町田市 谷口動物病院 犬猫専門の病院です
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これはお勧めです!
2017年07月11日 (火) | 編集 |
先月から取り扱いを始めた歯ブラシのご紹介です。



20170710tah031.jpg




「シグワン」という商品名。税込み730円。


普通の歯ブラシと何が違うかというと・・・



20170710tah041.jpg



このように、ブラシが360度びっしり生えています。


歯磨きで一番重要なのは、歯そのものを磨くことよりも、「歯周ポケット」(歯と歯茎の隙間)を磨くことです。


「歯周ポケット」に入り込んだ汚れが歯周病を引き起こすのです。


歯磨き中にどうしても動いてしまうワンちゃん・ネコちゃんでは、この「歯周ポケット」をピンポイントで磨くのはなかなか難しいものがあるのですが・・・


「シグワン」の360度びっしり生えたブラシは、「なんとなく歯の根元にブラシをあてがう」だけで、しっかりと「歯周ポケット」を捉えてくれるのです。


さらに、この「シグワン」が優れているもう一つの特徴が・・・


ブラシがとても細くて、歯茎への刺激がソフトであること。



20170710tah011.jpg



我が家の愛猫ピノで試したところ、通常の歯ブラシでは、前足でブラシを押し返そうとして嫌がるのですが・・・


「シグワン」では全くその様子はありません。


明らかに嫌がる様子が減りました。


むしろ、歯磨きが気持ちいいのかな? と思うくらいにおとなしくさせてくれます。この差は歴然でした!!

※我が家のピノは、子猫の時から日常的に歯磨きをしているので慣れていますが、初めての歯磨きをする猫ちゃん・ワンちゃんでは、いきなり奥まで歯ブラシを突っ込んだりせず、まずは前歯や唇をブラシでマッサージするなどして、歯ブラシに少しずつ鳴らしてあげて下さいね!


最近はワンちゃん・ねこちゃんのデンタルケア商品も様々なものが開発されて、メーカーさんもいろいろと売り込みに来ますが・・・


この「シグワン」は、間違いなく皆様にお勧めできる商品です!!


ぜひお試しください!


重度歯周病治療
2017年07月03日 (月) | 編集 |
歯科治療の様子です。


右上の奥歯に重度の歯周病を患っているワンちゃんです。


20170703tah01.jpg


一部歯石を取り除いたあとの写真ですが・・・


奥歯周辺の歯肉が重度の炎症を起こしています。


残念ながら、ここまで歯周病が進行してしまっては、抜歯をするしかありません。


この歯は、第4前臼歯といって、ワンちゃんの歯の中でもっとも大きくて、根っこが頑丈な歯です。


そのため、抜歯をするには歯肉の切開や、歯槽骨の切削が必要になります。

20170703tah02.jpg
歯肉を切開して歯槽骨(上顎の骨の一部)を露出。
この後、ドリルで周辺の骨を削ってから抜歯します。




20170703tah03.jpg
抜歯後の状態。



抜歯を終えたら、内部をよく洗浄し、周辺の歯肉を縫合して終了です。



20170703tah04.jpg



処置後は数日間鎮痛剤の投与を行いますが、翌日から元気にご飯も食べてくれます。


人間で親不知を抜いたりすると、1週間ほどは痛みに悩まされたりするものですが、ワンちゃんたちは結構平然とした顔をしています。


本日のわんにゃんドック
2017年06月22日 (木) | 編集 |
本日ご紹介するのは、雑種猫のムーちゃん 



20170622tah01.jpg


先天性の奇形のため、目が見えない猫ちゃんなのですが、とても元気に過ごしていて、ただいま15歳。



毎年の定期健康診断で体調もバッチリです 



今回のドックでも、年齢なりに注意をしなければならない部分はいくつかありますが、基本的には健康状態良好でした 



当院では、皆様の大切なご愛犬・ご愛猫の健康管理の一助として、定期的な健康診断「わんにゃんドック」をお勧めしております 

高齢大型犬の馬尾症候群
2017年06月08日 (木) | 編集 |
先日診察させていただいた高齢大型犬。


年とともに後ろ足が弱ってきていたのですが、最近は特にふらつきがひどく、尿漏れなどの症状もあるとのこと。



高齢大型犬で後肢にトラブルが出る場合は、股関節の問題であることが多いのですが・・・


尿漏れを起こしているということが少し引っ掛かります・・・



そこで、骨盤部のレントゲンを撮影して確認です。



20170608tah01.jpg



上段の写真が、今回の症例。下段は正常犬のレントゲンです。


青丸で囲ったところが問題の部分。


7番目の腰椎~仙椎が大きく変形してしまっています。


これだけ背骨が変形してしまうと、当然内部にある脊髄神経に圧迫がかかります。


そのため、後肢のふらつきや尿漏れなどの神経症状が出てしまっていたのです。


「馬尾症候群」という病気で、高齢の大型犬に多い病気です。


第七腰椎~仙椎の周辺の背骨は最も力がかかる関節であり、繰り返し力がかかることで、靭帯や椎間板、背骨に変形が生じます。


それによって、内部の脊髄神経(馬尾:ばび)が圧迫されることで、主に後肢・便・排尿にかかわる神経症状を発症するのです。



重症例では外科治療を行う場合もありますが、高齢になってから患うことの多い病気なので、実際には鎮痛剤の投与などで対症療法的に管理せざるを得ないことも多い疾患です。

フィラリア予防薬の投与について
2017年06月01日 (木) | 編集 |
この季節になると、よくご質問いただくのが・・・



「うちの近所、草むらが多くて蚊がたくさんいるんです。フィラリア予防薬早めに飲んだ方がいいかしら・・・?」



というご質問。



当院では、フィラリア予防薬の投与期間は6月末~11月末の6カ月間とさせていただいています。



御自宅や散歩コース周辺の蚊が多かろうが少なかろうが関係ありません。



これを理解するには、まずフィラリアの感染メカニズムを知らなければなりません。



20150612tah01.jpg
株式会社インターズー CLINIC NOTE No83 P19より引用



1.mf
フィラリアの伝染は、フィラリア感染犬から蚊が吸血をするところから始まります。
※蚊が吸血するのは気温22度~27度以上となる夏の繁殖期の間だけです。
※フィラリア感染犬の血液中には、ミクロフィラリア(フィラリアの幼虫:mf)が存在しています。


2.L1~L3
蚊の体内に取り込まれたミクロフィラリアは、この時点ではまだ感染能力を持ちません。
気温25~28°の環境でおよそ2週間かけてL3と呼ばれる感染力を持った幼虫に成長します。
※L1,L2幼虫の段階では感染力はありません。


3.L3幼虫の犬への感染
L3(感染能力を持つ)幼虫まで成長すると、幼虫は蚊の口先に移動してきて、次の吸血の機会に犬の体内に侵入します。



つまり、蚊の吸血が始まってすぐにフィラリア感染が広まるのではなく、約2週間ほど蚊の体内でフィラリア幼虫が成長する期間が必要なわけです。



次に・・・



4.L3~L5
犬の体内に侵入したL3幼虫は、約2カ月かけてL4⇒L5(未成熟虫)へと成長していきます。

この期間(約2カ月)にフィラリア予防薬を飲むことで、体内に侵入した幼虫を駆除することができます。

実は、フィラリアの予防薬は、体内に侵入したL3幼虫とL4幼虫を駆除する「駆除薬」としての効果を持っています。

「フィラリア予防薬」という呼び方をするので誤解を招きやすいのですが、「フィラリアの感染を予防するのではなく、感染したフィラリアが成虫になる前に駆除するお薬」なのであります。



ですので、早く飲み始めたから安心かと言うと、あまりそういう問題でもないわけです。



5.成虫の心臓内への寄生成立
L5にまで成長したフィラリア幼虫は、その後、心臓内に寄生し成虫となり、ミクロフィラリア(幼虫)を産出するようになります(新たな感染源)。
フィラリアが成虫になってしまうと、通常の「フィラリア予防薬」では駆除できません。



要点をまとめると・・・



○フィラリア幼虫が蚊の体内で感染力を持つには、2週間ほどかかる

○犬の体内に侵入したフィラリア幼虫は2カ月ほどかけて成長するので、その間に駆虫薬を飲むことで成虫感染を防ぐことができる。


〇「フィラリア予防薬」は「成虫の心臓内への寄生を予防するため」に、「幼虫のうちに駆除するお薬」である。

ということになります。





そのため、いくら5月中に蚊を見かけようが、自宅近辺に蚊がたくさんいようが、6月末からきちんと予防薬を投与すればフィラリアが成虫になることはないということになります。



ただし、7月や8月になってからあわててお薬を飲み始めても、その時点で感染していた幼虫がL5幼虫にまで成長していた場合は、通常のフィラリア予防薬で駆除できる可能性は低く、感染が成立してしまう恐れがありますのでご注意ください。



また、もうひとつ大事なのが、11月末になって「もう、涼しいから平気かな?」とお薬を飲むのをやめてしまうと、11月初めに感染したフィラリアの駆除ができずに感染が成立してしまう恐れがあるのでご注意ください。



ということで、とにかく大事なのは、こちらで御指示させていただいた投薬期間をしっかりと守っていただくことです。


近所に蚊が多かろうが少なかろうが、それは関係ないということであります。