪の事態。




ほぐれたロープがひも状につながっており、それががっちりと腸に絡まって、ある程度引っ張ったところでまったく動かなくなりました。





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この状態でまったく動かなくなってしまいました。




仕方がなく、できるだけ引っ張ったところで一度ロープを切断、大きな塊をまず除去します。




新たに別の部分に穴をあけて、そこから絡まった残りの部分を除去しようと試みますが・・・




これがなかなか上手くいきません。




一体どれだけのロープが絡まっているか全く分からないため、触診で探りながら取り除くのですが、全てとり切れたかどうか確認のしようがありません。



ロープのようなものはレントゲンには写りません。超音波でもよほど大きな塊でなければハッキリとは見えないのです。




さらに、最悪なのが、つまっているのが一か所ではなかったということ。




異物除去でお腹を開ける場合、確認のために胃から腸まですべて確認をし、他に何か異常がないかチェックをするのですが・・・



なんと腸にもう一か所と胃の中にも異物が・・・初めのものと合わせて合計3か所であります。




胃の中の物は、腸のように絡まったりすることがないので簡単に取り出せるのですが、もう一か所の腸の部分も、やはりひどく絡まってしまい、全部をとり切るのが難しい状況。




最終的に5か所も腸に穴をあけて処置をしましたが、おそらく細かなひも状の破片が残っていると思われる状態。




短いものなら、上手くすればウンチに流れてくれるでしょうが、ある程度の長さの物が残ってしまった場合は、それが再び絡まってしまう危険性があります。




そうは言っても、腸を上から下まで切り開いて確認することは不可能ですから、あとは無事を祈るのみです。




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これだけ詰まっていました。




飼い主様も、ロープを齧った破片を飲み込んでいることは御存じだったのですが、「細かな破片だし、ウンチにも出てきているので大丈夫だろう」と気にされてなかったそうです。




さらに、今までも何頭かワンちゃんを飼ってきて、こんなことは一度も起きたことがなかったので、「油断していました・・・」とおっしゃっていました。




幸い、このワンちゃんは術後の経過も良く、無事に一命を取り留めましたが、正直、手術中に「この子助けられないかもな・・・」と思うくらい、腸にひどく絡まっていました。





もちろん、あきらめはしませんが、「最大限の努力をして、あとは天に祈るのみ・・・」そんな心境でございました。




ところで、このワンちゃんとほぼ同時期に、別のワンちゃんでも異物閉塞事件がありました。




そのワンちゃんも、突然の吐き気と下痢で来院。



この子の場合は最終的にはウンチに出てくれたのですが・・・



何が出てきたかというと・・・




髪の毛の塊。




男性の親指ほどの太さがある塊でした。




普段からしょっちゅう床を舐めてるそうなのですが、おそらくそうして少しづつ飲み込んでいったゴミや髪の毛が絡まったものが一時的に腸に詰まってしまったようです。




糸状、ひも状の異物というのは、一つ一つは小さくても、胃の中でそれが絡まりあい、思いもよらぬ事故を起こすことがあります。




飼い主様がたには、よくよくご注意いただきたいと思います。

本日のわんにゃんドック
2012年06月21日 (木) | 編集 |
わんにゃんドックのご紹介です 




今年4歳になったばかりの五月(さつき)ちゃん 




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年齢的には、まだ4歳と若いのですが、普段から吐くことが多いのが気になるということで、わんにゃんドックCで徹底的にチェックをさせていただくことになりました 



当院では、ワンちゃん・ネコちゃんの年齢や状態に応じて、わんにゃんドックA~Cと三つの健診の御提案をさせていただいてます。



体の不調を訴えるすべを持たないワンちゃん・ネコちゃんのために、是非、年に一度の健康診断をご検討くださいませ

天疱瘡(てんぽうそう)
2012年06月19日 (火) | 編集 |
「急にフケが多くなった」ということで診察させていただいたワンちゃんです。





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鼻のところに、白くがさがさしたフケが大量に蓄積しています。



鼻だけではなく、全身的に白いフケが多く出ており、抱っこをしていると膝のところに白くフケが積もるくらいになるそうです。




このお鼻のところのフケ・・・




「天疱瘡(てんぽうそう)」という皮膚病の特徴的な症状の一つです。




「天疱瘡」とは、「免疫機能の異常」によって発生する皮膚病で、人では難病となっているようです。



「免疫」というのは、生き物が生まれながらにして持つ防御機能のこと。



本来は、外部から侵入した細菌やウィルスなどを排除するための機構なのですが・・・



何らかの理由でこの「免疫」が異常をきたし、自分自身の細胞まで攻撃を始めてしまう病気を自己免疫疾患といいます。



「天疱瘡」の場合は、表皮の細胞を結び付ける接着剤の役割を果たすタンパク質が、自分自身の「免疫」によって攻撃されてしまいます。



その結果、表皮細胞の結びつきが弱くなってしまうため、わずかな外力で皮膚細胞が剥がれてしまい、水疱(みずぶくれ)が発生、さらにつぶれた水疱は写真のような白っぽいフケとなって蓄積いたします。





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こんな風に、足の裏にも白く粉をふいたようにフケが発生します。




治療には、ステロイド剤をはじめとした、「免疫抑制剤」を使用します。



この病気は「難治性」で、投薬で症状が落ち着いても、お薬を止めたり、お薬の量を減らすと再発してしまうことが多い病気です。



そのため、お薬の副作用とうまく折り合いをつけながら、長期にわたって投薬を続ける必要が出てきます。




写真のワンちゃんも、ステロイド剤の投与で症状はすっかり収まりましたが、今後も注意深い経過観察が必要になります。

乳腺癌
2012年06月18日 (月) | 編集 |
こちらは先月末に乳腺切除をおこなったワンちゃん。






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手術前に毛を刈ったのですが・・・



マジックで書いてあるのは、もちろん落書きではなくて切除予定ラインであります。




このワンちゃんは、数ミリ~1センチ程度の腫瘤が左の乳腺と右下の乳腺に、合わせて6個ありました。



一つ一つは小さなものですが、このように乳腺全体に複数の腫瘤がある場合は、御覧のようにかなり広範囲にわたって乳腺を切除する必要が出てきます。



このように広範囲にわたって切除する場合は、切除ラインを慎重に設定する必要があります。



取り残しを防ぐことはもちろん、切除後に縫い合わせることを考えてラインを設定します。




これだけ広範囲に切除すると、当然、縫い合わせる時にかなり皮膚に無理な力がかかります。




腫瘍を確実に切除しつつ、皮膚に必要以上に力がかからないように配慮することが、術後の痛みの軽減、傷の早期回復に重要になってきます。




こちらのワンちゃんでは、複数あるうちの半分は残念ながら悪性のガンでした。




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一般的に乳腺にできものができた場合、良性と悪性の比率は半々と言われています。





そのため、今回のように複数の腫瘤が存在した場合は、そのどれかが悪性である可能性は極めて高くなります。






幸い、今回のワンちゃんではガンの大きさがわずか数ミリと小さな段階で完全切除することができたため、おそらく今後転移などの問題を起こす可能性は低いと判断しております。

ネコハジラミ
2012年06月15日 (金) | 編集 |
先日、診療した仔ネコちゃん。



元ノラ?の仔ネコちゃんなので、ノミなどいないか皮膚を注意深く調べていたところ・・・




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何だか、皮膚や毛に茶色いツブツブが・・・




もうちょっと拡大。



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さらに拡大。




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ネコハジラミであります。



猫の体表に寄生し、被毛や皮膚のカスを食べて生きています。



皮膚炎や痒みの原因になることも。



ネコハジラミは猫ちゃんの体表でしか生活できないため、人やイヌに感染することはありません。



また、体表を離れることがないので、他のネコちゃんへの感染は直接に接触があった場合に限られます。




ハジラミは毛に卵をうみつけるため、完全に駆除するには一度毛を刈ってしまうほうが効率的であります。



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頭や手足の一部を残してツルッパゲちゃんであります。



なおかつ、皮膚全体に駆除剤を塗ったので、薬剤が乾くまではエリザベスカラー付きです。

本日のわんにゃんドック
2012年06月14日 (木) | 編集 |
わんにゃんドックにいらしていただいたワンちゃんのご紹介です 





来月で4歳になる柴犬の北斗君



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病院などに預けた経験がないので・・・とお母様は御心配のようでしたが、基本的にはとってもいい子にしてましたよ




レントゲン撮影で、体をひっくり返して仰向けにする時は、さすがにビックリしてキャンキャンと鳴いてしまいました




でも、こればっかりは慣れないことですから仕方ないですよね




ケージの中などで検査の順番を待っているときは、非常に落ち着いて待っていてくれました




採血やレントゲン撮影など、慣れないワンちゃん・ネコちゃんにとってはストレスになることもありますが、できる限り、獣医師も看護師もワンちゃん・ネコちゃんの性格に配慮した負担の少ない検査を心がけております

本日のわんにゃんドック
2012年06月12日 (火) | 編集 |
わんにゃんドックのご紹介です。




先月4歳になったばかりの、ミニチュアダックスのナッツ君




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過去の血液検査で、肝臓の数値にやや異常がみられたことがあったそうで、そういった御心配もあってのわんにゃんドックです。



今の時期でしたら、フィラリア検査も同時におこなうことができます




結果としては、まったく問題になる部分はなく、肝臓の数値もすべて正常



問題のないことをお伝えした時の、飼い主様の安堵の表情を拝見すると、私も「検査をさせていただいて良かったな~」と心から思います 



普段、病気で苦しむワンちゃん・ネコちゃんを見ることが多い我々だからこそ、そんな苦しみを少しでも減らすことができればと、積極的な健康診断をお勧めしております

埼玉へ・・・
2012年06月11日 (月) | 編集 |
ブログでの告知をすっかりと忘れていましたが、昨日・一昨日と病院をお休みさせていただきまして、学会に行っておりました。




私が所属している獣医循環器学会と、麻酔外科学会、画像診断学会の3学合同の学会でありました。




ここ数年は入院のワンちゃん・ネコちゃんの都合がつかず、病院を休診にしていても学会には不参加ということが続いていましたが、今年はなんとか都合がつきました。




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一般的な診療や、避妊手術のような予定手術は事前に都合をつけて休診にすることはできますが、直前に急な手術や入院があった場合は仕方ないですからね~




学会に行くと、各分野の最先端の情報に触れることができるので、とても刺激になります。




特に興味深いのが、教科書・文献など海外での報告と、日本の実情との差です。



獣医療の最新情報の多くは海外、特にアメリカのものなのですが・・・



そういった国と日本では飼育する犬種に大きな差があり、それが病気の発生や、治療法などの差となって現れます。



たとえば、アメリカでの報告は大型犬に偏っていますが、日本ではミニチュアダックスやトイプードルのような小型犬種が極端に多いため、発生する病気や、治療法に大きな違いが出てきます。




そのため、我々が日常であまり遭遇することのない病気について教科書等で調べても、その知識が日本で飼育されている犬種では役に立たないこともあるのです。




そういった違いが、大学病院などの専門医の先生方から、



「教科書ではこう書いてあるけど、ダックスやプードルでは・・・」



なんて報告があるわけです。

ノミ予防薬の副作用?
2012年06月08日 (金) | 編集 |
先日、ある飼い主様から、



「ノミ予防薬のフロントラインの副作用で、死亡した事例があるってネットでみたんです。それが心配なんだけど・・・」



というお話があったそうです。




その副作用報告というのがこちらのことかと思います→農林水産省 動物医薬品検査所 副作用情報データベース
検索の品名に「フロントライン」と入れて「go」をクリックすると表示されます。



さて、調べてみると11件の副作用報告がございます。



11件のうち死亡した事例は7例。



これだけを見てしまうと、「怖い薬だ!」と思うかもしれませんが・・・


さらに報告を詳しく読むとこの7例の死亡事例のうち、フロントライン投与との「因果関係が認められる」のは1例のみ。


しかも、その1例というのが・・・


生後1カ月の猫ちゃんで、重度の疥癬症(ダニの一種による皮膚病)を患い、皮膚状態が極めて悪く、その他の寄生虫感染や、ウイルス性鼻気管炎などの病気も併発し、極めて健康状態の悪い状態の仔ネコちゃん。


その症例に、通常投与量の数倍を投与してしまったために、製品に含まれるアルコール成分によるアルコール中毒を起こしてしまい、結果としてさらなる体力の低下を引き起こして死亡につながったと考えられるということです。



つまり、そもそも健康状態自体が薬剤を使用するうえで慎重にならなければいけない状態であり、なおかつ使用量自体も適切でなかったわけです。


さらに、副作用自体も、フロントラインに含まれる殺虫成分そのものによるものではなく、液体状のお薬にするための基材として含まれるアルコール成分によるものだったということであります。



このケースの場合、そもそも疥癬(ヒゼンダニ)の駆除目的にフロントラインを使用するというのは「効能・効果の適用外」ですし、「用量・用法」も正しくなかったということも問題になります。




その他の死亡事例を見ても、7例中4例は死亡と製品との「因果関係なし」と判断されています。


たとえば、ワクチンを同時に接種していたため、フロントラインの副作用ではなく、ワクチンアレルギーによる死亡が疑われる事例や、すでに別の病気で全身状態が悪かった症例など・・・



「因果関係がないとはいえない」という症例も2例ありますが、そのうちの一頭は別の病気が疑われる状況であったようです。

ただ、もう一例は健康状態などまったく問題ない猫ちゃんが死亡しており、これは診察を担当した獣医師も、製薬会社も「科学的な因果関係は不明だが、死亡になんらかの関わりがあった可能性は否定できない」という見解のようです。

私がこの11件の報告を読んだ中で、一番フロントラインの使用について心にとめておこうと思ったのはこの一件です。
こういう、「よくわからないけど死亡してしまった」という副作用が獣医師としては一番気になるところであります。





さて、死亡以外の副作用報告がどんなものかというと・・・



フロントライン使用後にヨダレが出た、ふらついた等の症状が報告されているのですが・・・



因果関係の認められないものや、因果関係があったとしても、製品に含まれるアルコール分を舐めてしまったために発症した等のように、本来の殺虫成分とは関わりのないことがわかります。

(フロントラインは舐めると基材のアルコール分によってアルコール中毒を起こす可能性があるため、舐めさせないようにとの注意書きがあります)



もちろん、副作用報告というのは氷山の一角のようなものですから、この11件以外にもたくさんの副作用事例はあるものと思われます。

ですが、少なくともこの11件の副作用報告を客観的に分析する限りでは、フロントラインの使用を必要以上に心配することはないと思います。
(もちろん、薬品は薬品ですから、正しい知識のもとに使用する必要があります)



大切なわんちゃん・ねこちゃんの健康管理のために、インターネットで色々と情報収集を心がけているという飼い主様は多くいらっしゃると思います。



よく言われることですが、インターネットで情報を得る際には、その情報の真偽や、その情報を正しく読み取る知識が必要だと思います。



同時に、情報を発信する側も、自身の発言を不特定多数の人が目にするということをよく考え、慎重に発言する姿勢が求められます。



前述のように、「フロントラインの使用で死亡事例が7例も!」なんて情報だけをネットで見かけてしまうと、「フロントラインって危ないんじゃないの?」って思ってしまいがちですが、正しく副作用情報を読み解くと、そうではないことがわかってきます。




私自身もこのようにインターネットを介して獣医療に関わる情報を発信する立場として、「間違いのない情報を的確に、わかりやすく伝える」ということに、今まで以上に慎重にならなければいけませんね。

カツラ??
2012年06月05日 (火) | 編集 |
新津さんが手に持っているもの・・・





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カツラのように見えますが・・・





これ、実は「毛玉」です。




ペルシャ猫のように、長毛で柔らかい毛の品種のネコちゃんでは、毛玉が非常にできやすく、定期的なブラッシングを怠ると、ごらんのような超巨大な「毛玉」ができてしまうことがあります。





まるで亀の甲羅のようです。




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このネコちゃん、この毛玉の下はひどい皮膚炎になってしまっていました。





このネコちゃんはお家ではブラッシングをとても嫌がってしまうそうですが、病院では大人しくしてくれるので、バリカンで毛を全部刈ってしまいました。





これが、病院でも大暴れする猫ちゃんだと、最悪の場合、麻酔をかけてバリカンをかけなければならないこともあります。





そんなことにならないように、長毛種を飼育する場合は、子猫のころからブラッシングにしっかりと慣れさせておくことが大切です。




本日のわんにゃんドック
2012年06月03日 (日) | 編集 |
前回に引き続き、わんにゃんドックの話題です。





こちらはチベ太君。





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一歳になったばかりの男の子です。





診察台の上でも、御覧のくつろぎっぷりであります






チベ太君の飼い主様は、先代のネコちゃんを御病気で亡くされていますので、チベ太君ではそういったことを少しでも防いでいきたいという思いがおありなのでしょう・・・






まだ1歳と若い年齢ですが、積極的に健診を受けてくださいました





我々獣医師の仕事というのは、様々な病気で苦しむワンちゃん・ネコちゃんと日々向き合い続ける仕事であります。






そんな中で、「防げる病気は防いであげたい」という思いで始めたわんにゃんドック






自分の体の不調を訴えることができないワンちゃん・ネコちゃんだからこそ、年に一度は健診をお勧めしております



町田市 谷口動物病院

本日のわんにゃんドック
2012年06月01日 (金) | 編集 |
本日のわんにゃんドックのご紹介です。





1週間ほど前の症例ですが・・・






雑種犬のジョリーちゃんです 







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ボランティア団体から引きとられ、以来、8年以上も今の飼い主様に可愛がられています






甘えん坊で人懐っこく、飼い主様曰く「泥棒にでもついていくと思います」とのこと






確かに、検査中も、とても大人しく、いい子にしてくれていました