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町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
尿石色々
2018年08月07日 (火) | 編集 |
町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院




膀胱炎や血尿の原因として多いのが、尿石症。



尿中のミネラル分が結晶化し、結石となってしまいます。


尿結晶・結石にはその成分によってさまざまな種類があります。


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シュウ酸カルシウム結晶


カルシウム系の結晶だったり・・・



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リン酸アンモニウムマグネシウム結晶


こちらはマグネシウム系の結晶。



結石となった時にも違いがあります。


こちらはマグネシウム系の結石。



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ごろっと大きな塊になりやすいので、手術での摘出が楽です。



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こちらはカルシウム系の結石。


マグネシウム系の結石にくらべて、トゲトゲしていて若干もろい印象があります。


大きさも小さく、ちょっと取り出すのに苦労する場合も。



他にもいくつかの種類の尿石がありますが、尿石症例の8割がこのどちらかの結晶・結石に当てはまります。



尿石症は、食事中のミネラル分や症例の体質、排尿回数など様々な要因によって発症します。


食事中のカルシウムやマグネシウムが多ければ結晶化しやすくなりますし、おしっこを我慢する時間が長いことも結晶化につながります。


特に、今年の夏は暑くて日中お散歩に行くことができず、おしっこを我慢する時間が長くなるワンちゃんが多いので、ちょっと注意が必要かもしれませんね。



町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院


膀胱結石の症例
2018年06月30日 (土) | 編集 |
町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院


もともとは心臓病で通院いただいていたワンちゃん。



たまたま腹部のレントゲンを撮る機会があり、膀胱結石が発覚。




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青丸で囲った部分が尿石



血尿や頻尿など特に症状はないようでしたので、まずは食事療法で結石を溶解できるか試しつつ



手術するにしても心臓病の状態が安定しなければならないので、数か月ほど様子をみていましたが・・・



食事療法の効果もなく、やむを得ず手術を決断。



幸い、心臓の状態も安定しており、麻酔中の状態も良好。



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摘出した尿石。



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摘出した尿石は検査所で詳しく分析し、今後の再発予防にデータを活かします。



今回の尿石はシュウ酸カルシウムというカルシウム系の結石でした。



町田市 相模原市 動物病院 谷口動物病院

尿結晶
2018年03月16日 (金) | 編集 |
町田市 動物病院 谷口動物病院

こちらは、血尿を主訴にご来院いただいたワンちゃんの尿検査の顕微鏡画像です。




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ガラスの破片のようなものが沢山見えますが・・・



これは尿石の結晶です。



ストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)という種類の尿結晶です。



この結晶が膀胱を刺激し、血尿の原因になっていたようです。



尿結晶は、結晶を形成するミネラル成分の種類によっていくつかの種類に分かれます。



ワンちゃんでは、上記の「ストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)」か、カルシウム系の「シュウ酸カルシウム結晶」がよくみられます。



どのタイプの結晶がでるかは、そのワンちゃんの体質や、食生活の影響を受けます。



たとえば、柴犬やミニチュアダックスフンドはストラバイト結晶が多いというデータがあります。


一方、ポメラニアンやチワワはシュウ酸カルシウム結晶が多いとされています。


食事面では、高タンパク食やマグネシウムの多い食事をとっているとストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)結晶が多くなり


シュウ酸やカルシウムの多い食事をとるとシュウ酸カルシウム結晶が多くなります。



過去には、「にぼし」(マグネシウム豊富)をおやつに食べているワンちゃんでストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)が検出されたり・・・



ホウレン草(シュウ酸が多い)を食べているワンちゃんでシュウ酸カルシウム結晶が検出されたりしたことがあります。




顕微鏡でようやく見えるような小さな結晶であれば、無症状のことも多いですが、結晶が大きくなり「尿石」の状態になると手術が必要になることも。



結晶尿は、肉眼で異常を見つけることは困難ですが、尿が乾いた後に結晶がキラキラと残っていたり、血尿や頻尿などの症状が出ることもあるので、何か異変を感じたら早めの受診が大切ですね。



町田市 動物病院 谷口動物病院

尿管結石
2018年01月13日 (土) | 編集 |
尿管結石・・・人医療でもよく耳にしますね。


腎臓内に形成された結石が、ある時突然、尿管に詰まり、激しい腹痛や嘔吐、血尿を引き起こす疾患です。



こちらは、急に血尿がでたということで来院された猫ちゃん。



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〇で囲ったところが腎結石および尿管結石です。



この症例は、左右両方の腎臓に結石がありますね。



超音波検査を行うと・・・


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右の腎臓の内部構造が、左腎に比べて黒く空洞になったように見えます。



これは、尿管結石により右側の腎臓からの尿の排泄が閉塞され、腎臓内に尿が蓄積してしまっていることを示します。(水腎症)



腎臓から尿が流れない状態が続けば、急性腎不全を起こし、命にかかわってしまいます。


閉塞の状態によって治療法は変わってきます。


今回の症例は、比較的軽症だったので、内科治療で経過観察としましたが、重症例では外科処置を検討する必要も出てきます。



とはいえ、人間に比べて小さな動物ですから、外科治療といってもそうそう簡単にできるわけではありません。



猫ちゃんの場合は、尿管結石になっても人間のように言葉で痛みを訴えることはできません。



血尿のように分かりやすい症状が出ていればよいですが、ただただ痛みをこらえてうずくまるだけの症例も多いようです。



「なんか元気ないけど2~3日様子見ようかな・・・」と思っていると、手遅れになることも少なくありません。



体の痛みや不調を言葉で表現することができない動物では、見た目以上に病状が悪いことも珍しくありません。


人間だって、周りの人が「あなた体調悪いんじゃない??」て見てわかるほどの時って、本人はかなり具合悪いですよね?


何かおかしいな・・・?と思った時には、早めに病院を受診していただくことが大切です。


町田市 谷口動物病院



膀胱炎の原因色々
2017年02月28日 (火) | 編集 |
季節はすでに春ですが・・・


今日は冬場に多い疾患の一つ、膀胱炎についてです。


寒くなってくると、飲水量が減りがちになるため、尿が濃縮し、尿石症や膀胱炎などのトラブルが起きやすくなると考えられています。



特に、猫ちゃんに多いのですが、血尿や頻尿(トイレに何度も行く)、場合によっては尿道閉塞を起こすこともあります。






膀胱炎の原因として多いのは・・・



まずは、細菌感染による膀胱炎。



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青い小さなツブツブが細菌。
中央の大きな細胞は「好中球」。炎症が起きたときに出現する細胞です。







細菌感染による膀胱炎は高齢のネコちゃんに多い傾向があります。



次に多いのが、「尿結晶」による膀胱炎。



尿中のミネラル分が結晶化し、その刺激によって膀胱炎が起こります。



結晶は時間が経つと大きくなっていき、肉眼で見えるような「結石」にまで成長することもあります。



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シュウ酸カルシウム結晶





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リン酸アンモニウムマグネシウム



尿結晶は原料となるミネラル分によっていくつかの種類がありますが、ワンちゃん・猫ちゃんで多いのはカルシウム系の結晶である「シュウ酸カルシウム」と、マグネシウム系の結晶である「リン酸アンモニウムマグネシウム」です。



「リン酸アンモニウムマグネシウム」は「ストラバイト」という名前で呼ばれることが多いですね。



いずれの原因による膀胱炎でも、症状は共通です。


初めに述べたような血尿や頻尿、もしくは排尿中の痛み、気張っても尿がポタポタとしか出ない・・・といった症状です。


オス猫はペニス先端の尿道が狭くなっているため、単純な膀胱炎から尿道閉塞を起こすことも珍しくなく、放置すると命にかかわることもあります。



上記のような症状がみられた際には、元気・食欲に問題が無くても、なるべく早めに動物病院を受診されることをお勧めいたします。