町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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熱中症
2016年08月06日 (土) | 編集 |
本日、午前の診療が終わる頃に一本の電話が・・・



「お隣のワンちゃんが熱中症みたいなんだけど、どうしたらいいですか??」



とのこと。



どうやら、外で飼育されている隣家のワンちゃん(大型犬)のリードが絡まってしまったか何かで、日陰に避難することができず、炎天下で熱中症になっているようでした。



すぐに涼しいところに移動して、水を与えていただくように指示させていただくとともに、飼主様と相談して病院へ行っていただくようにお話ししたのですが・・・



隣家の飼主様は不在で、連絡も取れないとのこと。さらに、ワンちゃんが大きくて移動させることもできない、



そうこうしているうちに



「あ、呼吸がとまっちゃったかも!」



とのこと。



我々としては飼主様不在のお宅に勝手にお邪魔するわけにもいきませんし、本来であれば勝手に治療することもできません。




そこで、早急に警察に相談し、保護をお願するようにお話ししたのですが・・・



その後、特に御連絡はないので、どうなったかは解りませんが・・・ちょっと、状況としては厳しいかな・・・と。




炎天下の熱中症が危険なのは、人間もワンちゃんも一緒です。



今回の事例は屋外でしたが、室内でもクーラーのつけ忘れでの熱中症など飼主様不在時の事故や・・・



過去には飼主様がお掃除をする間、ワンちゃんをベランダに1時間ほど出していたらその間に熱中症になってしまった症例もございます。



老齢犬、長毛の大型犬、ブルドック系の短頭種は熱中症をおこしやすいので特に注意が必要です。



皆様、どうぞご注意くださいませ。

仔猫のお世話
2016年06月06日 (月) | 編集 |
年に何度かは、生後2~3日といった状態の子猫ちゃんの治療を行うことがあります。



だいたいは、野良ネコの赤ちゃんで、保護された方がどうやって面倒を見ればよいかわからずにつれていらっしゃるわけですが・・・



生後数日の仔猫が哺乳瓶から上手にミルクを飲むことはなかなかできませんので、ある程度体力がついて人工哺乳に慣れるまでは付きっきりで看護してあげる必要があります。



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おトイレのお世話。
寝起きやミルクを上げる前に、ティッシュ等で母猫が舐めてあげるような感覚で刺激してあげます。





ミルクは4~6時間程度の間隔で与えます。



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保護された子猫ちゃんは、軽い脱水症状であることが多く、初めから哺乳瓶でしっかりと飲めることはほとんどありません。



初めのうちはカテーテルを食道に通して強制的にミルクを与えます。




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2~3日して体力がついてくれば、少しずつ哺乳瓶でミルクを飲めるようになりますが、それでも4時間ごとにミルクを上げなければいけない状態は当分続くのでなかなか大変であります。



まあ、日に日に成長する姿はとても可愛らしくて、そんな苦労も和らぐのですがね。

ノーベル賞とフィラリア予防薬
2015年10月06日 (火) | 編集 |
大村智・北里大特別栄誉教授のノーベル医学生理学賞受賞決定のニュースでにぎわっておりますが・・・



このニュースは我々獣医師にも深いかかわりがあります。



と言うのも、大村教授が開発され、今回の受賞の決め手にもなった「イベルメクチン」というお薬は、皆様もおなじみの「フィラリア予防薬」の成分なのであります。



もちろん、いまはイベルメクチン以外にも様々な薬剤が開発されていますが、今でも現役で使用されているお薬です。




私自身は、イベルメクチンが無い時代を知らない獣医師ですが・・・



イベルメクチンが開発されたことで、フィラリア症の予防はずいぶんと楽になったと聞いています。



そんな、ちょっと身近に感じるノーベル賞受賞決定のニュースでありました。

術中の保温について
2015年04月10日 (金) | 編集 |
麻酔の安全性に係わる大きな要因の一つに、麻酔中の体温管理がございます。



麻酔中は、体温調節に係わる生体の働きが抑制されるため、体温は下がりやすくなってしまいます。



低体温になると、末梢血管が収縮することで循環器系にストレスがかかったり、肝臓や腎臓での薬物排泄が低下することで、麻酔からの覚醒が遅れてしまいます。



また、低体温になると組織への血流が低下するためその部位の免疫が低下し、感染症を起こしやすくなると考えられています。



このように、麻酔中の低体温は、生体に様々な害を及ぼすのですが、体の小さなワンちゃん・ネコちゃんの手術では、術中の体温維持がなかなかうまくいきません。





獣医療では、温水式の保温マットを手術台の上に敷いて保温するのが一般的でしたが、最近は「ベアハガー」という温風式のマットの方が保温効率が良いため、多くの施設で導入されています。


当院でも、この温風式の保温マットを使用しているのですが・・・


20150330tah012.jpg



保温効果を少しでも高めるために、体にタオルをかけるなどしていましたが、これだけではどうしても低体温を防ぎきることができませんでした。



そこで、最近こんな工夫を始めました。



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荷物梱包用のラップ。


ストレッチフィルムというそうです。



これを使って・・・



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保温マット・タオルごとラッピングしてしまいます。



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このひと工夫で、保温効率は格段にアップ!



小型犬の歯科処置では、口の中の洗浄を繰り返すこともあり、低体温に陥りやすかったのですが、この方法を試すようになってから、術中の低体温はまずありません。



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麻酔モニター画面。体温は37.9℃で一定。



写真は歯科処置の症例ですので、全身をくるんでいますが、開腹手術などでは、その部分だけフィルムをかけずに使用します。



日頃やりなれた方法でも、ちょっと工夫するだけで、まだまだ改善する余地がありますので、日頃から勉強・研究が欠かせませんね。

犬とエボラ出血熱
2014年10月11日 (土) | 編集 |
スペインで、エボラ出血熱の女性患者の方の、飼い犬が安楽死されるというニュースがありました。



ウイルスの蔓延を防ぐためにやむをえない措置だったのか?



それとも、過剰な反応だったのか?



いろいろと議論になっているようですが・・・



はたして、犬はエボラ出血熱の感染源となるのでしょうか?



獣医師専用の情報サイトで、「犬のエボラウイルス抗体保有率とヒトへのリスク」について調べた論文が紹介されていました。


まず、一番の疑問が、「犬はエボラウイルスに感染するのか?」ということですが・・・


少なくとも一つの研究で、犬は症状を示さないものの、エボラウイルスに感染することが示されているそうです。




では、その「犬から人にエボラウイルスは感染するのか?」と言うことについてですが・・・



「現段階では不明」とのことです。



ただ、犬以外の動物を用いた実験では尿や唾液、糞便などの排せつ物にエボラウイルスが含まれていることが解っているそうなので、エボラウイルスに感染した犬に咬まれたり、舐められたりすることで、人間もエボラウイルスに接触する可能性があるということになります。



今回、安楽死されたワンちゃんが、エボラウイルスに感染していたかどうかは解りません。



ですが、マドリッドの地域政府は、「現在利用可能な科学情報からは、このワンちゃんを介したエボラウイルス感染拡大のリスクを完全に排除することはできない」という判断をおこなったようです。



徐々に、世界に拡大しつつあるエボラ出血熱。今後の事態の推移が心配されるところですね。