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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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消化管内異物  ~長毛猫の毛玉~
2019年03月30日 (土) | 編集 |
町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院




突然の吐き気と、元気消失・食欲不振を主訴に来院した猫ちゃん。



腸閉塞の疑いが濃厚であったため、造影剤を使用してのレントゲン撮影。



20190330tah03.jpg



経口投与した造影剤が、胃から腸へ流れていくのですが・・・



〇で囲った部分。


腸が急に太くなって、その先に造影剤が流れていきません。


どうも、この部分に何かが詰まってしまっているようです。


腸閉塞は命にかかわる状態です。


今回の猫ちゃんも、すでに急性腎不全を併発しており、猶予はありません。


その日のうちに緊急手術となりました。


20190330tah01.jpg


閉塞部分。


小腸に異物が詰まって、腸がパンパンに腫れています。



腸切開をおこない、異物を摘出。


異物の正体は・・・



20190330tah02.jpg



「毛玉」です。



めったにあることではないのですが、長毛の猫ちゃんでは、自分自身の毛玉が大きくなりすぎて腸閉塞を起こしてしまうことがあります。



これを防ぐには、普段からまめにブラッシングをするか・・・


一番確実なのは、バリカンで毛を刈って毛を短くしておくか・・・


「長毛種」好きの飼主様にとっては、なかなか悩ましい問題です。


今回の猫ちゃんでは、術後の経過もよく、併発していた腎不全からも回復。無事に退院していきましたが・・・



来院があと1~2日遅れていれば、どうなっていたことか・・・



町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院



消化管内異物
2019年03月12日 (火) | 編集 |
町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院



吐き気やふるえといった症状で来院されたワンちゃん。



慎重に診察をすすめると・・・



どうも腹部触診で痛みがある様子。



レントゲンで確認です。



20190312tah01.jpg



消化管内異物です。



金属製のワイヤー状の異物。



飼主様のお話によると、普段からお散歩中などにいたずらして落ちているものを口にすることがよくあるそう。



さて、こいつをどうするか。



症状とレントゲンの画像を見る限り、完全に腸に詰まっている様子はありません。



おそらく、時々ひっかかりながらもなんとか流れ進んでいるようです。



すでに盲腸のあたりまで進んでいるようなので、このままうんちに出てくる可能性が高い。



もちろん、金属製の異物なので腸を傷つける可能性や、今は大丈夫でもこの後、腸閉塞を起こす可能性もあります。



飼主様には、慎重に様子を見ていただくこととして一晩・・・



20190312tah02.jpg



でました。



幸い、腸を傷つけたりしている様子もなく、一件落着です。



今回は大きな問題を起こすことなく排泄されましたが、こういった異物が原因で開腹手術になることも少なくありません。


どうぞ、ご注意くださいませ。



町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院



年末年始で下痢してませんか?
2019年01月07日 (月) | 編集 |
町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院



あけましておめでとうございます 



本年も、皆様の大切なご愛犬・ご愛猫の健康管理のお力になれるよう、スタッフ一同努力してまいりますので、よろしくお願いいたします!



さて、年末年始皆様どのようにお過ごしだったでしょうか?



年末年始に限らず、お出かけや来客が多い時期には、ワンちゃん・猫ちゃんは下痢をしやすくなります。


やはり、普段ないようなストレスにさらされたり、普段食べないような食べ物を食べたり・・・といったことがきっかけになることが多いようですね。




20190107tah01.jpg



下痢をした症例から採取したサンプル。


芽胞菌と呼ばれるタイプの細菌で、悪玉菌の一種。


この芽胞菌が異常増殖すると急性の胃腸炎をおこします。



ワンちゃんの下痢の原因としては一番多くみられますね。



芽胞菌自体は正常なワンちゃん・ネコちゃんのお腹にもともと存在するものなのですが、ストレスなどがきっかけで異常増殖を起こしてしまうことがあるようです。



イベントごとがあると、ついついいろんなものを食べさせしまったり、移動や環境の変化でストレスを与えがちですが、そういった際には下痢を起こしやすくなるのでご注意くださいね。


ちなみに、下痢をしたときの診察には「便」を持ってきていただくことが重要です。捨ててしまわずに病院にもってきてくださいね!
 


町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院



猫の巨大結腸症
2018年08月28日 (火) | 編集 |
町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院




まずは、こちらの写真。


慢性的な便秘に苦しんでいる猫ちゃんのレントゲン写真です。



20180828tah01.jpg


黄色い※のところはすべて便。



お腹いっぱいにウンチが溜まってしまっています。



これは、ただの便秘ではなくて、巨大結腸症です。


ネコちゃんに多い疾患で、特発性の巨大結腸症といいます。



原因ははっきりわかっていませんが、結腸を支配する神経になんらかの異常が生じて結腸の運動性が低下し


このように重度の便秘を起こすものと考えられています。



決定的な治療法はなく、普段から便が出やすいように食事を工夫したり、お薬を使ったりしますが、完治することはありません。




上の写真の猫ちゃんは、便秘があまりにもひどくなってしまっていたので、浣腸をして、直腸マッサージで便を排出させました。




20180828tah02.jpg



だいぶ便がすっきりと出ましたね。



この猫ちゃんは、この後、食事の調節と便を柔らかくするお薬で順調に経過しています。



巨大結腸症は、重度の便秘を繰り返すたびに悪化していく可能性があるので、日常ケアをしっかりと続けることが大切です。


町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院




会陰ヘルニアの手術 キャバリア犬のケース
2018年05月14日 (月) | 編集 |
町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院


本日ご紹介するのは、会陰ヘルニアで手術を行ったキャバリア犬の症例です。

会陰ヘルニアについてはこちら

症例1

症例2-1

症例2-2



わかりやすく言えば「脱腸」です。



前述のリンク先でもご説明しておりますが、肛門周辺の筋肉が弱体化することで、骨盤内の腸を支えることができなくなり、脱腸を起こします。


20180511tah01.jpg
矢印部分が膨らんでいます。これが脱腸。肛門横の筋肉が弱体化することで、骨盤内の腸や膀胱が飛び出てしまっています。




20180511tah02.jpg
肛門左側にくらべて、右側が大きく膨らんでいます。このふくらみの内部は腸や膀胱です。



ヘルニアになると、排便や排尿にトラブルが出ます。


会陰ヘルニアを治療するには、弱体化した肛門周りの筋肉の代わりに、何らかの方法で腸や膀胱を支える「壁」をつくってやる必要があります。


いろんな術式が考案されていますが、どれも一長一短。


術後の再発率もたかく、わりと厄介な手術であります。



今回の症例は、心臓病を患っており、長時間の麻酔に不安があるため、最も手術時間が短くなる術式での手術となりました。



20180511tah03.jpg
ヘルニアの穴。本来は肛門周囲の筋肉でふさがってなければいけません。
肛門周囲の筋肉が男性ホルモンの影響や、加齢によって虚弱化し、このような空洞ができてしまいます。この空洞から、本来なら腹腔内にある腸や膀胱が肛門横に飛び出してしまうのです。




このヘルニア孔をなんとかして塞がなければならないのですが・・・



今回はシリコンプレートを使ってこの穴をふさぎます。



20180511tah04.jpg
白く見えてるのがシリコンプレート。



ヘルニア孔に埋め込んだシリコンプレートを丁寧に縫合していきます。



縫合が甘いと、プレートが外れてヘルニアが再発してしまいます。



20180511tah05.jpg




20180511tah06.jpg



術後の様子。



肛門右側のでっぱりがなくなっているのがわかりますね。



上述したように、この会陰ヘルニアは再発率の高い病気です。



今回のようにシリコンプレートで穴をふさいでも、シリコンを縫合した周辺組織もすでに弱体化しているので、その部分がまた引き裂けるようにしてシリコンプレートが外れてしまう可能性があります。



また、右側のヘルニアを治療しても、左側の筋組織もすでに弱体が進行している可能性が高く、そのうち左側にもヘルニアが発生する可能性があるのです。



この肛門周囲の筋肉の弱体化には男性ホルモンの影響が大きいと考えられています。


実際に私も今まで経験した会陰ヘルニアの症例は、すべて、去勢手術をしていない雄犬だけですね。


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