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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
のどにつまった!! (2)
2009年12月01日 (火) | 編集 |
さて、昨日の続きですが・・・

食道に異物が詰まってしまった!どうしよう?

食道内異物

? もう少し待って、うまく飲み込めないか様子をみる。

今回のように喉を通りすぎて、食道の途中に異物がある場合は窒息するというわけではないので様子を見ることは可能です。
食べ物の場合は、時間がたてばふやけて飲み込みやすくなるかもしれません。

ですが、あまりよい方法ではありません。
中途半端に噛み砕いて鋭利な状態になっていれば食道を突き破ってしまうかもしれません。
鋭利な部分がなくても、食道は異物で圧迫されているため血行障害をおこします。
この場合も食道に穴が開く恐れがあります。

食道は左右の肺の間、心臓の真上という体の奥まった位置を通過します。
食道に穴があけば心臓や肺といった重要な臓器にも障害が及びますので、可能な限り早急に異物を取り除くのが望ましいのです。

? 外科手術で取り除く。

食道は首の中央を胸に向かって伸びてゆき、胸の中では前述のように左右の肺と心臓のそばを通り抜けて胃につながっていきます。
今回の症例では胸の手前に異物があるので、首を切り開いて食道にアプローチします。
ですが、この食道のそばには「頸動脈」「迷走神経」といった極めて重要な血管・神経系が存在します。
できればこんなところにはメスを入れずに済ませたいところです。

また、胸の中の食道で異物が詰まった場合はもっと大変です。
肋骨を押し広げ、肺や心臓を押しのけなければ食道に到達できません。
専門の外科器具・設備・技術・人員が必要で、小規模の病院では太刀打ちできません。

? 内視鏡で取り除く

一番動物に対して負担が少なく、一番に選択すべき方法です。
ですが、大きな問題が一つ・・・

当院には内視鏡がないのです。
非常に高価な検査機器、かつ日常の診療では使用頻度が低いため、小規模病院ではまずお目にかかれません。
内視鏡を専門にしている先生なら別ですが・・・

なので内視鏡を備えている病院に搬送する必要があります。
となると・・・麻布大学・・・だめです、夕方6時半では大学には電話すらつながりません。

でも大丈夫!
以前の勤務先の矢敷動物病院には内視鏡があります。
すぐさま電話をかけて状況を伝え、スタンバイしてもらいます。
ちょうど診療時間も終わったので、すぐに病院を閉めて矢敷動物病院へ!

実はこれもかなりギリギリでした。
矢敷動物病院も診療時間は夜7時までなので、もう少し遅ければ電話がつながらなかったかもしれません。

といったところで、次回「のどにつまった!! (3)」に続きます・・・