町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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歯周病治療
2016年05月14日 (土) | 編集 |
少し前に歯科治療を行ったネコちゃんのレントゲン写真です。



20160506tah02.jpg


左の頬の部分に、骨のふくらみのようなものがあるのが解るでしょうか?(黄色く囲った部分)



実際にこの部分を手で触ると、骨がゴツゴツと盛り上がっているのが解ります。



また、黄色く斜線を入れた部分は奥歯の歯根部分なのですが、黒く空洞が出来ています。



これは、奥歯の歯根部分に歯周病が生じ、その炎症の影響が頬の骨にまで及んだものと推測されます。




20160506tah03.jpg


問題の部分の術中写真。



歯肉を切開してめくりあげた状態。歯根部周囲の上顎骨が壊死しているのが良く解ります。



この部分がレントゲンで黒く空洞状に写っていた部分(黄色い斜線部分)。



当然、この歯は抜歯処置となりました。




歯根部での歯周病は、歯の問題だけではなく、その周辺組織に大きな影響を与える場合があります。



特に、犬歯や臼歯(奥歯)の歯根は、鼻腔や眼窩(眼球周囲)に接しているため、こういった部分の歯周病が鼻腔疾患や眼窩疾患へと進行することも珍しくありません。




普段の生活で、飼主様がワンちゃん・ねこちゃんのお口の中を詳しくみることはあまりないかもしれませんが、ちょっと意識して唇をめくって観察してみてください。



日頃から観察をしておくことで、歯茎の腫れや口臭などわずかな変化に気づくことができ、歯周病の早期発見につながるかも知れません。


角膜障害
2016年02月27日 (土) | 編集 |
こちら、ある高齢シーズー犬の目の写真。



20160226tah01.jpg



目の表面に網目のように血管が走っているのがわかるでしょうか?




こちらのワンちゃんは、目の症状を訴えて病院に来たわけではありません。



皮膚が痒いということでご来院いただいた症例です。



その際の身体検査で発見にいたしました。



シーズー犬やパグ犬などの短頭種(鼻ペチャ犬)は、シワの寄った目・鼻周りの皮膚構造のせいで、眼球に毛が入りやすく・・・



慢性的に毛で刺激を受けやすくなっています。



常に毛や皮膚が擦れていた眼球表面には、このような障害がでることが多々あります。



その他、乾性角結膜炎といって、涙の分泌が減少する疾患にもかかりやすく、こういった症状が悪化しやすい傾向にあります。



こういった疾患は、進行すると失明につながるので、なるべく早期発見して治療したいところですが・・・



前述したシーズー犬やパグ犬では、仔犬の頃から慢性的に進行していくので、なかなか飼主様は気付きにくいのです。




ですので、我々獣医師は、こういった事を念頭に置いて、飼い主様が目の症状を訴えていなくても、身体検査でしっかりと確認をしておかなければならないのです。

重度の角膜潰瘍 その後・・・
2014年08月29日 (金) | 編集 |
前回ご紹介した、角膜潰瘍の猫ちゃん。



20140823tah012.jpg



野良ネコとのケンカで、眼球に深刻な傷を負った猫ちゃん。



失明の危険もある状態でしたが・・・


20140829tah01.jpg



1か月にわたる、飲み薬と点眼薬の治療の甲斐あって、ここまで奇麗に回復しました。



傷の合った部分が、少しスリガラス状に曇ってますね。


もう少し時間がたてば、この部分も改善すると思われますが、完全に元通り透明に戻るということは難しそうです。



こういった治療も、普段から飼い主様と猫ちゃんの間に信頼関係がしっかりしていれば、毎日4~5回の点眼治療もスムーズに行えますが・・・



以前も少しお話ししたことがありますが、飼い主様が目薬をしようとしても暴れて嫌がるようなワンちゃんや猫ちゃんでは、治療が上手くいかずに失明する危険が高まります。


普段元気なうちから、眼を触ったり、口を触ったりしても嫌がらないようにしつけをしておくことが大切です。

重度の角膜潰瘍
2014年08月25日 (月) | 編集 |
「眼を怪我したみたい」



ということで、来院された猫ちゃん。



20140823tah012.jpg



写真は左眼。


角膜に酷い傷ができています。角膜潰瘍と言う状態。


傷はかなり幅が広くなり、段差ができています。この傷の中央部はデスメ膜という角膜の内側の膜が露出してしまっています。


このデスメ膜が見えるほどの傷と言うのは、かなり深い傷。



もう少しで角膜に穴があいてしまうほどの状態で、失明の危険もある非常に重度の角膜潰瘍です。



この猫ちゃんは、外出自由の生活をしているので、お外で野良ネコとケンカをして眼を傷つけてしまったようです。



そこに、相手の猫ちゃんの爪のバイキンから感染症を起こしてしまったことで、傷がここまでひどくなってしまったようです。




抗生物質の投与、点眼薬などの集中的な治療で、なんとか傷はふさがってくれましたが、治った部分は白く変色して傷跡が残ってしまいました。



猫ちゃんのケンカに限らず、ワンちゃんもお散歩中に顔を草むらに突っこんで臭いをかいでいるときなどにも目を傷つけることが良くあります。


また、ワンちゃんではブルドック系の鼻ペチャ犬種は特に眼を傷つけやすいので注意が必要です。



眼球は非常にデリケートな部分です。



病気・傷害の程度によっては、数日放置するだけで失明につながることも珍しくありません。



眼脂や充血、眼が開きにくいなど、わずかでも異変を感じたら、なるべく早めに受診していただくことが大切です。





白内障と眼内出血・・・目薬させますか?
2014年06月03日 (火) | 編集 |
こちらの写真は、白内障を患っているワンちゃんの右目の写真です。


20140603tah02.jpg


やや写真がぼやけていますが、右目の水晶体(眼のレンズ部分)が白濁しているのが良くわかります。


このワンちゃんは、4歳の頃に白内障を発症しました。


ワンちゃんでは、遺伝性白内障が多く、そのほとんどが5~6歳頃までに発症する若年性白内障です。


多くの若年性白内障は、進行が早く、視覚に障害が出ることがほとんどです。


また、若年性の白内障では、急激に進行する白内障の影響で、眼球に強い炎症が発生する場合があります。


20140603tah03.jpg


こちらのワンちゃんも、左眼球内に出血を伴う炎症が発症してしまいました。


白内障を根本的に治療するには外科手術しかありません。


しかし、ワンちゃんの場合、手術できる施設が少ないという問題に加え、ワンちゃん自身が術後に眼を引っ掻いてしまう、術後に目薬をつけさせてくれない等々の問題によって、なかなか実施に至らないのが現状です。
※白内障手術自体の合併症などの問題もあります。



そのため、白内障の進行を和らげるような目薬や、サプリメントに頼らざるを得ないことがほとんどです。


ですが、なかにはそれすらもできないワンちゃんもいるのです。



実は、写真のワンちゃんは、飼い主様が御自宅で目薬をつけようとすると暴れてしまい、点眼治療ができません。


そのため、白内障についても、今回の眼球出血の治療についても、なかなか効果的な治療が行えないのです。


こういったことは、眼の治療だけでなく、耳の治療でも起こります。


普段から耳や目を触られることに慣れていないワンちゃんでは、いざ病気の時に点眼・点耳治療を行おうとしても、嫌がって暴れたり、飼い主様に噛みついてきたりと、有効な治療がおこなえず、悪化させてしまうことも少なくありません。


些細なことですが、普段から顔を触る、歯を触る、耳を触る、眼を触るといったことに馴らしておくことが、病気治療の上で大変重要になることがあるのです。



皆さんは、お家のワンちゃんの目薬させそうですか?