町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
里親さん探すかも…?
2011年10月31日 (月) | 編集 |
保護ネコまだいます。




レディなのにお尻が臭いといわれてシャンプー中





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お尻の臭いの原因は肛門腺でした。




まだこんなにちっちゃいのにずいぶんと溜まっていたようです。



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首輪に鈴も付けてもらって、すっかり可愛くなりました。




保護された時はこんな顔でした・・・



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あまりに元気に走り回まわるので、鈴をつけておかないとどこにいったかわからなくなってしまいます。



今後は里親さんを探すことになりそうですが・・・



あと一カ月は様子見というところ・・・





カレンダー
2011年10月29日 (土) | 編集 |
今年もカレンダーの配布を始めました。



ご来院いただいた方に、ワンちゃんもしくはネコちゃんのカレンダーをお配りしております。




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当院の患者様であれば、カレンダーのみのご来院もです



その際は、受付でお名前と診察券をご提示くださいませ

過剰反応?
2011年10月28日 (金) | 編集 |
今日は獣医療とはまったく関係のないお話し。



私の故郷は、兵庫県の揖保郡御津町(現在はたつの市御津町)という瀬戸内海に面した河口の町。



自然が多く残り、干潟に沈む夕日がとても美しい町なのですが・・・



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そんな揖保郡(現 たつの市)の名産と言えば「揖保の糸」。



そうめんと言えば私にとっては「揖保の糸」以外の選択肢はないわけですが・・・(もちろん他にも美味しいそうめんはあるでしょうが、やはり故郷の味が一番ということで)



そんな、揖保の糸に関するちょっと残念なニュース。


「そうめん天日干し、自粛  放射能汚染不安に配慮」


揖保の糸の伝統的な作業工程の一つに、「門干し(かどぼし)」といって天日と寒風にさらす工程があるのですが、消費者の放射能汚染に対する不安を考慮して自粛しているとのことです。


もともと、現在では伝統的な「門干し」ではなく、機械を使って乾燥させる工場も多いようですが、やはり伝統を守った高品質な「揖保の糸」を守っていくことも大切。


ニュース記事にもあるように、原発事故の前と後で特に播磨地方の放射線量に変化はなく、実際には問題はないとのこと。



たしかに生産者としては、消費者が不安に思うのなら安全策をとるというのは大事なことかもしれませんが・・・



ただ、安全性が確保されているのであれば、伝統的な製法で作ってほしいな・・・と



やはり故郷の味ですからね~



何事においてもそうですが、物事を判断する時には冷静で広い視野を保つように心掛けるようにしたいものです。

肺動脈弁狭窄症 ②
2011年10月27日 (木) | 編集 |
さて、超音波検査で肺動脈内のモザイク血流を確認し、「肺動脈弁狭窄症」の診断が下ったら、今度はその重症度を判定します。


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「肺動脈弁狭窄症」で最も問題になるのは、肺動脈弁に狭窄があることで、その手前にある右心室に大きな負荷がかかることです。



水鉄砲をイメージしていただくと解ると思うのですが、出口の穴が小さければ小さいほど、大きな押す力(圧力)が必要になります。


この出口が肺動脈(弁)であり、押す力は右心室が生み出しています。


20111025心臓



つまり、狭窄がひどい(=出口が小さい)ほど右心室に圧力の負荷がかかり、結果として心不全をおこしてしまうのです。


逆に、それ程狭窄がひどくない症例では、右心室への圧力負荷も最小限のため、大きな問題をおこさないこともあります。


重症度を判断するには右心室内の圧力がどのくらいかを測定すればよいのですが、直接右心室内の圧力を測定するには、全身麻酔をかけて特殊な管(カテーテル)を血管から心臓まで挿入しなければなりません。


すべての症例でそんな大変なことはやってられませんので(うちにそんな設備もありませんし)、ここではもっと簡易的な方法でおこないます。


超音波検査で、肺動脈内の血液のスピードを測定するのです。


つまり、「狭窄がひどい(水鉄砲の出口が小さい)→右心室の圧力が高まる(押し出すのに強い力が必要)→血流のスピードが上がる」ということから、血流のスピードを測定することで間接的に右心室の圧力を推し量ろうというわけです。


20111027流速



で、測定した結果が上の写真。


丸で囲ったように、この症例の肺動脈での血流スピードは秒速2.3m。


正常な肺動脈での血流速度は秒速1m前後。正常の倍以上ということになりますが・・・


ただ、この数値は「肺動脈狭窄症」としては極めて軽度の数値。注意深い経過観察は必要ですが、基本的に無治療で問題のないレベルでした。


一般的に血流スピードが秒速3.5~5mが中程度、秒速5m以上が重症とされています。


治療の基本は外科治療。


最近では人間同様に心臓カテーテル技術が発達し、太ももや首の血管からカテーテルという細い管を心臓の中まで通し、そのカテーテルによって狭窄部位を拡張するという方法がとられています。(超小型犬など血管が細く、カテーテルが入らないもあります)


カテーテルの先端にバルーン(風船)がついているのですが、これを狭窄部位で膨らませることで狭窄部を広げるという方法です。


こういう治療法を発想した人の発想力ってすごいですよね。

肺動脈弁狭窄症(先天性心疾患)
2011年10月25日 (火) | 編集 |
ワンちゃんの先天性心疾患でもっとも一般的な心奇形の一つ。



肺動脈弁狭窄症です。




心臓から肺へ血液を送るための「肺動脈弁」に生まれつき奇形があり、「肺動脈弁」が狭窄した状態。




20111025心臓



赤で囲んだ肺動脈弁の部分で狭窄することが一般的です。



20111025肺動脈



狭窄が起きると、肺への血流に障害がでるために、呼吸障害や突然死などさまざな問題が引き起こされます。



ごく軽度の狭窄であれば、無治療で一生問題なく過ごせますが、狭窄が重度の場合は命にかかわるため外科手術で狭窄を改善する必要があります。



狭窄があると特徴的な心雑音が発生しますので、比較的発見しやすい心奇形です。


診断を確定するには、超音波検査で肺動脈の狭窄の確認と、肺動脈での血流の状態をチェック。


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正常な状態だと、肺動脈を流れる血流はまとまった青い色であらわされます。
正常で、スムーズな血液の流れは、このように青一色もしくは赤一色であらわされます。



これが、「肺動脈弁狭窄症」の場合・・・



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肺動脈内の血流が、青以外に赤や黄色、緑といった様々な色合いであらわされます。



これは、狭窄があるために、血液の流れが乱流をおこしている状態を表します。



このように、肺動脈での狭窄と、乱流が見つかったら、今度はその重症度を調べます。



つづく・・・







アナフィラキシーショック
2011年10月22日 (土) | 編集 |
ここ最近、スズメバチに刺されるというニュースを良くみるようです。



先日は福岡の中学生たちが集団で被害にあっていましたね。


ハチに刺されることで、ひどい場合には死亡してしまうケースもあるのですが、その死因のほとんどがアナフィラキシーショック。



アナフィラキシーショックというのは一種のアレルギー反応で、何らかのアレルギー物質に過剰に体が反応し、痒みやむくみ、ひどい場合は重度の低血圧や呼吸困難で命を落とすことがあります。



ハチに刺された場合は、ハチの毒に含まれる成分に対して反応をおこすのですが・・・



このアナフィラキシーショックはハチ毒に限ったものではありません。



薬物や食べ物など、アレルギー物質になり得るものすべてでおこる反応です。



なかでも、我々獣医師が日常で注意しなければならないのがワクチンによって発症するアナフィラキシーショックです。




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ワクチンに含まれる添加剤などの成分がアレルギー物質として作用し、アナフィラキシーショックをおこすことがあります。



人間でもインフルエンザワクチンなどを打つ時に、アレルギーの有無を聞かれたり、注射後に体調を崩すことがありますというような文書にサインをしたりすると思います。


当院でもワクチン接種の際には、かならず文書でアナフィラキシーショックの危険性についてご説明し、過去にワクチン接種で何らかの異常をおこしたことがないか確認をしています。


ワクチンによるアナフィラキシーショックはそんなにしょっちゅうあることではないのですが、万が一発症した際に放置したり、治療が遅れると命に関わりますので、飼い主様にはしっかりと御説明をしなければいけない副作用の一つです。


私も、過去に何例か経験があるのですが、ほとんどの場合、適切な処置で問題なく回復します。



ただ、一例だけどうにも助けられなかった症例がありました。


狂犬病ワクチンを市の集合接種でうけたワンちゃんで、その帰り道にショック症状に。



重度の低血圧で命に関わる状態。即座に点滴をつなぎ集中治療をおこないました。



治療から数時間で一度状態が良くなり、飼い主様に「念のために一晩おあずかりして様子は見るけど、たぶん大丈夫でしょう」とお話しした2~30分後に再度急激に症状が悪化し、呼吸困難で亡くなってしまいました。


「なんとか助けられた」と思い、心配でずっと付き添われていた飼い主様と喜び合った直後の事だったので、何とも悔しい思いと、アナフィラキシーショックの怖さ、助けられなかった無力感を強く感じた症例でした。

瞬間接着剤
2011年10月21日 (金) | 編集 |
医療用の瞬間接着剤があるって御存知でした?





その名も・・・









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「アロンアルフアA」



そのまんま、アロンアルフアです。



主成分も同じ。(もちろん医療用にということで、多少のアレンジがあるものと思いますが・・・)




ちょっとした傷の閉鎖に使用したり、血管の止血に使用したり・・・



ちょっと笑えるのが・・・



接着力の項目。



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木材や金属での接着データだされても・・・



参考になるのかな??



だいぶ可愛くなってきました
2011年10月20日 (木) | 編集 |
結膜炎・鼻炎もかなり症状が治まってきて、かわいらしくなってきました。




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わけあって病院で保護しているのですが・・・




さーて、この子の今後はどうなることやら・・・

下痢が一カ月も続く・・・
2011年10月18日 (火) | 編集 |
一ヶ月くらい前から下痢が続くということで来院されたネコちゃん。




治療は受けてきたものの、一向に改善しないとのことで当院にいらっしゃいました。




元気や食欲は問題ない様子ですが、抗生剤の投与や食事療法をおこなっても改善しないとのこと。




すでに何度か検査・治療を受けているということでしたから、一から慎重に調べていかなければならないな~と思いながら診療へ・・・



てこずるかなと思いきや・・・




身体検査を始めてすぐに原因と思われるものを発見。





右の腎臓に近い位置に大きな腫瘍がありました。



腸の一部か、腸管膜リンパ節が腫瘍化したか?



それとも腎臓腫瘍か?




いずれにせよ、この腫瘍が消化管を圧迫、もしくは消化管自体が腫瘍化したことで消化不良をおこし、下痢が続いているものと思われます。




触診してすぐにわかる大きさ。テニスボールくらい。
体重4kgそこそこのネコちゃんのお腹の中にテニスボール一個分の腫瘍ですから、かなり大きなものです。



触診を続けながら、飼い主様にどうお話ししようか頭を整理します。




今まで下痢の治療をしていたのに、いきなり腫瘍の話となればさぞ驚かれるはずです。




糞便検査など一通りの結果をお伝えした後に、腹腔内に腫瘍と思われるしこりがあることを御説明。



おそらく、これが下痢の原因であることをお伝えし、正確な病状把握のため血液検査やレントゲン撮影、超音波検査の必要性を御説明。


日を改めての精密検査とさせていただきました。



・・・で、その超音波画像がこちら。



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中央の黒っぽい部分すべてが腫瘍部分。


横約72mm、縦約40mmの巨大な腫瘍。



その中央部に左から右に白っぽいラインが走っていますが、これは小腸。



どうやら、小腸そのものが腫瘍化したか、もしくは小腸付近のリンパ節が腫瘍化し小腸を巻き込んでいる様子。



このように小腸に腫瘍が発生した場合、もっとも一般的なのが「リンパ腫」という種類の悪性腫瘍。



つまり、「ガン」ということになります。



正確な診断を下すにはもう少し詳しい検査が必要ですが、とりあえず下痢の原因ははっきりしました。




抗生剤や食事療法で治るわけがありません。




このように、消化管に腫瘍ができることは、中高齢のネコちゃんには割と良くあります。



「なんとなく吐き気が続く」、「なんとなく食欲がない」、「なんとなく下痢が続く」というような症例を診療をする際には、こういった腫瘍が原因になっていることもありますので、注意深い触診を忘れてはいけません。

足はいってるよ・・・
2011年10月17日 (月) | 編集 |
一生懸命ご飯食べてるのはいいけど・・・




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ゴハン踏んでるよ。



病院で一番小さい器なんですが・・・


この子にとっては大きすぎるようです。

帝王切開 ③
2011年10月15日 (土) | 編集 |
さて、摘出した仔ネコちゃん。



麻酔の影響と、難産の影響とで呼吸が開始しない状態。



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当然、このままでは死んでしまいますので、急いで蘇生処置をおこない、呼吸を安定化させなければなりません。




この時点で、私はまだ手術中ですから手が離せません。



胎児の蘇生は看護師の仕事になります。



といって、特別なことをやるわけではなくて・・・



産湯につけて体を綺麗にした後は・・・


ひたすら親猫がやるように体を拭いてあげたり、呼吸を促すように軽く叩いて刺激したり、鼻に息を吹きかけたり・・・


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当然、体が冷えないように保温することも大切。



よっぽどのことが無ければ、これで呼吸が開始し、安定化してくれます。



状況によっては呼吸を刺激するお薬を使用したり、酸素吸入をおこなうこともありますが、今回は多少時間がかかったものの、無事に呼吸の安定化に成功。


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手術が終わってまだぼんやりしている母猫のおっぱいに連れていくと、上手くミルクも飲み始めて一安心です。


帝王切開の場合、母体・子猫ともに状態が安定していれば、基本的にはその日中にお家にお返しいたします。


そうしないと、病院内では母猫が環境の変化によるストレスで、子猫の授乳を上手くおこなえない可能性があります。


そのまま育児放棄になってしまっては大変ですので、可能な限りリラックスできる自宅で過ごしてもらうほうが良いと考えられます。




帝王切開 ②
2011年10月14日 (金) | 編集 |
さて、緊急で帝王切開になったわけですが・・・




帝王切開。手術そのものは、避妊手術に近い術式ですので、それ程難易度が高いわけではありません。




ただし、重要なポイントが一つ。



それは麻酔の管理と胎児摘出までのスピード。



母体に対しての麻酔管理というのは、よっぽど状態が悪くなっていない限り特に気を使う必要な無いのですが、子宮内の胎児に対しての注意が必要になります。



麻酔薬は胎盤を介して胎児にも影響を及ぼします。



したがって、麻酔の調節は帝王切開後の胎児の蘇生の成否に大きく関わってきます。



今回のように難産で、時間経過が長い場合は、すでに胎児が弱っており、せっかく帝王切開で取り出しても、呼吸が開始することなく亡くなってしまうこともあり得ます。



そのため、麻酔もなるべく胎児への影響が最小限になるように調節。



手術そのものも、麻酔開始から胎児摘出まで最速・最短で進めなければいけません。



目標はメスを入れてから胎児摘出まで10分以内。



手間取れば手間取るほど麻酔が胎児に強く影響し、蘇生の可能性が下がってしまいます。




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で、手術のものは順調に進みましたが、やはり摘出した胎児の呼吸がすぐに開始しません。



上手くいく時は、お腹から取り出してすぐに鳴き出して呼吸をはじめてくれるのですが、やはり今回は胎児が弱っているようです。


さて、ここから胎児の呼吸を促し、安定化させなければいけません。



ここまでは獣医師の仕事ですが、ここから先の胎児蘇生は看護師の仕事になります。




つづく・・・

帝王切開 ①
2011年10月13日 (木) | 編集 |
今日は予約も少なく、手術や検査の予定も入っていなかったので、のんびりとした一日かな~と思いきや・・・




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妊娠中のネコちゃん。



一昨日の夜に破水と思われる液体分泌があったものの、まったく生まれる様子が無く、さらには出血まではじまったとのこと。


母猫自体は元気も食欲も十分だが、陣痛が来ている様子もなく、まったく生まれる気配がない様子。




これはちょっとまずい状態。




すぐさま超音波で胎児の状態確認。



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超音波で診る限り、いつ生まれてもおかしくないサイズ。



一昨日の破水が本当であれば、破水してから24時間以上経過というのはかなりまずい状態。



ネコの胎児は、元気な状態であれば心拍数が200~240程度。



心拍数が200を下回ってくると、かなり胎児の状態が悪いということになるのですが、それは大丈夫そう。



ただ、どうも母体内での胎児の動きがいまいち。心臓はそこそこ元気に動いていますが、全体として元気がないな~。





さらに気になるのが、超音波で見ていても、どうも1~2頭分の心臓しか確認できない状態。



通常、ネコちゃんのお産であれば4~5頭はいるものなのですが・・・



飼い主様が見ていないところで生まれたか?



そもそも、超音波検査は心臓の動きなどを評価するのには優れていますが、頭数を確認するのは向いていません。



それはレントゲンの役目。



ということで・・・レントゲン撮影。




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うーん、一頭しかいませんね~。



これは、もともと一頭だったの?


飼い主様の知らないところで生まれていたのか??



押入れの隅とかで産んだものの、育児放棄でそのまま赤ちゃんたちは亡くなっているということも時々あることですから・・・


通常、当院では妊娠のご相談があった場合には、超音波での胎児チェックと、妊娠末期にレントゲン撮影で頭数確認をお勧めしています。



最低でも妊娠頭数は確認しておかないと、いざ出産の際に、全部で何頭生まれれば良いのかがわかりませんからね。


ただ、今回のネコちゃんは今日が初めての診察でしたので、母体と胎児についての情報が極めて乏しい。



そもそもネコちゃんの難産は珍しく、時間が多少かかっても無事に産まれてくることがほとんどです。



帝王切開するべきか、もう少し母猫に任せて良いものか悩みどころ。



ただ、陰部からの出血は明らかに危険な兆候ですから、今回は緊急での帝王切開を決断。



午前中の予約分の診療が終わった時点で、受付を終了。



それ以降の患者様はすべて午後に回っていただくことにし、緊急手術となりました。



つづく・・・

関節疾患のリハビリ
2011年10月11日 (火) | 編集 |
以前にもとりあげたことがありますが、当院では骨折・脱臼などの整形外科疾患、老化による関節炎などの治療に積極的にリハビリを取り入れつつあります。



これは、主に看護師の新津さん担当。





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膝関節の脱臼で治療中のワンちゃん。



今後の再発予防のために、膝周囲の筋力強化、関節のアライメント(配列・整列の状態)の改善を期待してのリハビリ治療に取り組んでいます。



当院は整形外科については専門ではないので、高度な整形外科疾患の手術やリハビリが必要なケースというのは大学病院等の二次診療施設を御紹介することになります。


ですが、日常的な関節炎のケアや、今回のワンちゃんのように脱臼でも軽度の症例であれば、特別な設備を必要としませんので、積極的に御自宅でのリハビリを御提案しています。



初回は30分ほどかけて飼い主様にベーシックなリハビリ方法を御指導させていただきます。


その後、定期的に通院していただきながらリハビリの進行状況、症例の関節の状況を見ながら少しづつリハビリ方法を微調節していきます。



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文書で御説明した後は、実際にやり方をお見せしたり、飼い主様にも実際におこなっていただく実習タイム。





関節疾患というのは、後遺症・再発など一生の問題になることが多いですので、飼い主様と密にコミュニケーションをとりながら、リハビリについてご相談していくことが、動物のQOL(生活の質)の維持には欠かせません。


こういった治療にはスタッフのコミュニケーション能力が不可欠。


一方的に「こうしてください」と伝えるだけではだめで、飼い主様とワンちゃん・ネコちゃんの様子を観察しながら親身になって御説明することが大切です。

ワンルーム ロフト付き
2011年10月10日 (月) | 編集 |
仔ネコの運動機能の発達には、平面での運動だけではなく、立体的な上下運動が欠かせません。





そこで・・・




ダンボールハウス。ワンルーム・ロフト付きです。







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この頃の仔ネコって、朝できなかったことが夕方にできるという、超スピード発育。








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朝には登れなかったのに、夕方にはもうこの状態。

動物愛護法改正についてのニュース
2011年10月08日 (土) | 編集 |
本日のYOMIURI ONLINEのニュースから・・・


「改正案は昨年8月から中央環境審議会の「動物愛護管理のあり方検討小委員会」で審議されている。最大の争点は、子犬や子猫を親から引き離す日数で、ペット業者は生後6週間、動物愛護団体は最低でも8週間と主張している。

 その根拠について、ペット業者は「子犬でなければ売れない」「8週間も持っていると餌代など費用がかかる」。愛護団体は「親から早く離すとかみ癖やほえ癖がつくなど問題行動を起こす」「8週間が国際基準」とし、対立している。」



重要な問題です。


動物の行動学的には、最低でも8週間~12週程度は親犬(親猫)や兄弟犬(兄弟ネコ)と過ごすことが、その子犬(子ネコ)が犬同士(猫同士)の社会性を身につけ、コミュニケーションのとり方を学ぶためには重要とされています。


この期間を、親犬(親猫)や兄弟犬(兄弟ネコ)と過ごし、兄弟同士で取っ組み合いのプロレスごっこや追いかけっこをする中で、身体能力だけではなく、お互いどのくらいの力加減で咬んだり、咬まれたりすると痛くないのか、それとも相手を傷つけてしまうのかという「咬みつきの抑制」を学びます。


人間もそうですよね。
3歳くらいから子供同士の遊びやケンカの中で、社交性を身につけていくわけです。


これが、ペット業者の方々の主張のように、生後6週間で親犬(親猫)・兄弟犬(兄弟ネコ)から引き離してしまうということは、社会性を身につける機会が減ってしまい、咬み癖などの問題行動をおこしやすくなると考えられています。


確かにペット業者側としては、餌代等のコストの問題は死活問題でしょう。


重要なのは、官民一体になって世間に広く、子犬(子ネコ)が社会性を身につけることの重要性を啓蒙し、親猫や親犬から引き離す時期が遅れることでのコスト増が「当然」であり「必要なこと」であることを広める必要があります。


そして、特に子犬が社会性をしっかりと身につけ、問題行動をおこす危険性が減るということは、「飼いきれないから・・・」といって捨てられていく犬たちも減っていくはず。



「商品を購入する立場」からすれば、「安く買える」ことは重要ですが、ペットは「商品」である以前に「生命」 。


「安いから飼う」は大間違い。


ペットを飼うということは、その場の支払いだけの問題ではありません。


その後、長生きすれば20年間の食事にかかる費用、医療費、しつけにかかる費用、トリミング等にかかる費用、必要であればペット保険の費用など十分に考えて、備えていただきたいのです。


そして、金銭面だけではなく、しつけなどの教育方針についても。


「家族の一員」と言うからには、我が子が生まれてくる時と同じように・・・


ペットショップで一目ぼれして購入することはあまりに簡単。


それに比べて、一つの命を20年見守り続けることがいかに責任が重いことなのか・・・


そういったことを、これからペットを飼おうと考えていらっしゃる方すべてに広めていくことが何より大切。


それができていれば、「子犬じゃないと売れない」とか「出荷を遅らすと餌代がかかる」とかという議論はしなくてすむと思うのですが・・・


というわけで・・・



今月も無料相談セミナー「どうぶつを飼う前に」開催いたします!


詳細はホームページをご覧ください。

本日のわんにゃんドック
2011年10月07日 (金) | 編集 |
昨日おこなったわんにゃんドック。



アメリカンショートヘアのさくらちゃんです。



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すでに高齢で、いくつか気になる点、治療中の問題もありますので、経過観察も兼ねたわんにゃんドックCでした。



結果、病状に大きな変化もなく、飼い主様にも御安心いただけたことと思います。



何度もお話ししてきたことですが、ワンちゃん・ネコちゃんの病気で、飼い主様が見て明らかに異常がわかる頃というのは、かなり進行した状態です。


自分自身で体の不調を訴えることのできない動物たちの病気の早期発見、健康管理のために、ぜひわんにゃんドックをお役立てください。

ウイルス性鼻気管炎
2011年10月04日 (火) | 編集 |
ネコのウィルス性鼻気管炎。



ヘルペスウィルスに感染することで発症する病気で、ノラ猫ちゃんに蔓延している病気です。



ペットショップで購入したようなネコちゃんで、きちんとワクチン接種をしていれば、普通は見られません。



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こんな風に、ノラ猫や、ノラ子ネコで鼻炎・結膜炎で眼ヤニぐじゅぐじゅ、鼻水ずるずるという状態をみかけたことはありませんか?


生後数週間で親猫から感染するわけですが、高熱と結膜炎・鼻炎をおこし、体力のない症例では死にいたることもあります。


似たような症状をおこすウィルスにカリシウィルスというものもあり、これもひっくるめてわかりやすく「ネコの風邪」と呼ぶことが多い疾患です。



このヘルペスウィルスですが、適切な治療をすれば、1~2週間程度で回復するのですが、やっかいなのが、このヘルペスウィルスは症状が治っても、ウィルスそのものは神経細胞に存在し続けるのです。


そうして、何かの拍子でまた症状が再発することを繰り返すのであります。



実は、このヘルペスウィルスは、人間の「水ぼうそう」や「口唇ヘルペス」とお仲間のウィルスです。


人間でも、これらのヘルペスウィルスに感染すると、症状が治った後も細胞内にウィルスの感染が持続します。


そして、体調を崩したような時に、ウィルスが再び活動を再開して、症状が再発するのです。


たとえば風邪をひいたときに、唇の周りに「熱の華」と呼ばれるものが出ますよね。あれは「口唇ヘルペス」の再発です。


または、「帯状疱疹」というのも、子どもころに感染した「水ぼうそう」のウィルスが大人になってから突如暴れ始めた状態。


ちなみに、ネコのヘルペスウィルスが人に感染することはないのでご安心を・・・



ところで、この子ネコ・・・




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元気はあります。



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まるで猛獣です。

ネコの遺伝性腎疾患 ③
2011年10月03日 (月) | 編集 |
さて、「ネコの遺伝性腎疾患」の続きです。



診断方法として、一般的で簡単にできるのが超音波検査。


早ければ生後1~2か月の時点で小さな「のう胞」が観察されはじめます。

その後、「のう胞」は徐々に数と大きさを増していき、生後10か月以上になると90%以上の確立で診断ができるといわれています。


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初期の多発性のう胞腎。丸で囲んだ部分が「のう胞」。



また、別の方法として「遺伝子診断」という方法があります。

「多発性のう胞腎」は遺伝性の疾患ですので、遺伝子検査をおこなうことで、そのネコちゃんが「多発性のう胞腎」になってしまう遺伝子を持っているか調べることができます。

この方法であれば、超音波検査でははっきりしないような段階の症例でも診断可能になります。


「多発性のう胞腎」のリスクの高い猫種(ペルシャ系、アメリカンショートヘア等)のブリーダーさんに勧められる方法です。


遺伝子に問題があるネコちゃん、超音波で「のう胞」が確認されたネコちゃんは繁殖に使用しないことが大切です。


というか、高リスク種のネコちゃんを繁殖する場合は、事前に超音波か遺伝子検査をおこなっておくことが、この疾患を増やさないための最重要ポイントです



現在のところ、「多発性のう胞腎」には治療法が存在しません。


「のう胞」が見つかったら、注意深く経過を観察し、「慢性腎不全」としての症状が発現したネコには、「慢性腎不全」としての対処療法をおこなうしかないのが現状です。


これも、本格的な「慢性腎不全」の症状が出てから治療を始めるよりも、注意深い経過観察で早め早めに腎機能の低下を確認し、治療を開始することで延命効果が期待できますの。


高リスク種のネコちゃんを飼育されている飼い主様には、なるべく早めに超音波検査を受けていただくことをお勧めいたします。



ネコの遺伝性腎疾患 ②
2011年10月01日 (土) | 編集 |
さて、ネコちゃんの多発性のう胞腎についての続きですが・・・


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このように腎臓内に「のう胞」と呼ばれる液体で満たされた袋状構造物が多発する疾患。


遺伝性の疾患で、どちらかの親猫がこの遺伝病を持っていたとすると、子猫の50%に遺伝してしまいます。


つまり、4頭生まれたら、そのうち2頭は多発性のう胞腎を遺伝してしまうということ。


ペルシャ系のネコちゃんに多いことが知られています。(アメリカンショートヘア、スコティッシュフォールドを含む)



この「のう胞」は成長とともに徐々に数と大きさを増していきます。


「のう胞」自体に害はないのですが、問題は、「のう胞」が増えれば増えるほど、大きくなればなるほど正常な腎臓組織が失われてしまうことなのです。


正常な腎臓組織の70%程度が失われると、「腎不全」としての症状が出始めます。


まずは「飲み水の量が多い」、「尿の量が多い」といった症状がはじまり、徐々に食欲不振や体重減少といった症状がでてきます。


腎臓機能は生体が生きていくのには欠かせない機能ですから、これが失われてしまった先には「死」が待ち構えています。


明らかな体調不良がみられた頃には、かなり「腎不全」が進行してしまっており、治療としては手遅れに近いことがあります。


最終的な「のう胞」の数やサイズが小さければ一生大きな問題をおこさずに済むこともありますが、「のう胞」のサイズや数によっては5~7歳頃から「腎不全」の症状が出始め、早ければ10歳にならないうちに「腎不全」によって命を落としてしまいます。


次回、治療法・診断方法につづきます・・・