町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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歯周プローブでの検査
2017年09月22日 (金) | 編集 |
先日歯科処置を行った症例です。


見るからにヒドイ状態ですが・・・



20170922tah01.jpg



歯石を除去してみると・・・お? 綺麗に掃除すれば大丈夫そうかな・・・?


一見すると洗浄だけで大丈夫そうに見えますが・・・


20170922tah02.jpg



歯周プローブ(歯周ポケットの深さを計測する器具)でちゃんと調べなければいけません。



20170922tah03.jpg




プローブがグサッと奥まで入ってしまいます。


つまり、歯の根っこはもうだめになっているということ。



このような歯を、見た目だけ綺麗に磨いても治療したことにはなりません。



残念ですが、抜歯処置となります。



20170922tah04.jpg




歯科処置で大切なのは、歯石を取り除いて見た目をきれいにするだけではなく、しっかりと歯周病の進行度合いを評価して、適切な治療を施すことが一番大切です。



歯周病治療 Sちゃんのケース
2017年08月07日 (月) | 編集 |
歯周病治療をおこなったダックスのSちゃんです。


別の病院さんで昨年の11月に歯石クリーニングをおこなったばかりということですが、複数の歯がグラつき、すでに歯石の付着も重度。


歯槽膿漏も進行してしまっています。


20170806tah01.jpg



20170806tah02.jpg



特に、前歯に比べて奥歯の歯石付着と歯槽膿漏の進行が重度です。


もともと、奥歯は唾液腺の位置関係から歯石が付着しやすい部分ですが・・・


それにしても、昨年11月に歯科処置してから1年も経過しないうちにずいぶんとひどい状態になっています。



さらに…一見するとそれほど汚れていないように見えた犬歯の部分ですが・・・



20170806tah03.jpg


洗浄処置をすると鼻から大量の鼻血が・・・


口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)です。


昨年11月に歯石を除去しているので、一見するときれいな歯に見えますが、実際には歯周病が進行しており、犬歯歯根周囲の組織が壊死を起こしてしまっているのです。(1枚目の写真をよく見ると、犬歯の根元の歯肉が赤くはれて炎症を起こしているのが分かります。)


犬歯歯根のすぐそばには鼻腔があります。犬歯歯根周囲の歯周病が進行すると、鼻腔と犬歯歯根の間にある骨組織が壊死を起こし、穴が開いてしまうのです。


それが口腔鼻腔瘻。


鼻の孔と口の中がつながった状態になっているのです。そのため、犬歯周辺を洗浄した際の洗浄水と血液が鼻腔に混入して、鼻血のように流れて出てきているのです。


この犬歯も抜かなければなりません。



20170806tah04.jpg


犬歯を抜いた後には大きな穴がぽっかりと。


犬歯の歯根はとても太く、頑丈なため、抜歯には歯肉の切開や歯槽骨の切削など外科的な処置が必要になります。


抜いた後に血がたまっていますが、この奥は鼻の穴まで貫通してしまっています。


この大きな穴を塞ぐには、歯肉だけでは塞ぎきれませんので、頬粘膜を移植して塞ぎます。


20170806tah05.jpg


この処置をしっかりと行わないと、口腔鼻腔瘻がふさがらずに残ってしまうのです。


歯科処置で大切なのは、歯石を取り除いて「みた目をきれいにする」ことではなく、しっかりと歯周病の進行具合を把握し、歯周病に的を絞った治療を行うことなのです。

これはお勧めです!
2017年07月11日 (火) | 編集 |
先月から取り扱いを始めた歯ブラシのご紹介です。



20170710tah031.jpg




「シグワン」という商品名。税込み730円。


普通の歯ブラシと何が違うかというと・・・



20170710tah041.jpg



このように、ブラシが360度びっしり生えています。


歯磨きで一番重要なのは、歯そのものを磨くことよりも、「歯周ポケット」(歯と歯茎の隙間)を磨くことです。


「歯周ポケット」に入り込んだ汚れが歯周病を引き起こすのです。


歯磨き中にどうしても動いてしまうワンちゃん・ネコちゃんでは、この「歯周ポケット」をピンポイントで磨くのはなかなか難しいものがあるのですが・・・


「シグワン」の360度びっしり生えたブラシは、「なんとなく歯の根元にブラシをあてがう」だけで、しっかりと「歯周ポケット」を捉えてくれるのです。


さらに、この「シグワン」が優れているもう一つの特徴が・・・


ブラシがとても細くて、歯茎への刺激がソフトであること。



20170710tah011.jpg



我が家の愛猫ピノで試したところ、通常の歯ブラシでは、前足でブラシを押し返そうとして嫌がるのですが・・・


「シグワン」では全くその様子はありません。


明らかに嫌がる様子が減りました。


むしろ、歯磨きが気持ちいいのかな? と思うくらいにおとなしくさせてくれます。この差は歴然でした!!

※我が家のピノは、子猫の時から日常的に歯磨きをしているので慣れていますが、初めての歯磨きをする猫ちゃん・ワンちゃんでは、いきなり奥まで歯ブラシを突っ込んだりせず、まずは前歯や唇をブラシでマッサージするなどして、歯ブラシに少しずつ鳴らしてあげて下さいね!


最近はワンちゃん・ねこちゃんのデンタルケア商品も様々なものが開発されて、メーカーさんもいろいろと売り込みに来ますが・・・


この「シグワン」は、間違いなく皆様にお勧めできる商品です!!


ぜひお試しください!


重度歯周病治療
2017年07月03日 (月) | 編集 |
歯科治療の様子です。


右上の奥歯に重度の歯周病を患っているワンちゃんです。


20170703tah01.jpg


一部歯石を取り除いたあとの写真ですが・・・


奥歯周辺の歯肉が重度の炎症を起こしています。


残念ながら、ここまで歯周病が進行してしまっては、抜歯をするしかありません。


この歯は、第4前臼歯といって、ワンちゃんの歯の中でもっとも大きくて、根っこが頑丈な歯です。


そのため、抜歯をするには歯肉の切開や、歯槽骨の切削が必要になります。

20170703tah02.jpg
歯肉を切開して歯槽骨(上顎の骨の一部)を露出。
この後、ドリルで周辺の骨を削ってから抜歯します。




20170703tah03.jpg
抜歯後の状態。



抜歯を終えたら、内部をよく洗浄し、周辺の歯肉を縫合して終了です。



20170703tah04.jpg



処置後は数日間鎮痛剤の投与を行いますが、翌日から元気にご飯も食べてくれます。


人間で親不知を抜いたりすると、1週間ほどは痛みに悩まされたりするものですが、ワンちゃんたちは結構平然とした顔をしています。


歯周病治療 Yちゃんのケース
2017年04月28日 (金) | 編集 |
先日行った歯周病治療の症例です。


12歳と高齢のワンちゃんですが、重度の歯周病。


歯茎に強い炎症が起きて、痛みが生じています。


20170428tah01.jpg
歯石が大量に付着。歯肉に強い炎症が起きています。




20170428tah02.jpg



歯周病は、初期の段階であれば歯石のクリーニングと、炎症を起こした歯肉への処置のみで済みますが・・・



ここまで重度になると抜歯治療が必要になります。



こちらのワンちゃんでは、なんと34本もの抜歯処置となってしまいました・・・



20170428tah03.jpg
※臼歯など歯根が分かれている歯はドリルで分割してから抜歯するため、破片が細かくなっているものもあります。



抜歯した歯を見ていただくと、根っこまで歯石が広がっている様子がよくわかると思います。


ちなみに、この歯は抜歯する前にある程度の歯石を取り除いています。


処置前には、重度の歯槽膿漏のため、ひどい腐敗臭がしていましたが・・・処置後にはそれもなくなり、口臭もほとんど感じないレベルになりました。


もちろん、歯肉の強い炎症も収まったため、歯はほとんどなくなってしまいましたが、本人は元気にご飯も食べれている様子です。


ワンちゃん・ネコちゃんの歯科処置では全身麻酔が必要になります。


犬歯や奥歯は歯根がかなり頑強で、抜歯をするには歯肉の切開や歯槽骨をドリルで削るなどの外科処置も必要になってきます。


今回のように大掛かりな歯科処置の場合、麻酔時間も3時間近くになり、本人への負担も大きくなります。


できれば、飼い主様方には、日ごろからブラッシングなどの日常ケアに力を入れていただいて、なるべく早い段階での歯周病治療を行っていただければ幸いです。