町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
すっかりと忘れていました・・・
2012年02月27日 (月) | 編集 |
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気がつけば2月も残すところ数日・・・


次の日曜日は雛祭りなんですね~


病院の待合室では、飼い主様方が、すこしでも気持ち良くお過ごしていただけるように、お花を常に飾っていたり、季節の小物を置いたりするように心掛けております。



当然、2月~3月には雛人形でも飾るべきところなのですが・・・


今年は、今日まですっかり忘れてしまっていました・・・


自宅の雛人形はとっくに出していたんですがね~

町田市 谷口動物病院

お知らせ  毎月開催 無料セミナー「どうぶつを飼う前に」
2012年02月26日 (日) | 編集 |
無料相談セミナー 「どうぶつを飼う前に」
※こちらの記事は2月26日まで常に最上段に表示されます。



今月は2月26日 日曜日に開催予定です

ワンちゃん・ネコちゃんを飼ってみてから、

「こんなに大変だなんて思わなかった

なんてことにならないよう、できれば実際に飼い始める前に様々な知識を身につけていただくことが大切です

これから動物を飼おうと思っていらっしゃる方、もしくは飼い始めて1~2か月程度の方を対象としたセミナーです

2月26日(日) 14:00~ 少人数制のため、早めにご予約ください


電話 042ー711ー7612

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歯石クリーニング
2012年02月24日 (金) | 編集 |
歯石クリーニングの症例です。



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12歳のワンちゃんです。



このワンちゃんは、以前から心臓病を患っており、現在も治療中であります。


歯石クリーニングでは全身麻酔が必要になりますので、心臓病を患っているワンちゃんでは、麻酔の危険性が問題になってきます。

そこで、歯石クリー二ングの前に、心臓の精密検査をおこない、心臓の現状を正確に把握することになりました。


結果、心臓の異常は確かにあり、飲み薬での治療が必要な状態でしたが、麻酔の危険性はそれ程高くない状況。


症例はすでに12歳とそこそこ高齢でしたが、現在の歯石をこのまま放置してしまうと、3~5年後に重度の歯周病を引き起こす危険があります。


そして、その頃には心臓病も進行しているでしょうし、年齢的にも麻酔の危険性が無視できない状態になるでしょう。


そうなる前に、このタイミングで積極的に歯石クリーニングをおこなうことにしました。


もちろん、通常よりも麻酔の危険性は若干ですが高い状態ですから、通常なら日帰りでおこなうところを、術後に一泊入院していただき、慎重に経過観察することにいたしました。


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処置後の歯の様子。


ツルツルピカピカでございます。


この程度の歯石でも、すべての歯をまんべんなく磨き上げるには1時間は必要。


麻酔に若干の心配がありましたが、麻酔中も、麻酔後の様子も非常に落ち着いており、翌朝、問題なくお返しすることができました。

町田市 谷口動物病院

骨が挟まった!
2012年02月23日 (木) | 編集 |
火曜日のことです。


診療終了間際に電話が・・・



「骨を齧っていたら、歯に挟まって取れなくなって・・・!」


とのこと。



ま、良くあることです。


大きめのジャーキー類や、骨を齧っているうちに、歯の隙間や、上あごにはまってしまって取れなくなってしまいます。


すぐにご来院いただいて・・・


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「ありゃりゃ~」


予想よりでっかい骨が挟まっていました


「ずいぶんおっきいの挟まりましたね~」


なんていいながら、私と看護師、飼い主様の3人がかりで押さえながら写真撮影。


それと同時に、どのように挟まっているかをしっかりと観察します。


このまま簡単に引っ張って取れそうか? それとも、歯茎に刺さるなどの問題をおこしていないかをチェックします。


どうやら、単純に下の奥歯を両側から挟むような形で円柱状の骨が挟まっている状態。


これなら、簡単に取れそうです。


骨を鉗子(かんし:物を挟んでつかむための手術器具)でスポッと引っこ抜きました。


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上手い具合に、この割れ目が下あごにはまってしまったようです。


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かえりはすっきりしたお顔で帰って行きました。


ところで、今回は歯に挟まっていましたが、中には、この大きさの骨を丸のみして喉に詰まってしまうケースもございます。


ワンちゃんは、好物を与えると、見境なしに齧ったり、飲み込んでしまうことがあります。


こういったオヤツ類を与える際には、よく注意をなさってくださいね

コーヒーミルクのその後・・・
2012年02月21日 (火) | 編集 |
先日、コーヒーミルクを容器ごと大量に食べてしまったワンちゃんのお話をいたしましたが・・・


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病院でお薬で吐かせようとしたものの、23個のうち16個は吐かせることができましたが、残り7個がどうにも出てこない。


そもそも、間違いなく23個飲んでしまったか確証はない状況でしたので、様子見としていましたが・・・


その後、病院から帰宅してすぐに3個吐いたそう。


残る4つが不明のまま1週間が経過しましたが、つい先日、再診の際に再びお薬で吐かせてみたところ、無事にすべて回収。

事なきを得ました。


それにしても、こんなものを23個も良く飲み込んだものです。

町田市 谷口動物病院

乳歯遺残と歯周病 ②
2012年02月20日 (月) | 編集 |
さて、抜けずに残ってしまった乳歯が原因で歯周病になってしまったワンちゃんですが・・・



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まずは、付着した歯石を一通り除去し、歯周病がどの程度かを確認していきます。


歯周病がそれ程ひどくなければ、クリーニングと乳歯の抜歯だけで済みますが、あまり歯周病がひどいようであれば、永久歯も抜かなければならなくなります。


本当なら、麻酔をかけて処置を始める前に抜歯が必要かどうか確認できれば良いのですが、ワンちゃん相手ではそうもいきません。


歯の裏側や、一番奥の歯の状況などは、どうしても麻酔をかけなければ正確な評価ができません。


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乳歯といえども、犬歯の部位は、歯根が非常に頑丈なため簡単には抜けません。


強引な処置をすると、途中で折れてしまったり、アゴの骨を痛めてしまったりする危険性があります。


で、今までも何度も書いてきましたが、歯茎の一部を切開し、歯槽骨(歯を支える骨の一部)を削るなどの外科的抜歯をおこないます。


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さて、心配していた歯周病ですが、思った以上に軽度でした。


見た目の歯石の状態があまりにひどかったので、「1~2本は永久歯も抜くことになるかな?」と思っていたのですが、良いほうに予想が外れました。


抜け残った乳歯の抜歯と、クリーニングだけで終了。


こんなにピカピカになりました。







乳歯遺残と歯周病 ①
2012年02月17日 (金) | 編集 |
ようやく3歳になったばかりのトイプードルちゃんのお口の様子。



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犬歯のところに乳歯が残ってしまい、その周辺に重度の歯石の付着と、歯周病が発生しています。


犬歯の後ろ側の細長いのが乳歯。


その他の歯も、3歳にしてはずいぶんと歯石が付着し、歯周病が進行してしまっています。


こちらのワンちゃん、生後1年になる前に乳歯の抜け残りを近所の獣医さんに指摘されており、早めの抜歯を勧められていたそうです。

ただ、ちょうどその頃にお子様が生まれるなど、出産・育児が重なってしまい、ワンちゃんの事がどうしても後回しになってしまっていたそうです。

そうこうするうちに、たった3年でこの状態。


正常な子犬は、生後2カ月程度で乳歯が生えそろい、続いて、生後8カ月程度までにすべて永久歯に生え換わります。


今までも何度もお話してきましたが、トイプードルやダックス、ヨーキーなどの小型犬種では、永久歯への生え換わりが上手くいかずに、乳歯が残ってしまうトラブルが頻発します。

過去の症例①
過去の症例②


乳歯が残ってしまうと、正常な永久歯の歯並びが崩れてしまったり、永久歯と乳歯の間の隙間に汚れが溜まりやすくなったりと、歯周病になりやすくなります。


今回の症例も、まさに、永久歯と乳歯の間に大量の歯石と食べかすが付着し、歯周病が発生しています。
永久歯の歯並びも崩れてしまい、犬歯と切歯(前歯)が接触してしまっています。


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この接触した歯の隙間にも汚れが溜まりやすくなってしまいます。



今回、歯石のクリーニングと、抜け残った乳歯の抜歯処置をおこなうことになったのですが、ここまで歯周病がひどいと、最悪の場合、永久歯も抜かなければいけないかもしれません。


それについては、全身麻酔をかけた状態で、一度歯石をクリーニングし、それぞれの永久歯へのダメージを詳しく確認する必要があります。


永久歯へのダメージが最小限であれば、クリーニングと乳歯の抜歯だけで済みますが、歯周病が永久歯の根っこの部分まで進行しているようだと、永久歯も抜歯しなければいけなくなるのです。

つづく・・・

町田市 谷口動物病院

ペット保険について・・・
2012年02月16日 (木) | 編集 |
ペットの医療保険「アニコム」さんの担当者の方が本日いらっしゃいまして、こんなシールを置いていかれました。



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保険案内のパンフレットに、注意書きのシールを貼ってほしいとのこと。



アニコムさんの保険は、飼い主様がインターネットや動物病院などに設置してあるパンフレットの申込用紙に記入をして入会するシステムなのですが・・・



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申し込みの際の持病等の申告で、申告漏れや虚偽の申告がどうやら多いようです。


そのため、急遽、注意書きのシールを用意したとのことでした。


このあたりは、入会される方のモラルの問題なんですが・・・


こんなにわかりきったことを、わざわざシールで、でかでかと貼りつけなければならなくなるくらいに、申告漏れが多いということなんでしょうね・・・


アニコムさんは、つい先日、90%保障プランを停止することを発表したばかり。



その背景には、ひょっとしたら上記のようなことも理由の一つとしてあるのかもしれませんね・・・


保険というのは、皆で出し合ったお金で、困った時に助け合おうというのが根本的な考えのはず。


上記のようなシールを貼らなければいけないのは非常に残念なことです。


とっても残念です。

自分が支払った保険料で、誰か困った人が助かっているはず。

いつか、自分が困った時には、皆が支払った保険料で助けてもらえる。

そこを忘れないようにしなければなりませんね。

会陰ヘルニア ②
2012年02月14日 (火) | 編集 |
さて、徹底的にお尻を洗浄した会陰ヘルニアのワンちゃんの続きです。


ピカピカのお尻で手術室へ。


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まずは飛び出してきた内臓脂肪や腸の状態を確認するところから始まります。


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皮膚を切開すると、飛び出してきた内臓脂肪が確認されます。
幸い、この症例は早い段階で病院にご来院いただいて応急処置をおこなっていたため、腸や膀胱などがひどく飛び出すことはなかったようです。

会陰ヘルニアになると、ウンチをするときにふんばった力が、ヘルニアの穴のほうに集中するため、どんどんと腸が飛び出してきたり、穴が拡大したりと悪化しやすいため、なるべく早く治療を受けることが大切です。

さて、この後は飛び出してきた内臓脂肪をお腹の中に押し戻し、周辺の筋肉や血管の状況を確認していきます。

会陰ヘルニアでは、筋肉が弱体化して細くなっていたり、千切れてしまったりしていて、解剖学的な位置が大きく変化してしまっています。

正常な解剖図を頭に描きながら、周辺の状況を確認していくのですが・・・

「筋肉がヘロヘロに弱ってて、どれがどの筋肉かわけわからん!!」

というのが正直なところ。

前回お話しした、「周辺筋肉を縫い合わせて壁を再建する方法」は、こんな状況から筋肉を縫合していかなければならないのです。
ずいぶんと大変な作業ですし、とりあえず縫い合わせたものの、弱った筋肉に大きな力がかかってすぐに再発ということになりかねません。


そこで、こちらの方法。

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専用に開発されたシリコンプレートを、ヘルニアの穴にあてがい、周辺組織に縫いつけていきます。
骨盤には、後ろ足や泌尿器に関わる重要な神経や血管が集中しているため、そういった血管・神経を傷つけないように注意しながらの作業になります。

この方法ですと、縫いつけた部分にかかる力は最小限になりますので、再発の危険性がずいぶんと低くなります。

この術式を開発した先生の報告では、再発率は2%程度とされています。

ただし、前回もお話ししたように、このシリコンプレートに感染症をおこしてしまった場合は、シリコンプレートを摘出しない限り治らないという危険もありますので、感染症をおこさないよう、細心の注意を払う必要があります。


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術後の様子


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手術から10日ほどたった症例の様子。



現在、手術からちょうど一カ月がたちましたが、感染症も見られず、再発もありませんので一安心です。

町田市 谷口動物病院

会陰ヘルニア ①
2012年02月13日 (月) | 編集 |
こちら、1月に手術をした症例。


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お尻の左側がポッコリと膨らんでいます。

以前にもとりあげたことがあるのですが、「会陰ヘルニア」という病気です。


お尻と骨盤の間を隔てる壁になっている複数の筋肉が弱体化し、それによって内臓脂肪や腸、膀胱などがお尻側に飛び出てきてしまう(いわゆる脱腸)病気です。


ヘルニア 3
以前の症例の使いまわしですが・・・


症例のほとんど(95%)が雄犬で、かつ去勢手術をしていない雄犬に多く発生するとされており、男性ホルモンの影響が疑われています。

最近では若いうちに去勢手術をすませているワンちゃんが多いため、それ程目にする疾患ではありません。


これを治療するには外科手術しかありません。

いろいろと術式はありますが、お尻と骨盤内を隔てる「壁」を再建することで治療します。


主に二つの方法に分類されます。

① 弱体化した筋肉群と、その周辺の筋肉を縫い合わせることで、「壁」を再建する方法。

この方法は、後述する人工物を使用する方法にくらべ、感染症などの危険性が低いものの、弱体化した筋肉を縫い合わせるため、再建した「壁」に再び穴があいてしまい、再発する可能性があります。
また、周辺の筋肉を引き寄せるために、強い力がかかり、血行障害などを引き起こす恐れもあるとされています。

この方法は、手術者の熟練度によってかなり差が出る術式で、ある報告では再発率が当初40%だったものが、術者の熟練度によって20%程度まで改善したということです。


② シリコンプレート等の素材を用いて、人工的な「壁」を埋め込む方法。

この方法は手術法が単純で、手術時間を短くすることができ、筋肉を無理やり縫合する必要が無いので、手術部位に過剰な力がかからなくてすみます。
手術法が単純なため、術者の熟練度による差も少ないようです。

ただし、こういった人工物を使用した場合、感染症をおこしてしまうと、人工物を除去しない限り完治しないため、再度の摘出手術が必要になるというデメリットがあります。


それぞれ一長一短ではありますが、感染症に対しての対策さえしっかりしておけば、②のほうが再発率も低いというデータもありますので、私はこちらの方法を採用しています。

感染症に対しての備えとしては、まずは手術前に徹底的に洗浄をおこなうこと。

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なんせお尻周りの手術ですので、メスを入れる前にいかに清潔な状態にするかが肝心。


手術室に入る前に数回シャンプーをおこなって、肛門周辺の汚れを徹底的に落とします。

さらに、手術直前の消毒も、通常の手術よりも回数を増やして念入りにおこない、手術中に要所要所で手術器具を新しいものに交換したり、手術用手袋を新品にかえることで感染の可能性できる限り低くします。


つづく・・・

コーヒーフレッシュ(コーヒーミルク)続き
2012年02月12日 (日) | 編集 |
さて、先日の続き。


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胃内のコーヒーフレッシュ(ミルク)の超音波画像


コーヒーフレッシュ(ミルク)をいたずらして食べてしまったワンちゃんですが、おそらく胃内に17個のコーヒーフレッシュ(ミルク)の容器が残っていると思われます。

これを、どう取り出すかですが・・・


①自然に便に出るのを待つ。

②薬物で吐かせる。

③内視鏡で取り出す。

④外科手術で胃をあけて取り出す。

①の便に出るのを待つ方法ですが、この症例の場合は、すでにコーヒーフレッシュ(ミルク)を飲んでしまってから4~5日経過しているにもかかわらず、一個も便に出てきていないということなので、この先出てくるかどうかは期待薄。

②の薬物で吐かせるというのが無難な方法ですが、17個すべて出てくるかどうか・・・

③・④については全身麻酔が必要になる処置になりますし、特に③の内視鏡については当院では実施できませんので、大学病院等を御紹介することになります。


まずは②の「薬物で吐かせる」を試してみて、それで17個全部でてくれればいいし、そうでなければ次の手を考えるというところが現実的。


それで出てきたのがこちら。


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新たに10個でてきました。

さて、ここで次なる問題が発生。

25個入りの袋のうち、23個が行方不明で、おそらくワンちゃんが食べたと思われます。
23個の行方不明のうち16個はワンちゃんの胃内から出てきました。
残るは7個。
この7個が間違いなく胃の中にあるかどうか?

これを確認するのが至難の業。
先日お話したとおり、レントゲンでこういったプラスチック容器がはっきり写るかどうかは微妙なところ。
超音波でも正確な数の把握は困難。

内視鏡での確認や試験開腹での確認については、全身麻酔が必要なことや、費用的なことも考えると「やらなくてすむのなら・・・」というところ。

「何をどれだけ飲んでしまったか?」が確実にわかっているときは良いのですが、今回のようにハッキリしない場合(実はコーヒーミルクの他にも、イタズラしてしまった可能性があるとのこと・・・)は、なかなか判断が難しい。

明らかに吐き気などの症状が出ていれば、腸閉塞を疑い開腹手術にも踏み切りやすいのですが、このワンちゃんは少なくとも16個ものコーヒーミルクの容器が入っていたにもかかわらず、この4~5日間まったくの無症状。

「吐き気の反応」が普通のワンちゃんに比べてずいぶんと鈍い様子。

そもそも、お薬で吐かそうとした時も、吐き気を誘発するお薬を、目いっぱい投与してもなかなか吐かず。

普通の子なら、半分の量で4~5回は吐くところを、「もうこれ以上は胃炎など副作用がひどくなるので飲ませられない」という目いっぱいまで投与しても2回しか吐かず。

もしかしたら、日をおいて何度か吐かせれば残り(胃内にのこっていたとして)も吐くかもしれません。

もちろん、それまでに腸閉塞などの症状が出てしまえばお腹をあけるしかありませんが・・・


そのあたりのメリット・デメリット、腸閉塞の危険性などを総合して飼い主様とご相談し、便に出てくれることも期待しつつ、しばらく経過観察しながら考えていくことにしました。



ところで、このワンちゃん、犬種はゴールデンレトリバー。

レトリバー系は、こんな風にイタズラしていろんなものを飲み込むことが非常に多い犬種です。

レトリバー系の犬種は、本来は水鳥猟で撃ち落とした鳥をくわえて持ってくる(回収する:Retrieve)ために使役されてきた犬種ですので、「異物を良く飲み込むのは、本能的に口に物をくわえるのが好きだからじゃないか?」なんてと聞いたことがあります。


でも、くわえたはいいけど、飲み込んじゃったらレトリバー(Retriever:回収する犬)失格ですよね~?

コーヒーフレッシュ
2012年02月10日 (金) | 編集 |
今回の写真は、グロテスクなものが苦手な方はクリックされないほうが良いですよ。


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「コーヒーフレッシュ」ですね。


こちらは昨日診察したワンちゃん(の飼い主様)がお持ちになられたもの。


そもそもの始まりは、水曜日の午後のお電話。


「数日前にコーヒーフレッシュを置いておいたら、イタズラして食べてしまったみたい。ウンチに出るかと思って様子を見ていたけど、いまだに出る様子がないし、今日は少し元気もないみたい・・・」


というご相談。


聞けば25個入りをほぼ一袋、厳密に言うと23個も食べてしまった様子。(お留守番中の出来事だったようで、正確なところは不明)


食べた直後ならお薬で吐かせてみることもできますが、数日もたっていると効果があるかどうか・・・

ただし、いまだにウンチに出てこないということは、まだ胃の中に残っている可能性も高い。

一番最悪なのは、腸のどこかに詰まってしまった場合ですが、どうもそういった症状もないようです。
(通常は、腸に詰まる、つまり腸閉塞を起こすような状況では、吐き気が続いたり、腹痛で元気も食欲もなくなってぐったりするものです)


そもそも、お留守番中の出来事なので、本当にワンちゃんが食べたかどうか100%言い切ることはできません。
(じゃ、誰が食べたんだ?って話ですが・・・)


そこで、まずはご来院いただいて、超音波検査で胃や腸の状況を確認することに。

ちなみに、レントゲンではこのような小さなプラスチック製の異物がハッキリと見えることはあまりありません。
かといって、超音波検査にしても、胃や腸のガス(気体)で超音波が反射されてしまい、上手く見えないこともあるのですが・・・


そして、翌日いらした飼い主様がお持ちになったのがはじめの写真。


来院直前に吐いたそうです。
動かぬ証拠です。
23個全部を食べたかどうかはまだわからないにせよ、少なくともコーヒーフレッシュを食べちゃったことは間違いなし。


写真には5個しか写っていませんが、合計6個吐いたそう。


とすると・・・残りは23-6=17個
さっそく超音波で見てみると・・・


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やっぱりありそうですね~

胃の中にコーヒーフレッシュの容器と思われる白い影が・・・


正確に何個あるかを数えるのは難しいですが、ずいぶんな数が胃の中に残っているようです。


どうやら、食べちゃったはいいけど、胃から腸に流れずに停滞している模様。
まあ、中途半端に流れて腸の途中でつまってしまうよりよっぽどましな状況ですが・・・


さて、これをいかにしてとりだすか・・・



続く・・・



迷子のトリさん
2012年02月10日 (金) | 編集 |
2012年01月09日16時29分13秒

体長20cm程度とオカメインコとしては、やや小ぶりの体格ですが、一般的なセキセイインコなどよりはずっと大きな鳥さんですので、見分けは付きやすいと思います。

お心当たり、目撃情報などございましたら、当院までご連絡くださいませ

042-711-7612 谷口動物病院



花粉で・・・
2012年02月07日 (火) | 編集 |
そろそろスギ花粉の飛散が始まっているようですが、花粉症持ちの皆さまいかがお過ごしでしょうか?


私も、大学生のころから花粉症を患っており、現在も投薬中。


テレビでもCMしていますが、アレルギー対策のお薬は、発症前から投与を開始するのが効果的です。



私も、まだ症状はないものの、1月25日に耳鼻科に行ってお薬をもらってきました。


そこで、耳鼻科の先生に聞いたところによると、この近辺では1月20日ごろから花粉症の症状を訴える患者さんが増えてきたとのこと・・・


そして、それと時を同じくして、当院にもスギ花粉のアレルギーと思われる皮膚炎のワンちゃんが複数来院。


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腹部の皮膚が乾燥してカサカサし、赤い発疹がみられます。


飼い主様にお話を聞くと、やはり1月20前後から痒がり出したということです。


これから、本格的な花粉の飛散とともに、人間の花粉症の患者さん同様、ワンちゃんのアレルギー性皮膚炎も増えてくるものと思われます。


ワンちゃんのアレルギー性皮膚炎は、皮膚に付着したアレルギー物質(花粉、ハウスダストなど)が原因で発症します。


そのため、症状を緩和するには、いかに皮膚にアレルギー物質を付着させないかが重要。


お散歩に行く時にはお洋服を着せる。

お散歩から帰ったら体を拭いて、付着した花粉やほこりを取り除く。

室内では空気清浄機などを使用して、空気中のアレルギー物質を取り除くなどなど・・・

人間のアレルギー対策と全く同じでございます。

椎間板ヘルニア 保存的療法 ④
2012年02月06日 (月) | 編集 |
椎間板ヘルニアの治療法についてです。



前回、椎間板ヘルニアを重症度で分類しましたが・・・

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このグレード応じて治療法を考えていきます。


椎間板ヘルニ4


御覧のように、グレード1~3であれば保存的療法を選択することが一般的です。


保存的療法というのは、痛みどめや抗炎症薬を投与し、症状を緩和しつつ、障害をうけた神経の回復を待つ方法。


グレード1程度の症例であれば、1~2週間程度の安静と、痛みどめの投与ですっかり回復することがほとんどです。


グレード2であれば、2~4週間程度の安静と、痛みどめの投与、リハビリ運動などで回復が見込めます。


グレード3になると、さすがにもう少し時間がかかります。
1~2か月の安静と、積極的なリハビリが必要です。
それでも、大体の症例が大きな後遺症もなく回復してくれます。

ただ、それでも中には十分に改善が無い場合もあり、そういった症例では外科治療を考えます。


グレード4以上になると、基本的には外科治療をおこなわない限り、改善が見込めません。

発症してから手術に至るまでの時間が短ければ短いほど回復が良いとされており、あまり時間がたってからの手術では、神経機能の十分な回復が望めないこともあります。

ただ、最近では、MRIなどの画像診断設備が充実してきたことと、積極的なリハビリが取り入れられ始めたこともあり、以前よりは回復する症例が増えてきていると聞いています。


手術法には色々とありますが、どの術式も、脊髄神経を囲んでいる背骨の一部を削り取り、神経を圧迫する力の逃げ場を作ることを目的としています。


2012年01月31日11時41分38秒


脊髄神経は、背骨の中にあるトンネルのような空洞の中におさまっています。
そのトンネルの中に飛び出した椎間板によって圧迫が加わるのですが、トンネル状の背骨に囲まれた状態では力の逃げ場がなく、もろに神経が圧迫されて障害されます。

手術によって、このトンネルに穴をあけて(背骨の一部を削り取る)圧迫の力の逃げ場を作ってあげることで、神経機能の回復を図るわけです。


当院ではこのような高度な外科手術が行えるような体制ではありませんから、グレード4以上の手術が必要な症例は大学病院等にご紹介しています。

それ以外の保存的療法で対処できるような症例については、飼い主様と二人三脚でリハビリに取り組んで治療していくことになります。

椎間板ヘルニア 保存的療法③
2012年02月03日 (金) | 編集 |
ここまでで、「椎間板ヘルニア」の簡単な御説明と、ダックスフンドで重症化しやすいというお話をしましたが、今日はその重症度の分類についてでございます。


「椎間板ヘルニア」では、その症状に応じてグレード1~5に分類されます。


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グレード分類にかかわる症状として・・・

①痛みの有無

②固有知覚の有無

③随意運動の有無

④表在痛覚の有無 膀胱麻痺の有無

⑤深部痛痛の有無

固有知覚:自分自身の手足の位置を把握する能力。自分の手足の関節がどのくらい曲がっているのが、どの方向を向いているのかを知覚する能力。

随意運動:自分の意思で手足を動かすことができる。

表在痛覚というのは、単に手足をつねったり、針でつついた時に痛いと感じるかどうか。

深部痛覚というのは、指の骨までミシミシと力が加わるほどの外力に対して痛みをかんじるかどうか。

これらの症状がどこまで見られるかでグレードをわけます。

グレード1は単に圧迫部分に痛みがあるだけで、運動神経などに影響が出ていないレベル。わかりやすく言えばギックリ腰で腰を痛めたような状態。

グレード2は痛みに加えて、固有知覚に問題が出ている状態。手足を自分の意思で動かすことはできるが、その関節の位置や曲がり具合に関する感覚に障害が出るため、手足を引きずるように歩きます。

グレード3になると、随意運動が消失。つまり、手足を自分の意思で動かすことができなくなります。

グレード4は膀胱麻痺が起きたり、つねったり針でつついても痛みを感じないくらいになり、グレード5ではペンチで指をギュッとつまむくらいの強い力を加えても全く感じないくらい。完全な下半身不随の状況になります。


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上の図は、脊髄神経を輪切りにした断面のイメージ図。


固有知覚をつかさどる部分や随意運動をつかさどる部分、深部痛覚をつかさどる部分の位置関係を示しています。

神経の圧迫が軽度であれば、圧迫による痛みだけ。

もう少し圧迫が加わると、比較的表面部分の固有知覚だけに障害。

圧迫が強くなるほど、脊髄神経中心部までダメージが加わっていきます。それとともに、症状が重症化していきます。


「椎間板ヘルニア」はどの犬種にも発症しうる病気ですが、ほとんどの犬種ではせいぜいグレード1~2の症状までで、数週間の安静と、鎮痛剤の投与で回復します。

ですが、前回お話ししたような「軟骨異栄養性犬種」ではグレード3~5というようなひどい症状を発症することも珍しくありません。

治療法につづく・・

椎間板ヘルニア 保存的療法②
2012年02月02日 (木) | 編集 |
さて、つづきです。


前回、ダックスでは「椎間板ヘルニア」が重症化しやすいということをお話ししましたが・・・



2012年01月31日11時41分38秒



それは、ダックスのような胴長短足の犬種は、「軟骨異栄養性犬種」だからです。


そもそも、「軟骨異栄養症」という疾患がございます。

これは、胎子期に発生する発育障害。

本来、手足の骨が成長するには、骨の両端の部分の軟骨が徐々に骨化しながら成長していきます。

「軟骨異栄養症」のワンちゃんでは、この骨端部分での軟骨の骨化が正常に起こらないため、手足の骨の成長が止まってしまうのです。

この「軟骨異栄養症」をわざと遺伝させてつくりだされたのがダックスフンドやシーズーなどの胴長短足犬種であり、それらの犬種を「軟骨異栄養性犬種」と呼ぶのです。


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つまり、ダックスフンドの短い手足は、ダックスとしては正常ですが、「犬」という種属の正常な体型からすると、立派な遺伝病なのです。


このように、ダックスフンドは遺伝的に軟骨の成長異常があり、それは椎間板(軟骨の一種)にも異常が生じやすいということでもあるのです。


そのため「椎間板ヘルニア」をおこしやすく、なおかつ重症化しやすいのです。


つづく・・・