町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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耳道の個体差と外耳炎
2017年09月12日 (火) | 編集 |
ワンちゃんの来院理由で多いものの一つに「外耳炎」があります。


「耳がかゆそう」とか「赤く腫れている」といった主訴で来院されるわけですが・・・


そんなワンちゃんたちの耳の中を観察しているとあることに気づきます。


それは、外耳炎の発症と耳道(耳の穴)の個体差の関係。


外耳炎を起こすわんちゃんの多くが、正常なワンちゃんに比べて耳道(耳の穴)が細長く鼓膜が観察しづらかったり、耳道内に毛が生えていて汚れが溜まりやすくなっているのです。




20150426tah05.jpg



正常なワンちゃんでは、このように奥の鼓膜まではっきり観察できますが・・・





20160728tah06.jpg




外耳炎を起こしやすいワンちゃんでは、耳道が細く奥まっており、鼓膜の観察が困難です。
※写真の症例は外耳炎治療中のため、さらに耳道が腫れて狭くなってしまっています。



また、耳道内に毛が多い症例では・・・



20150426tah07.jpg
耳道内に大量の毛が生えているワンちゃん。トイプードルやミニチュア・シュナウザーに多い。



もう、何も見えません・・・



この毛を抜いてやると・・・




20160331tah02.jpg



こんなに汚れが絡まってこびりついてしまっています。




こちらは、毛の量は少ないですが・・・




20170912tah01.jpg




毛の根元に汚れが残ってしまっているのがよくわかりますね。




外耳炎の原因はアレルギーがかかわるなど様々な要因が複合して発症することが多いのですが・・・



御覧のように耳道が細く、奥まっているような症例や、耳道内に毛が大量に生えている症例では、それだけ耳道内に汚れが溜まりやすく、また通気性も悪くなるため、雑菌が繁殖しやすいと考えられます。



そして、このような症例では、投薬で一時的に症状が治まっても、根本的な原因が耳道の構造にかかわっているため、再発しやすく、難治性に陥りやすくなってしまいます。


外耳炎を繰り返す症例では、こういった耳道の個体差も考慮に入れた治療が必要になってくるのです。

猫のアレルギー性皮膚炎
2017年01月20日 (金) | 編集 |
こちらは、先日診療した猫ちゃんのお腹の皮膚の様子。




20170120tah012.jpg


猫のアレルギー性皮膚炎を疑う所見です。



痒くて舐めすぎて、脱毛し赤く皮膚炎を起こしています。




猫のアレルギー性皮膚炎には

1.ノミアレルギーによるもの

2.食物アレルギーによるもの

3.ノミ・食事以外によるもの(非ノミ・非食事性アレルギー性皮膚炎)

があります。


猫のアレルギー性皮膚炎については、まだ良く解っていない点も多く、血液検査によるアレルギー検査もその有用性についてはまだまだ議論が必要な状況です。


そのため、このような症状がみられた場合は、まずはノミ駆除や食事変更などから試して、改善が無い場合はステロイド剤等の免疫抑制剤やその他抗アレルギー薬を使用しながら診断治療を行っていくことになります。


耳洗浄
2016年07月28日 (木) | 編集 |
こちらは、ある外耳炎の症例の耳道内の画像です。




20160728tah01.jpg



大量の耳垢で耳の穴が鼓膜まで埋まってしまっています。



正常な耳であれば鼓膜まで奇麗に見えなければなりません。


20150426tah05.jpg
こちらは正常犬の耳道画像。薄く白い膜のようにみえるのが鼓膜。




外耳炎を起こすと、炎症による分泌物の増加や、微生物の代謝物の蓄積によって通常よりも耳垢が多く発生します。



蓄積した耳垢は、さらなる炎症や微生物の増殖を引き起こします。



そのため、外耳炎の治療では投薬だけではなく、耳道内の耳垢洗浄が重要になります。



かといって、こんなに耳垢が詰まった状態で、綿棒などで洗浄しようとすると逆効果。



かえって耳垢を奥に押し込んでしまうことになるのです。



実際に飼い主様が綿棒で掃除しようとして、かえって汚れを押し込んでしまって悪化させてしまうとことが結構あるんですよ。



そのため・・・



これを使います。


20160728tah02.jpg



洗浄液を吸った注射ポンプに、短くカットしたカテーテルを取り付けたもの。



これを鼓膜手前まで差し込んで、注射ポンプで洗浄液を吸ったり出したりして水流で内部を洗浄します。



20160728tah03.jpg




そうすると・・・


洗浄液で押し出されてきた耳垢の塊が・・・


20160728tah04.jpg



こんなに取れました。


20160728tah05.jpg






洗浄した後の耳道を見てみると・・・



20160728tah06.jpg



炎症が酷く、耳道の皮膚が荒れてしまっていますが、耳垢は奇麗に取れました。

耳鏡(オトスコープ)
2016年04月26日 (火) | 編集 |
耳鏡と言う器具があります。


20160426tah04.jpg


耳の奥を見るための器具ですね。


耳が痒い・汚れが多い


などなど、耳の疾患の診断治療のために使います。


・・・が、私がこれを見ながら飼主様に


「汚れがひどいですねぇ・・・」とか「内部の炎症が強くて、耳道が狭窄してます」


なんて言っても、実際に見てみないと飼主様にはピンときませんよね。



そこで、ビデオタイプの耳鏡を購入いたしました。


20160426tah03.jpg


画像を撮影するだけの廉価なタイプなので、高価な医療用のオトスコープのように治療に使うことはできませんが・・・


飼主様に画像をお見せするだけであれば、とても鮮明な画像を得ることができます。



20150426tah05.jpg
正常な耳穴と鼓膜



拡大された画像がテレビモニターに映し出されるため、通常の耳鏡(一番上の画像の物)に比べて詳細な観察が可能です。



20150426tah06.jpg
外耳炎の症例。膿状の耳垢が蓄積し、耳道が炎症で狭窄しているため鼓膜の観察ができません。
炎症を起こした耳道の表面の皮膚がブツブツしている様子がわかります。





20150426tah07.jpg
犬種によっては正常な状態でも耳道が他の犬種に比べて狭かったり、ご覧のように毛が生えていて鼓膜の観察が困難な事があります。
このようなワンちゃんの耳では、汚れが蓄積しやすく、耳道内の湿度が上昇しやすくなります。
そのため、微生物が増殖しやすく、外耳炎を起こしやすくなります。









耳毛
2016年03月31日 (木) | 編集 |
この写真・・・



タイトルを見ていただいて解るように、あるトイプードルのワンちゃんの「耳毛」です。


20160331tah01.jpg


片側の耳からこれだけ出てきました。



トイプードルや、シーズー犬、ミニチュアシュナウザーなど、毛が伸びる犬種は耳の中にまで毛が生えていることが良くあります。



特に、トイプードルやミニチュアシュナウザーなどは耳の穴が毛で埋まってしまうくらいに大量に生えていたりします。



20160331tah02.jpg



ご覧の通り、毛に耳垢が絡みついて非常に不衛生な状態。



このような状態では、耳の中の微生物が増殖しやすくなり、外耳炎を起こす原因となってしまいます。



ワンちゃんの皮膚病は、このように生まれつきの問題が原因になっていることも少なくありません。



日常的な観察やケアをしっかりとしていただくことが大切です。